山本直樹『レッド』7巻

レッド(7) (KCデラックス イブニング)
連合赤軍事件を題材にとったこの作品も、いよいよ“地獄”が始まりつつあります。コップにじゃぶじゃぶ水が注がれてます、決壊間近。
恐ろしい、と感じつつ高揚し、来るべき展開に期待込めながら読んでいる私。「読者」って存在は残酷です。でも、そんな望みも吹き飛ばすほどの体感をしたい、と願うわけですからむしろマゾです、なんの話よ。



  • 「総括」の光景。

過剰な文字数、というのはマンガとしてはギャグであり、そう読めるように描かれてあります。
ただ、この場・この空間の中ではこの吹き出しの中身が論理(のフォーマット)であり正義なんです。熱意ではあります、間違いなく。それが今後、狂気へと転化する、というのは読者も理解した上で読まされるわけで。でも微妙にユーモアでもあるのよね。
その辺のきわどいバランス、端境を象徴するようなコマです。