コミックビーム2015年2月号

  • 表紙は『このマンガを読め!2015』第3位、『このマンガがすごい!2015』オトコ編第5位、「ランクイン記念表紙&巻頭カラー」ということで『あれよ星屑』。髭面。
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受章記念特別付録」ということで『死者の書』クリアファイル付き。
  • 表紙アオリは「崖っぷちに咲き誇る。」10年前の「マンガ業界の片隅に、ひっそり咲く一輪のタンポポ」と比較すると、自負、ですな。
  • 表2のニコニコカドカワ祭り広告コミック8タイトルの内、2作がビーム掲載作、2作がビーム出身作家。

山田参助あれよ星屑』/浮浪児達。同じ地平でふれ合う大人の存在は救いだけれど、管理する側の制度に対してはね。完全にアウトロー行っちゃうとはだしのゲンのヤクザになるわけですが。/インタビューで印象的な資料に、当時の絵本を挙げているのは作風とも合致するかな。
おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/寿司(醤油付き)(ど根性ガエル)。社長初登場時の焼き肉回もだけれど、高級食のマナーとの反発って話よね。
折口信夫近藤ようこ死者の書』/物語の口伝、学問の筆写。活字を読むのとは前提からして異なるわけだよな。
●横山旬『変身!』/それはそれで死にかけたんじゃないかと思うが。第2章から変身する意識変わりつつあるのね。
新井英樹『SCATTER -あなたがここにいてほしい-』/抱擁その1。決別。希望を守る為に絶望を生きる、と。
松田洋子『私を連れて逃げて、お願い。』/抱擁その2。子供の話は重い。ボヘミアンだから触れられる、て現実でもあるけれど。
三宅乱丈イムリ』/殺すのではなく「奴隷化してやる」なのが愛憎だわな。ここでまた新しい道具。合についてはマージの古代イムリの刺青見る必要あるかな。
須藤真澄『庭先塩梅』/宇宙人再登場。星間マジックハンドとは。ある意味神の采配、星空の下の出会いかしらん。
唐沢なをき『まんが家総進撃』/サブタイトル関係ねーよ!持ち込みとは商談の場所、て言は確かにその通り、それ以外ない。
鈴木みそ『ナナのリテラシー』/表現規制編、マジか。ただBLと少女マンガについては実際言われてきた事なのよね、エロにばかり目向きがちな話題だけれど。この作品らしく、作家という人格にも触れられる気配。
三家本礼『血まみれスケバン・チェーンソー』/よみがえる友情。手下にする人格を見誤りましたな。
山川直人『小さな喫茶店』/人との関係、残る記憶。どのような見え方も物語であり。大ゴマで店内一望してからのディティール語りがいい。いしかわじゅんのエッセイにも、呉智英をなじみの喫茶店に連れてったら大騒ぎして困った、て話あったなあ。
イシデ電『逆流主婦ワイフ』/あ、この姉ちゃんお助け仮面の人か。可愛がられている奥さん、ではある。
●市川ラク『白い街の夜たち』/この極端なアップの連発はビーム作品ぽい、気がする。主人公もまた過去と向き合うのね。
朝倉世界一『春山町サーバンツ』/なんだ、このかわいい下ネタは。シリアスはこう描写してくるか。
●ワカナヤスヒロ『Saddle -君だけを見ていた-』/読み切り。新たな一面、いやさ機会か。
古泉智浩『悪魔を憐れむ唄』/怒号見開きの情けなさが真骨頂。こういうやりとりできるってことは関係死んでないよね。悪魔はやっぱり悪魔。
羽生生純『ジュウマン』/変形までマンジュウとリンクしてるのか。そして巨人セックス、なんつう絵面だ…。


  • 砂ぼうず』新刊広告アオリが「たった1年で出る!!」うんまあ。
  • 唐沢よしこコラムで高野文子の絵本『しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん』の話題。

※余談ですが、昨日発売の「ハルタ」連載作品『ハクメイとミコチ』3巻あとがきマンガに、古くからのビーム読者にはお馴染み、はわわモリオカ氏が登場してます。フィンランドに行った、てのは森薫サイン会のことですね。
ハクメイとミコチ 3巻 (ビームコミックス)