ハルタ 2013-NOVEMBER volume 9

  • 裏表紙絵、宇島葉『ハルタカルタ』の「じごくのさたもかねしだい」が地味にグロくてよい。前号の鬼っ娘キャワワ、との落差よ。/確認したら、初めてFellows!のピンナップで見た時その印象を「横尾忠則丸尾末広」と書いてましたが、今回は会田誠山口晃って感じでしょうか。

●長蔵ヒロコ『ルドルフ・ターキー』/日本編。大阪ヤクザなあ。BSマンガ夜話どおくまん回における古田新太の「大阪は日本じゃないですからね」発言じゃないけど、ドメスティックか、はたまたこれまで同様異郷であるか。
睦月のぞみ『白銀妃』/サブタイトルいいな。ポエム馬鹿一代臭、いやいや。/えーと、スカトロ萌えで済まずによかった、つーか残念美女描きすぎてマヒしてねえかもう、いや食いしんぼ属性に正面から向き合った結果だ、ともかく笑顔がかわいければ正義という、うん。
樫木祐人ハクメイとミコチ』/床屋さん登場。体をいじるなら頭身の描写も変わるか、というか足こんな形状なのか。「だから転がらないんだよ」になんだかクスリ。メシがまずかったら仕事しない、て性格はしゃべる動物キャラには託せないかなあなどと。
大武政夫ヒナまつり』/瞳ちゃん労働編、てあのなあ。これ最後の、瞳ちゃんが当初のヒナみたいな無表情になって新田が苦い顔でそれ見てる、てのはギャグに終わらせないつもりなんですかね、続くんですかね。
大武政夫『三田村桜子(仮)の一生』/読み切り。異世界ワープと転生という設定の元、“社会”に翻弄される姿は今回のヒナと共通ともいえましょうか。「シェ〜」ですね、本当。
佐々大河『ふしぎの国のバード』/シリーズ読み切り。アート編、かな。
●百名哲『伊賀の迅雷』/読み切り120ページで久々の登場。パラレル現代にニンジャ、アクションヒーローに白マフラー!出会いと別れがメインですが、この辺の青春、切なさの見せ方がうまいんだよなあ。
入江亜季乱と灰色の世界』/最期の刻。きっちり終らせにきたってのは正直驚いた。キスも死も描写自体はあっさりで、その間の人とのやりとりこそが見せ場なんだよね。この作品の核なんだよ。日比はある意味鳳太郎と並べたのか。
●菊池まりこ『カプチーノ』/「一緒にいるとジワーってなる」からゆずれない、これはかがみふみを描くところの、胸がぎゅっ!てなった時心がわーーってなっててもっとなかようなりたかにゃあとか一緒におりたかにゃあとか…、ですね!正論ですね!好きにまっすぐでいられたらねぇ。(素直)
丸山薫『事件記者トトコ!』/アレニェさん再び、ってのが私にはメイン。金庫に閉じ込められるコント的アクション、ラストのアレニェさん属性連続変化、どちらもいい分節描写で。壺の転がる方向で視線誘導とか、全身のうちコマに入る範囲の切り替えとか、うまいよねぇ。
森薫乙嫁語り』/決着、ですかね。最期まで家族間では直接殺しあうことなく、かといってここで救えるや否や。
八十八良『不死の猟犬』/ああそうか、この世界では病院って概念がないのか。ここにきてディティールに引きずられて、人間あふれちまわねえのか?て疑問がようやく出てくるレベルの私の頭だつうね。
●加藤清志『コルト』/読み切り。剣劇32ページ。真面目な作風である。
長崎ライチふうらい姉妹』/引っ越し先はバイト先二階に。場が店主との三角関係(?)になるわけか。妖怪的な要素はどうなる。
●高田築『補助隊モズクス』/式神使いが集合しての修行生活、に入るまでの道中。短いながらにいい道具立て、いいキャラです。全面戦争の気配あるのね。主人公の能力も大概チートですが(そこがいいんだけど)、次回からどうなる。
●紗久楽さわ『かぶき伊左』/男色を重い話と思うのも、当時の価値観との相違といやそれまでなんだけど。同じ業だと知った上でどう歩んでいくか、ということかな。
中村哲也『魔街の坂』/蠱毒登場。これまでも戦いくり返し、街を犠牲にしつつここまで来たわけか。


  • 次号、休刊月前の特大号。