ハルタ 2014-MAY volume 14

  • 背表紙は『シャーリー・メディスン』。ミニ色紙もついてきましたが、付録扱いなのかしら。



中村哲也『カバー・ストーリー』/高層ビル(?)の外壁描かれた表紙を、めくると始まる1ページ“タテ”三段構成の登壁宅配ガール描写。絵を描ける人ならではの、こういう想像力・構成力はよいものです。あとπ/。あとデニム地ショートパンツ。
森薫『シャーリー・メディスン』/シリーズ連載。大人の靴にあこがれる少女。最近読んだのだと『絢爛たるグランドセーヌ』が近いな、うん。ひさびさに可愛らしいあこがれ描写でいい感じかと。女の子だもの。
九井諒子ダンジョン飯』/魔法使いの体力ステータスが低いのはしかたない。設定ディテール突き詰めると、これだけ妙な物語になるのよな。そもゲームの場合は、システムやビジュアルの穴をその手のおはなしで埋めるのが伝統芸能だったのだけれど。
大武政夫ヒナまつり』/アウトレイジだ、大嘘や。新田はカッコよかったよ、うん…。
●若槻久美子『七等星番外地』/読み切り。きれいな絵見せるための手練手管も大変そう。
近藤聡乃『A子さんの恋人』/新キャラは仮名!女に混じれる男、というか造形如何だわな。服の描き分けが実にざっくり、でもいいセンスである。
丸山薫『事件記者トトコ!』/仕事なら仕方ないね、いやいや。大人の女だのう。そんな女の見とれる主人公、という箔づけ、にはなってないな。かわいいは別腹。
八十八良『不死の猟犬』/宿命のライバル!(バーン)再生OKなら、人ごみもどうとでも利用できるな。
室井大資『秋津』/情というより、作家という生物の業であろう。それを愛おしく思えるかはそれこそマンガ愛、魔につかれてるか次第だな、とか読者たる身として思ってたら、最後のコマのツッコミが痛いよ…。そうだよねぇ…。
●梶谷志乃『想幻の都』/ぶっ壊れた世界ですが、それが故に生きている者ならば。重い世界がどんと構えてくれてますな。
●佐野菜美『坂本ですが?』/実際こういうエロ欲求に関してはバカみたいにバイタリティ発揮できるからね、ガキの時分は。まず集団行動をやめよう。
なかま亜咲健全ロボ ダイミダラーOGS』/ヘリコプター降下にはためく髪ってのも様式美である。未登場ファクターがもう一人か。霧子大丈夫なの?
●菊池まりこ『カプチーノ』/これはこれで困った一家。「もだ もだ」か。
樫木祐人ハクメイとミコチ』/扉絵、この世界は漢字使ってるんだな。住み分けが一番だと思うけどねぇ。コンジュは無事で何より。
●空木哲生『鴨の水かき』/ゆるキャラか。個人的にオカザえもんはすごくおもしろいと思ってますけど、あれはアートイベント出身なんだよね。生活という問題である以上、簡単な二項対立にはなりえない、と。
入江亜季乱と灰色の世界』/あの体験共有したら、そりゃもう特別な関係でしょう。子供のトラウマって話だからなあ。
●高田築『補助隊モズクス』/悲劇を越えて、ようやく共闘の意志がみなに芽生えた、という所で目的の喪失という突き落とし。どんどん追い詰められる戦況に目が離せん。
●大道礼子『もどし火』/読み切り。この設定で、このオチの情けなさは好み。
●紗久楽さわ『かぶき伊佐』/最終回。いい決め顔の壇上である。見事。/正直連載当初は乗れなかったのだが、この世界まるごと描く意志見えた途端、絵も話もどんどんおもしろくなった。いい物語、時代劇をありがとうございました。お疲れさまでした。


  • 読者の希望を漫画家が絵にする企画「モーゲンハルタ」開始。アンケートハガキ送ろうってことですね、わかります。