週刊少年チャンピオン2019年4+5号

  • 刃牙は合併号はさんで年末に1ヶ月休載なあ、うーん。
  • 新年色紙プレゼント、夢枕獏藤田勇利亜で共同なのか。



●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/新年早々1年経過するネタ、で実際に過ぎるのなこれは。

板垣巴留BEASTARS』/世界のわずかな死角、と生物学的な視界をそういう比喩に用いるか。ゴーシャの宣言は日陰者としての自意識込みでともとれるが。自然界的にも同性愛はありなんだよなー。

山内雪奈生(原案:板垣恵介)『バキ外伝 疵面』/アニメ放送された直後に、こんなずっこけオチつけなくても…。こっちで下げた国松の株も、『ゆうえんち』の方で上げてるんだし。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/まさかまさかの『謝男』カメオ出演!これはやられた。一方、柳のビル張り付きによりシコルスキーの株はさらに下がってる感。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/さすがに箸は使えんのか。作劇上、見せ場のコマはある程度スペースとる必要あるわけで、これをショート連載するのはかなり技量問われるな。福地カミオあたりはその点、異様に構成上手かったけど。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/作者のSASUKE出演報告センターカラー。のびる、その1。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/作者が服の構造を理解してないとか参道が消失してるとかはともかく(ともかくじゃねーよ)、人の列が途中で180度向き変わるあたり本当底辺知らずの技量だ。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/新刊、表紙が板崎先生、帯文が板垣先生って。/たまにのぞく仁の朴訥さは世知辛い(結果的に)。年賀状にも性格出るよね、て運搬方法についてはらち外だろうが。今の子供はスマホですませそうだけど。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/チームにもたらす影響それぞれ、という話だが、前進力も支え合いも根底では同じだわな。同形コマにより下方向へ視線移動する中での、一本背負いのアングル切り換え描写がよい。

●灰谷音屋『ジュニオール』/いい高揚感だ。それ自体を希求させることもまた、楽しさのもたらす効用と。

平川哲弘『ヒマワリ』/許せんのじゃ。シゴウしたるけえのう。

桜井のりお『ロロッロ!』/裸族じゃねえよ、痴女だよ。オチに『へうげもの』の利休と弥助の茶会を思い出す。(ええ…)

●瀬口忍『ボスレノマ~「囚人リク」外伝~』/暴力よりも個人情報に縛られた規律の方がマシ…かな。過去を語らせなかったわけではなく、把握した上でぶちのめして早々の退所を促すあたりはボスらしき采配。因果と縁の上でものを言うのは善意、というおはなし。次回最終回。

●中内祥吾『ストバス』/読み切り。天才の傍観者ポジションのスポーツ漫画と、うーん。

石黒正数木曜日のフルット』/のびる、その2。


  • レジェンド作品は『風雲プロレス30年』『真・餓狼伝』。マッスル3はいい企画だったよなあ。
  • 新年早々、次号で三作品が最終回てのもね…。50周年企画も始まるが。



※余談
かつて週刊少年チャンピオンで『てんむす』連載してた稲山覚也の新作、『アイドルマスター ミリオンライブ!Blooming Clover』が現在300ページ超も無料公開中だから見るといいよ!上手いし面白いよ!(と本気で推したいのは実は3巻から。)

『キラキラハッピー★ひらけ!ここたま』15話、16話雑感

  • 第15話「タキッシードレッシーうっしっし~」(12月13日放送)


『キラキラハッピー★ひらけ!ここたま』、悪役(?)登場回となる第15話は、シリーズ構成の土屋理敬が脚本担当。コメディとしての詰め込みも楽しい回であったが、主人公・はるかが物語の柱としての一面をのぞかせる回でもあった。
前シリーズ『かみさまみならい ヒミツのここたま』17話、「こころのヒミツ」は同じく土屋脚本。『ひらけ~』1話の感想中でも触れたが、ここたま契約者である主人公・こころの“覚悟”が試される回であった。それと重なる場面が新シリーズでも描かれた、ということだ。
「こころのヒミツ」では、ここたまを人目から隠さなければいけない主人公・こころが追いつめられる。結局こころは友人を信じて、「(ウソをつく)私のこと、信じてほしいんだ!」と告げ、委ねることを選ぶ。結果、友人達はウソをつかれていると理解した上でなお、彼女に対して「信じるよ」と応えてくれる。
その場面でのこころの、まなざしの描写がこれである。偽っても、友人として真実を認めてもらえること。

一方、『ひらけ!ここたま』15話。ここでは主人公・はるかは、悪役(?)ここたまタキッシー&ドレッシーにハッピースターを奪われる。「それがあればみんなを幸せにできるの!」「返してくれたら、私にできることならなんでもするから!」と言ってしまったはるかは、伝説のここたま契約者の象徴である魔法の鍵を要求され、困ってしまう。そこで見せる、逡巡から決意までの表情がこの描写。

「ごめん、鍵はあげられない!でも、ハッピースターは返してほしい!」幸せな町にしたい、という決意を続けて叫ぶはるかであるが、この表情のあらわす子どもの内面は、発言を翻す=結果的にウソをつくことへの苦悩であり、それでも自らが守るべきものを選ぶ決意だろう。その瞬間の表情の共通性から、前作と通ずる主人公の人物像をとらえられるわけだ。



その他の部分では、
●『ヒミツ~』17話ではまさにトラブルの中核の場であった小学校が、『ひらけ~』15話では(“秘密”の)活動結果を聞く場として機能しているという対比。(ただし『ひらけ~』においては日常生活の描写が明らかに削られており、小学校も舞台としてはいまだ機能していない。)
●『ひらけ~』における土屋脚本は4本目だが、お悩み解決の対象者が土屋脚本においては一貫して子供。
といった要素が個人的関心事。



以下、ほぼネタツイ。




また、奇しくもこの回のここたまの放送日は、同じく土屋脚本である『劇場版MAJOR 友情の一球』からちょうど10年目なのであった。一球からここたま。









  • 第16話「クリスマス大パニック!?」(12月20日放送)

奇しくもこの回のここたまの放送日は、主演声優・高橋未奈美氏の誕生日なのであった。ここたまのたかみな。
で。この回にタキッシー&ドレッシーのいたずらを受けての、以下のようなやりとりがある。

「あっ、トランプだ!」
「ババ抜きで遊ぶです」
「ん?お、なんと!ババ抜きは無理である!なぜなら全部ババである!」
(中略)
「こっちもババ、あっちもババ!
「いえーい、ババババババ遊びだー!」
ババの増殖とは実に愉快である!オホーホッホッホー!」


さて、1話感想中でも触れたが、高橋未奈美氏は『アイドルマスター ミリオンライブ!シアターデイズ』にて当方イチオシのキャラ・馬場このみを演じている、よってつい反応してしまった、以上!


(了)

週刊少年チャンピオン2019年2+3号

  • 過去記事で確認したら、去年も2+3号はサンタ水着グラビアだった。だから何だと言われましても。



西修『魔入りました!入間くん』/今さらこの作品において、豪華だ高級だ言われるものがことごとくチープなディテールでもスルーするくらいの心算はできてるつもりだったんだけども。

→巻末コメントでこんな風に言われててイラッときた。「小物もとても豪華で絶対描きたくないなと思いました」、て、思うだけじゃなく実際描かないじゃん、描く能力も技術も無いじゃん、アシスタントにも指導できてないじゃん。その雑さはディテール描写のみならず、じゃん。

渡辺航弱虫ペダル』/マゾ?

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/意外!それは足ッ!いい勝負でした。蘭陵王FGOキャラ、じゃなくてあだ名ですか。

板垣巴留BEASTARS』/誰がちょろいヒロインなんざ描くかあ!という作者の心意気を(勝手に)感じる。横からの救いの手を求めてたのではなく、自己実現が望みだったわけだしな。横並びの対等さ。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/クリスマス回にノムさん、という以前のパターンずらしての今回の内容だと思われる。仁母の登場も。今年のハロウィン回はフグオ家不在だったっけ?

●中村勇志『六道の悪女たち』/プロジェクトAってまた懐かしい、と思ったらヌンチャク取り出すんかい。ごちゃ混ぜだな。悪女の方は、結局美に狂ってたってことなのか。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/ハグは股関節なのか…。四の字固めとか、もはや体位なのだろうか。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/この場ではそれを着ることが、すなわち敵として相対することだからな。

桜井のりお『ロロッロ!』/いい情景っぽく見せて、というのも浦安の芸風ぽくはある(べーやんクリスマスとか)。Oバックの有用性。博士も気は使う。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/なんつう瞳だ…。

●瀬口忍『ボスレノマ~「囚人リク」外伝~』/絵力・顔力ゆえの表現主義というかね。孤独の心象風景が、奇しくもBEASTARSのラストと対比になっている印象。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/半田父は好きだが、まんま武器を持たせてしまうのは…と先週のキッスさんに続き、ネタとしての扱いに釈然としないという、個人的にこの作品に対しては珍しい心境。

●灰谷音屋『ジュニオール』/これ、先々週のカラー扉でやってたやつだけど、掲載のタイミング合ってるのかね。天運、ノリ、あるいはそれこそ“流れ”というやつか。


ミリシタ雑記

説明しよう!ミリシタとは、ゲームアプリ『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』の公式略称である!
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はい。そんなわけで「アイドルマスター ミリオンライブ!」5周年ライブ1日目(のライブビューイング)にて。初公開の新全体曲「UNION!!」中の歌詞、“ひとりも 手放さない”という言葉にグッときたんですね、私は。そうだ、作中52人のアイドルキャラ、みんなで進むのがこのゲームの世界なのだ。物語で、アニメ版『アイドルマスター』にて私が惹かれた脈絡で、このコンテンツへの入り口であったのだ。このゲームをもっと姿勢として好いてみたい。
そんなわけで私が何を始めたかというと、まあまんべんなく全キャラの親愛度を上げるだけなんですけど。あれから約半年、ようやく一つの目標である全員親愛度5000に達したよ!

そして、これからは全員10000に向けての日々が始まるのです!

はい。寒い年末には、ふとこういう日記めいたものを書きたくなる日もあります。己が存在のリアリティ…生を…!





あと、現在開催中の「PRETTY DREAMER」イベントのシナリオがとてもよかった。我那覇響がカッコいい、イカす、先輩!若者の群像劇!

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(了)

週刊少年チャンピオン2019年1号

  • 「創刊50周年イヤー」第1号。表紙の「必死こいて半世紀」の文言になんだかコミックビーム臭を感じる。

  • 今号から1年間、背表紙が各年代のデザインになるとのこと。面白い試み。





●灰刃ねむみ『足芸少女このみさん』/新連載。足とスパッツなヒロイン。読み切り時も言ったが、力入れる箇所とそうでない部分割り切ってるのはいさぎよい。誌面的には足の指描ける画力ってだけでもアドバンテージか。

板垣恵介『バキ道』/肉じゃなくて骨掴みだった。ひさびさに“痛そうな描写”である。素手で破壊される方が怖いよな。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/扉は妖怪画のパロディかな、怖い。本編も国松がごりごりに強くて怖い。いいね。

渡辺航弱虫ペダル』/このタイミングで、回想中の別人物の回想内容で週またぐって、ねえ。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/ハッピーエンド版野良ミャオ…。冒頭2ページの、自室での孤独(7コマ)→教室での集団・顔、の構成が好き。

●中村勇志『六道の悪女たち』/回想キャンセルパンチ、おそるべし。作者もいい加減自作のメソッドに自覚的だわな。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/あれだ、無理があるならもう一つ無理を重ねればいい(美味しんぼ)的な。ダンガンロンパあたりも話の地平としてはこういうノリだよね、わりと。

板垣巴留BEASTARS』/異文化講座。有名どころでは『ゾウの時間ネズミの時間』という本もありますが、認識のスケールが異なれば生命観も違いますわな。ただ、この作品はその点をあえて人間化という統一おこなってこその世界観だったのでは、という。全裸中年男性だろこれ、ていう。
ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)
桜井のりお『ロロッロ!』/浦安じゃないんだからさ…。いや、浦安でも女子はさすがに…。

桜井のりお『僕の心のヤバいやつ』/視界化による一対一感の演出。やるじゃないですか。

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/時は加速する。有名どころでは『ゾウの時間ネズミの時間』という本もありますが、これは違うか。

西修『魔入りました!入間くん』/この作品の見せ場っぽくして出すセリフがいちいち日本語おかしい中二病感も、好きな人にはたまらないんだろうか。

荒達哉『ハリガネサービスACE』/心臓疾患という死亡フラグ抱えた新メンバー加入!…どうなのこれ。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/いい仲間じゃないですか、サポート役や見守る側ふくめ。天音の方は、無口だけどリアクション多い子(後輩?)の世話焼いてるっぽいので、仲直りフラグと見た。

●瀬口忍『ボスレノマ~「囚人リク」外伝~』/人心掌握。やっぱりコイツ倒して完結なのかな。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/あれ、キッスさん普通に(?)OLやってたはずでは。あの回好きだったのに、あえて営業トーク&ただ沈黙するキッスさんの姿なんて…となったので、なんか俺キッスさんのこと結構好きみたい。

●灰谷音屋『ジュニオール』/鬼かよ!確かに精神的揺さぶりを旨とする戦法ではあろうが。