越智善彦『ドロイどん』55

週刊アスキー No.908(2012 12/11号)53ページ


  • 今回の内容は一言ですね。爆発オチ!
  • 前回の勝利の余韻、的な回だといいますか。タイトル絵もほのぼのですね。正面からの顔が横に並んでて。/1コマ目、喜ぶあんちゃん。あ、これサイレントマンガって触れ込みですけれども、吹き出しの中が絵という場面はたびたびありますね。ここでは音符。背景は前回のドロイド君勝利のポーズ決め!と同じ点描後光の集中線抜けです。/2コマ目は音符いっぱい出しながら回転してます。3回前の機械部屋ですね。/3コマ目は妹の悪い笑顔です、背景黒ベタで。普通逆じゃね?て話ですが、まあ黒い笑みを浮かべててこれコマの中に体の左半分しか入ってない、てのがいいんですけど。
  • 下にいって2段目。/4コマ目はそのお嬢ちゃんの左手が「ガッチャン!」とクズ鉄(?)の山になにか棒を突き立てます。/5コマ目でカメラ引いてロングになると、それがお嬢ちゃんの自画像の旗だったというね。どっから出したんだよ、とかはいいんです。この旗にまたぺかっとトーン着き漫符がくっつく世界観であります。その下の方を、ちっちゃく主人公とドロイド君が歩いてるわけですね。
  • 6コマ目は主人公の少女とドロイド君。これをやや俯瞰の正面から、全身像入れて描いている点が、前のコマまでからのテンポの違いです。背景というか、人物以外、一面が白い床ですからね。そして女の子の吹き出しの中身は非常口マークです。点目で首ふる動線描いて、出口どこ?という様相ですね。
  • 続く7コマ目は「グリングリン」と機械のアーム動かしてる兄ちゃん。これ、コマ枠の右側のタテ線で、左側向いてる女の子の後頭部から背面が見切れてます。上から網トーン貼って影にされてますけど。さっきのコマであたり見渡してた女の子が、このコマではた、と遠くの男性に注視する。これ遠くにあるというのは、もちろん絵の大きさのひ違いによる表現ですけれども。トーン貼って明るさ変えてある、というのも距離の、空間の違いの演出になってます。
  • 三段目はもうコントですね。/8コマ目でレバー「ガチャガチャガチャ」といじってる兄ちゃんの傍らで女の子が機械見てる、9コマ目でボタンに気づく、10コマ目で指を伸ばす。/ここも7コマ目と同じですね、9コマ目はボタンがメインの絵でコマの右下に女の子の後頭部、ツインテールの左のおさげのみが、気づき線の漫符とともにトーン貼られて入ってる。/10コマ目もボタンに触れている瞬間で、まだ押し込んでませんね。/そして11コマ目、カメラ引いて二人のバックショットに「ポチッ」という吹き出しが。ここはオノマトペじゃありません、吹き出しです。隣見た兄ちゃんの頭に気づき線が浮かんでます。
  • 4段目はもう説明不要ですね。/12コマ目、兄ちゃんの無表情な顔。手前のデフォルメ手が、この太く丸っこい線のタッチがなんともいいんですが。/13コマ目、「ちゅぼおおん」という筆字の巨大オノマトペとともに、前回見えた遠景と爆煙。今回はこの「ちゅぼおおん」の大きさと迫力目立たせるべく、全体的にオノマトペ抑え気味な回だったのでした。/14コマ目、もう言葉はいりません。爆発オチコント、影絵的な黒こげ表現です。以上。


※13コマ目



※やれやれ、1週間で3話、3週間分の感想を書いてしまった・・・3ページ分だけどな!