アイドルマスター ミリオンライブ!6th LIVE神戸2日目感想

●「ミリオンスターズ……成長したな」「ニヤッ」(シアーハートアタック)というのが見終えての大きな印象。

●開幕は「Princess Be Ambitious!!」。衣装バリエーションを示しつつの全体曲はやはり楽しい。

●2曲目「Episode. Tiara」。デリケートな話をすると、この曲を歌ったユニットの一人である種田梨沙氏は声の調子が若干悪かった。その印象がより強まったのは、この曲における種田氏最初のソロパートに入った時、山崎はるか氏が隣の種田氏をじっと見つめ出したのがライブビューイングのカメラにガッチリ抜かれてたからである。ダメだよ本番中にそんなガン見しちゃ!と心配にもなったが、本当この曲のこのパートのみのことで、あとは平常どおりの山崎氏であった(と思う)。
/で、ミリオンライブのセンターでもある山崎氏が仲間を心配するこの光景。アイドルマスター10thライブにて歌唱中に泣き崩れた隣の中村繪里子氏に、さっと寄り添ってみせた時の山崎氏が重なってですね。美化するようなことじゃない、言っちまえば“ミス”なのだけども、でも、いいな、と正直思っちゃったんですよね。はい。

●あー、イベントでもシナリオ見たけど、アイドル目指す普通の女の子キャラ達による「まっすぐ」カバーは清廉よな(アニマス24話好き)、と思ったところへ不穏さ大爆発の朗読劇!一転、激しい曲調の「ギブミーメタファー」!そりゃやられるわ、効いたわカウンター。種田氏も山崎氏も木戸衣吹氏もこわい…(役だ、役)。

郁原ゆう氏、諏訪彩花氏による「だってあなたはプリンセス」はフリフリのメルヘン衣装、振り付けもお人形といった体で可愛らしかった。そこでは向かい合い手を伸ばし合い、という様を見せていた二人がしかし、続く「フタリの記憶」カバーでは、共に一貫して正面を向いたまま歌う落差がまたよかった。曲調も可愛らしさからの沁みる、という感じで。さらにそこへ「魔法をかけて!」カバーの続く展開。ちなみに「魔法をかけて!」がEDとして流れるアニマス律子回は、幻想の描写が非常にユニークな話でもあるのだが、その辺りも意識された選曲なのだろうか。

●郁原・諏訪両氏の収まっていた枠(箱設定)は大きく作り直された。カラコンシンクロ。

●異色の戦隊アイドルユニット、トゥインクルリズム。5thライブでも聞いた歌だったのであるがどうして、衣装に武器まで揃えられるとよりイメージが強化される。コスプレ?いや演舞だな。二番冒頭の伊藤美来氏のソロパート(ひどい歌詞だ…)にて、赤い照明の中でうむうむうなずいてみせる原嶋あかり氏、村川梨衣氏がやたらツボだった。腕組みだかあごに手だかのポーズとりながらだった記憶。

●続いても演武仕立ての「Fate of the World」カバー(劇場版アニマス冒頭!)からのMC。村川氏が、昨日も来た人~(挙手)、と観客席の反応を見てから、でも今日初めて来た人が悪いわけじゃなくて!とフォロー始めてグダグダになる流れ、完全に仙台2日目の田村奈央氏と同じじゃん!武器は持ちやすい。原嶋氏・村川氏の給水中、伊藤氏の「私を見て!」もちょっと面白かった。

●前日公演で噂には聞いていた「Tomorrow Program」。単語解説は野暮かな、という気がしないでもないが面白かった。カンペ!

●和太鼓ドンガガな実演と共にせり上がってきた閃光☆HANABI団による「BORN ON DREAM!」。ポージングのたび各人笑顔!なのであるが、特にセンター駒形友梨氏のニカッとした笑顔が印象的だった。さらにMCでは、ヘソがチラ見えする衣装だったから昨日の公演後に(ネットで触れられてるかと)検索したのに誰も…とグチってみせる駒形氏。2ndライブで初めて見たステージでは可憐!というイメージだったのが、たくましくなったものだなあ。

●同ユニットメンバーでは、個人的に上田麗奈氏の笑顔に質の違いを感じた。やはりあれはトランス状態、役に入りまくった故のそれではなかったか。後のソロ曲、「スポーツ!スポーツ!スポーツ!」でのノリノリぶりにまでその印象は続く。手をわきわき。

●「アニマル☆ステイション!」の原嶋氏には驚いたというか、正直あれだけ動ける人だとは思っていなかった。小さい体で見せてくる、あれがミリシタ最高難度曲の振り付けだ。続けて渡部優衣氏による「Super Lover」という、パフォーマンスのカッコよさで通ずる流れ。ひさびさの「Super Lover」は研ぎすまされていた。洗練。

●「メメント?モメント♪ルルルルル☆」はオリジナルメンバーの諏訪氏、山崎氏にくわえて村川氏が参戦。カメラで撮影するポーズやアップテンション!のかけ声という、追加された独自要素をばっちりキメてみせるあたりは流石の村川氏。続けてオリジナルメンバーの上田氏&種田氏による「Understand? Understand!」。一転、こちらは堂に入った強さを見せる安定感。

●ソロでのラスト3曲が、郁原氏は原点の「微笑み日和」、伊藤氏は最新の「地球儀にない国」、そして山崎氏はあの「未来飛行」という並びなのがまたにくい。特に「未来飛行」は2ndライブラストのあれが到達点というか行ききった感あったわけで、しかし今回あらためて披露するにあたり、新たな軽やかさというか自由さが加わったのが見て取れてよかったと思います!

●終わりの挨拶での上田氏。「デリシャスデリシャスしたり」でちょっとヤバいかなと思ったが、「筋肉が筋肉で」で仙台2日目の田村奈央氏の「メイクさんやメイクさんやメイクさんや」が重なり、「頭がパンパカパーン」にハッチポッチフェスティバル2日目の田村氏の「脳内を爆発」がダブる。村川梨衣上田麗奈から連想される田村奈央

真壁刀義からのメッセージビデオも見れたぞ!

(了)

週刊少年チャンピオン2019年26号

西修『魔入りました!入間くん』/まあさ、とりあえずさ、幼児化≒無垢だの、生来の形質だので物語の本筋すかす展開てのは一般的にありなわけよ。ありだけど、普通、能力のある、それをメタネタなり技巧なりとして用いる作家というのは、その邪道さに対しても十分自覚的なわけじゃん。なればこそ、そこをアンチにおいての本筋たる状況設定や内面も描きうるわけじゃん、物語が作れるわけじゃん。その辺の構成力のなさを、なーんちゃってノリの“ゆるさ”に逃げてごまかせると思ってる作家が大嫌いなんだよ、俺。いわんや、それを世界法則・上位概念として貼っつけられた作品なんぞ。

板垣恵介『REVENGE TOKYO』/再収録。シコルスキーは本編でだいぶ株下げちゃった印象のキャラだけども、そこで見せる芸当が無意識下での優位(?)というのは抜け道になってるんだかどうだか。それにしてもバキ道開始時のアンケートでの処遇はあんまりだと思うの。


●村岡ユウ『もういっぽん!』/大会前に原点の夢。サブタイトル「埼玉拳」でなんぞやと思ったが、十個の拳のコマよいね。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/ルパン三世ネタ、というよりほぼ宮崎ディスな気も。PART5の試みはいい挑戦だったと思うんだよ。

板垣巴留BEASTARS』/なにも、そんな形で運命を重ねあわせなくても…。過去を殺すか、過去にしがみついたまま生きるか、なのか?

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/きめる時はきめる猿おじさん、よい緩急。でも設定レベルでのシリアスは別に望んでないというか。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/主人公、そっちもいけるクチだったか。ある意味強いけど。そして謎の陰謀展開。

桜井のりお『ロロッロ!』/これも男女逆転ネタっつうか、なんなんだよこの少年マンガ誌。バズりなあ、さちおみたいなの描きたいのかみんな?(真顔)

佐藤健太郎魔法少女サイト』/男衆大活躍。

平川哲弘『ヒマワリ』/詞も曲も提供されてた身で、デビュー直前で全員一斉にやめて、またみんなでアイドル目指すぞーって、あのさあ。

奥嶋ひろまさ『ローンウルフ』/読み切り。だいぶ青年誌っぽいカラーの復讐アクション。武装した車イスといえば、ヤンチャンでやってたブラック・ジョークは…。

●いづみかつき『鬼のようなラブコメ』/男同士の馬鹿な友情、殴り合い。元凶お前らだったんかい、しかし。次回最終回、なのだが、終わるの意外とか恋愛方面の理由でキレたと思ってたみたいな感想も見かけて、まあ見方も人それぞれよねえ、と。

●灰谷音屋『ジュニオール』/ある意味ナイスパスだから吉村。皆が前に出るようになる、という展開が気持ちいい。

古賀新一エコエコアザラク』/リバイバル掲載。元ネタは二瓶のソースだけどもアイディアストーリー寄りというか、黒魔術は呼び水にのみ使うんかい。人骨と豚の骨というと、エイリアン通り思い出す。

石黒正数木曜日のフルット』/ある意味読者批判なのだろうか。


  • 3代目編集長、阿久津邦彦インタビュー掲載。発言の一つ一つに自覚性と理性がのぞく。あすなひろしの名もちらりと。阿久津氏にふれたツイートが、とり・みき氏の今はなきアカウントからRTされたこともありましたっけ。

 青い空を、白い雲がかけてった 1巻 青い空を、白い雲がかけてった 完全版 上 (ビームコミックス文庫)

  • インタビューはザ・ギース尾関高文。わりとチャンピオン作品にもくわしい。
  • (追記)新人賞審査員の漫画家の半数が、歳脇将幸・鈴木大・平川哲弘という面子だとそれはそれでどうかという気もする。

週刊少年チャンピオン2019年25号

●中村勇志『六道の悪女たち』/巻頭カラーで見切れる男の亀甲縛り。少年誌だから当前なのだが、サドとかマゾとか出しても結局おちゃらけにしかできないのもなあ。愛が重いよ、椰子谷さん。

板垣巴留BEASTARS』/甘すぎるよ主人公…。心の隙間につけ込む悪、という新たなキャラ造形ではあろうが。これきっかけに勇次郎言うところの童貞喪失、ともいかなさそう。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/ターミネーター2も30年近く前か。アクション回担当が母親キャラというのも不思議かも。かつての身体性ギャグ方面におけるヒロインからの流れ云々。

板垣恵介『バキ道』/比喩の共有という強者たちの境地。ブラフとして幻影使うって、ドリアンの催眠術みたいなものでは。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/こちらも強者ならではの会話であり精神性、という一幕。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/横に並んだ2コマ内での拡大コピーは、さすがにギャグでやってるんだよな…。

西修『魔入りました!入間くん』/毎度この作品中に出てくる“説明”は、何を言っているのか意味がわからない。この作品のファン層って、はなから主人公にはチンポもキンタマもついてないと思ってるのでは?ケツマンコならともかく。(真顔)

●村岡ユウ『もういっぽん!』/温泉回であるが、体の描き方が完全に筋肉のそれだな。主人公は一貫して先鋒かあ。無理はせず、でも力の限り、とはいい言葉。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/親指と人差し指で物をつまむ手、という描写がいちいち奇形化している。

●いづみかつき『鬼のようなラブコメ』/あっさりまとめたな、おい。らしいノリだが。あとはケンカして友情エンドかなー。

桜井のりお『ロロッロ!』/腐女子とギャルの友情、だが遺恨オチ。中学生だしエロは売れんよね、そりゃ。

●灰谷音屋『ジュニオール』/折られる前に、折り返す(心を)。吉村ナイスプレー!緊迫からの抜けからの間(ま)からのジュニオールの見切れ方の戦慄よ。前半での歌舞伎パフォーマンスによる注目集めや、吉村のシュートミスも効いてのこの結果ってことかな。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/そりゃドロワーズ丸出しで逆立ち芸きめるメイド喫茶もそうなかろう。態度悪いメイドコースは実在するらしい。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/なんだか燃えきらない仲間たちの結集シーンだが(あっさり死にそうだし)、あえてそういうメタネタまでねらって描いてそう。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/カウンターパンツ。パワーワードではある。

●林たかあき『チューイしたガール桜田日菜子(16歳)』/読み切り。…ラブコメ?まあ不良だって一人だけ特異点として存在してたらねえ。

平川哲弘『ヒマワリ』/逆にデビューもせずに徒手空拳でよくここまで成り上がったな、て話だが。

横山光輝『バビル2世』/リバイバル掲載。この全体的にただよう牧歌性がテイストだよなあ。ヨミ様かわいい。BSマンガ夜話の『バビル2世』回も傑作よ。/インタビューは今週よりチャンピオン歴代編集長!

●鯨井早菜『未来ゲロ』/読み切り。落語のサゲに近い世界か…はい。


  • レジェンド作品は『バロン・ゴング・バトル』『カオシックルーン』。/40周年企画はすごかったよね、本当。

ミリシタ雑記

はい。19日開催のアイドルマスター ミリオンライブ!6thライブツアー2日目を鑑賞してからの一週間。私事でてんやわんやでしたよ。チャンピオン先週号もジュニオールともういっぽん!とバキ道しか読んでないですよ、まだ。

そんなわけでミリシタにて開催中の765プロメインイベントもろくにプレイできなかったのですが、このタイミングで如月千早の親愛度は1万達成というのがなんだか印象深く。

全員1万達成まで残り16人。

昨年末には全員5千!で達成感味わっていたのですが、ドロップアイテムによる上昇が可能となったことでグングン上がるよ親愛度。
…いやあ、先週は大変だったな。

「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」ゲーム内楽曲『LEADER!!』スペシャルMV
(了)

週刊少年チャンピオン2019年24号

板垣巴留BEASTARS』/混血、てまんま混ぜるんかい。囚人リクのアレも見方によってはなあ。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/鯉解体&雑調理のイメージの不謹慎さがやたらツボで笑ってしまった。初期のノリだったら実際にやってそうな気もするが。フグオ、真面目かと思わせてひどいオチ。

板垣恵介『バキ道』/なぜ恐竜に学ばなかったのか…そもそも人類と同時代生きてないし。最後の四人、烈先生との入れ替わりで克己かあ。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/桜の対比からの、話術による奇襲。老獪よのう。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/刃牙と象形拳つながり。現実と熊つながり、の方はちょっと。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/初達成がそんなぽっと出ヒロイン相手でいいのか。昇ってくのか。

桜井のりお『ロロッロ!』/ロボ娘がスケベ男子ポジションになるのか。目的はデータ収集だから、エロスというよりプラトニックインベイド的なSF…いやいや。

●中村勇志『六道の悪女たち』/飯沼の説教は正直微妙というか、もうちょっとこう作中の恋愛という概念について筋立てしておいた方がよいのでは。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/最後の舞台になる先輩と、外野として来た新入りが共にいて、そこでこういうエピソードからの逆照射と。

●灰谷音屋『ジュニオール』/ふりだしに戻った、ではすまない精神的ダメージ。空気読まない二人が何を起こすのか、という期待感で次回にひいてみせるのな、しかし。この作品のナレーションの使い方は、ちゃんと距離感の意識された演出として機能していてよい。説明描写や構成の能力ない作家の手抜きとしてじゃなくてさ。

●いづみかつき『鬼のようなラブコメ』/なんだかホームドラマ風におとしたぞ、と思ったら急展開で、終わり近い?

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/普段から手抜き(と言っちゃうけど、もう)でコピー使ってる作品が、あらためてネタとしてコピー使っても別段面白くはない。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/え、魔法少女・オブ・ジ・エンドとのクロスオーバー?途中までしか読んでないんだよな、あれ。

平川哲弘『ヒマワリ』/こう立て続けに見せられると、みんなほいほいアイドルやめすぎだろって感じだが。そもそもこの作風では天才という存在、そこでしか生きていけない才能というものを描きえない、ということではある。

●川端浩典『史上最強のパシリ』/集中連載最終回。面白かったけど、連載するとなると大変そうだよな。キャラではなくネタ勝負の純粋ギャグだし。(まあネタよりもキャラの方が主体になっちゃったギャグ連載もあるけど。)

高橋葉介『学校怪談』/リバイバル掲載。軽妙洒脱、テンポと構成による芸よな。インタビューも冷静というか、発言への自覚性がうかがえる。