週刊少年チャンピオン2018年25号

板垣巴留BEASTARS』/黒ベタ1ページにのたくる白線、と食感の表現がおもしろい。虫の擬人化(世界観的には擬“獣”化?)とその述懐は、メタ的には人間と動物のことだけど。ラストの果てた表情見て思ったが、これ「強くなりたくば喰らえ!」論法なのか?前回も童貞どうこう言ってたし。

桜井のりお『ロロッロ!』/男女平等に脱ぐならいいか。よくはないか。報いとはいえ…。

夢枕獏(原案・板垣恵介、挿絵・藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/小説新連載。夢枕だなあ、というバトルジャンキーノリ。夢枕作品オリジナルキャラの名前も同一の世界観として出すのは思い切ったなあ、板垣版『餓狼伝』への久我登場や刃牙シリーズでの虎王使用という先例もあるとはいえ。あと挿絵の藤田勇利亜は元連載作家だし、予告で告知してよかったんじゃないの。あってるし、俺は好きだし。

●中村勇志『六道の悪女たち』/歯には歯を。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/以前、大福星子が登場した回でのコンビニの描き込みが印象的で、今回もまた背景の公園の描き込みがすごいんだけども。そのディティールあっての勝負ネタ&構図芸とは、それこそキャラの元ネタのジャッキー・チェンに象徴される、往年のカンフー映画での体張ったギミックに通ずる内圧の形ではないか、と思ってみたり。ブランコをこぐ=位置移動しながらの会話コマが好き。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/審判最強。

車田正美聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』/作者ノリノリで遊んでるな、と思ってたら、そんな…デストールさんが…。復活を期待。

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/考えたらマリオカートも初代しかやってないな。世代越えて通じるネタなんだから、人気シリーズはすごい。

増田英二『週刊少年ハチ』/作者にも読者を選ぶ権利はある、と極言するとなんだが、伝える相手を意識するのは大事よ。俺だってさあ、“みんな”に読んで欲しいなんて思ってたら、わざわざこんなブログの書き方するわけねえじゃん(笑)。で、私はこの作家好きなんで言っておくと、生徒の「武器」として描写されるのは各々の“リアル”であり、淵間はネットへのアップを「投げかける」と表現している。まだ見ぬ読者に向き合う自分、という構造で、なおそれが夢として開くには、己を護った上であってこそ。

西修『魔入りました!入間くん』/主人公ふくめ、あらゆる人物に道具としての存在意義しか感じられない世界なんだが、もう。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/もはや気の勝負だな。

●水森崇史『マウンドの太陽』/なんか全体的に吹き出し小さいが、決めポーズ以外の要素も見映えさせ読ませてこそのマンガなのでね。

荒達哉『ハリガネサービス』/今、バレー漫画で目つぶって飛んだら絶対言われるだろうってのはあるけど。それはともかく、部長レベルのコピー能力開花ってことだろうか。

●重本ハジメ『逆襲インフェルノ』/設定解説。舌を抜かれるってまた妙なギミックを。ヒロイン登場、になるのか。

木々津克久『開田さんの怪談』/日本にも太鼓腹が美徳とされた時代がございましてな。ちょっとフランケン・ふらん入ってるような。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/女子会回(虫ふくむ)だと…。強いツッコミ役が映える。戦国の女性云々なモチーフも、こうして寓話の地平で持ち出される分にはいい利き。/余談だが、今回のBEASTARSの方の虫をこの作者が(本気で)描いたらすごそう。複眼とか。

●八音橋ナオキ『鬼々走々!』/読み切り。カラッとさわやかなラブコメ、と思ったら出血・根性ありなのがチャンピオンらしさ、かなあ。

石黒正数木曜日のフルット』/ヒゲの武器化に街灯割りと、アニメ放送前にバキオマージュかな。