週刊少年チャンピオン2018年4+5号

  • 表2広告が弱ペダアニメ4期なんだけど、どこまでやるのかね。
  • 読者プレゼントの桜井のりお色紙、ぱっと見みつどもえコラボかと思った。



板垣巴留BEASTARS』/巻頭カラー。『このマンガがすごい!2018』2位おめでとうございます。1位が宮谷一彦の旧作、2位がポーの一族続編という状況で3位につけた『このマンガを読め!2018』の方が実質1位と言えるんじゃね?とも思うが。ダメか。/修行は精神訓練から。殴り込み行く前に手下の目の前で女抱いてみせて抜くなと命じる、みたいな(羽生生純『青』より)。以前も触れたが、レゴシが暴力をふるう≒肉食獣として振る舞う際には、草食獣の存在が動機にあるという自己矛盾・苦悩がキャラクターの魅力でもあるわけで、どういう突破に至るのか。後半はピナとの会話だけども、ここで敵意抱けるっていうのは相手を対等な存在として見てるからこそだよな。欧米でヤギが好色の象徴とされるのにかけてるのかな、このキャラ。

桜井のりお『ロロッロ!』/これもモテ男にはヤバいおっかけ付いてるのか。て、オチは百合なの?

板垣恵介刃牙道』/個人的には以前から、親子喧嘩というとりあえずの最終戦の前に刃牙の戦った相手が千春だった点を、“おはなし”の面から大変面白いと思っておりまして。でまあしかし、ここで宣言されてるのはその上の超技術やりますよ、て内容なんだよな。本シリーズで同じく一瞬おはなし文脈に回帰させた本部も、「俺にはないもの」として語ってるわけだし。

渡辺航弱虫ペダル』/これまで観客の存在ってほぼ蚊帳の外だったわけだし、それにすがれるある種の凡人性を才能という形で描写しておこう、てことかしらん。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/春巻のスラップスティック通常営業ながら一応これ、心温まる幻視オチなんだろうか。ヤニーズのホワイトクリスマス@べーやん的な。二度階段落ちたのに画太郎オチは回避されたわけだし。

●中村勇志『六道の悪女たち』/術が解けてもあらためて恋した雷乃同様、乱奈にも心変わりの可能性が残されていると。しかしドラマツルギー的に委員長が蚊帳の外の立場というのもなんつうか。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/1ページ目のデッサン狂った静物三連発とオチの地獄ぶり(そのままの意味)でひさびさに破壊力(字面どおりの意味)を感じる。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/最近の回またぐ展開はキャラ人気でもたせる感露骨やな。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/激情と諦観の同居する様がねえ。王虎との取り組み終えてもまだ場所は続くんだよな、しかし。

●瀬口忍『囚人リク』/雨に濡れるてのは落胆のわかりやすい表象だが、水洗便器にはまるというこの絵面はまた強い。情けない、けれども。はだしのゲンでも「ダイナマイト」と書かれた紙筒かかげて賭場荒らししてたか。

伊藤達也『星の騎士』/読み切り。ヒーローになって戦う。漂うユーモアの大らかさはまあ好み。作者の好きな漫画の一つにスピリットサークルあげられてるけど、あの話法と文法、作者の才能と技術をいかに語るべきか、というのはまた悩ましくてなあ。影響は感じるけど。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/一様に関係者だからというのはあるけど、テレビの、野球の神通力が健在の世界なんだよな、とあらためて。

→この、すでにおばさんなヒロインズのうかれっぷりとテレビに映る主人公という対比の図とか、様式美としてなんかもう。

西修『魔入りました!入間くん』/クラスメイトが素性隠して人気アイドル、なあ。多くの人を集め興奮させてストレス発散、という役割解説の雑っぷりに、作者がアイドルへの関心全然ないのがあらわれてる気がする。ヒマワリとかも、ファンの存在についてはどう描くつもりなのかというのは。

荒達哉『ハリガネサービス』/小者臭しかしねえなコイツ、とあっさり背景説明。これまでの芸風からしたらねっとり描かれそうな大ネタなのにわずか8ページとは、と毎回トラウマパート笑いながら読んでる私が言うのもなんだが。後から実は親父もバレーも好きでした、とかやるのか。あと、チアリーディングでやってるこれはまさかオリジナルソングなの?ブラバンとチア、双方に強いることになる労力を考えた上で応援描写描かれるスポーツ漫画なんてまずないかもしらんけどさ。

小沢としお『Gメン』/執行猶予中、てやなリアリティだな。

●伊科田海『GREAT OLD ~ドラゴンの創り方~』/今回より副題追加。ヒロインの聖痕が胸元なのはサービスか。以前のは孵化で、今度は生成に動くと。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/立ってる者は人でも使え、いやさ信頼だな。表情のコマ入れるタイミングとか上手いんだよね、やっぱり。




  • 巻末コメント、板垣巴留は深いな。ニャロメロンのプリパラはまってる報告は、バンドリギャグ翻案作家の言ということで。