ビーム感想(※発売日より13日遅れ)

コミックビーム2011年7月号
●付録にDVD。やっぱりメインはヤマザキマリ×奥村勝彦打ち合わせ動画でしょー。当たり前だけど、ダメ出しってちゃんとやるんだな。
●表2の角コミキャラ集合絵、『乙嫁語り』『テルマエ・ロマエ』に続いて『魔乳秘剣帖』かよエンターブレイン


  • ヤマザキマリテルマエ・ロマエ』/え!ばれちゃうの?まあルシウス側には、時代的な概念自体がないわけですけども。
  • タイム涼介『-I.C.U.-』/あらためてこの役割分担構造、チームプレイはおもしろい。うまいこと前作からずらしつつ、拾ってきたなあと。
  • 須藤真澄『庭先塩梅』/ちゃきちゃきおねーさんと小生意気なガキ、というコンビはめずらしいかな、いいね!これは子供のロマンだ。/単行本名は各話タイトルから、か。(この前見た発売予定表では「庭先塩梅1巻」「水蜻蛉の庭」て別表記されてたよ・・・。)表紙はあの娘水蜻蛉の庭 (ビームコミックス)なんで、かつて「ワンピース 下にスク水」でググってウチのブログに来た人はちゃんと買うように!「サマーウォーズ 網タイツ」でググって来た人も、ちゃんと『ノラ猫の恋』ノラ猫の恋 2巻 (ビームコミックス)買うように!
  • 志村貴子放浪息子』/名もなき彼の視界の中では、ちゃんとかわいい千葉さんなのだな。いやうん、彼にとっての“かわいい”はまさしくこれなのよ。また見事にそこ突いて描いてくるわけよ、わかるわーうん。/といった感想でとどめておくのが正しい読者なんだろうけど、最後のコマ「喫茶店・人のこと見てない」で福本伸行『熱いぜ辺ちゃん』の悲しいヤクザの話まで連想しちゃう僕なのですよ。人は誰も、俺なんか見てはいなかったよ・・・。ハイ。
  • 鈴木みそ限界集落温泉』/ああ、確かに。ここまで盛り上げたアユポンも、それ自体はあくまでフックなんだ。
  • 三家本礼『血まみれスケバン・チェーンソー』/なんかデフォルメ描写意識的にかわいくされてるような。これが本作における日常描写か・・・いやいや。
  • 唐沢なをき『まんが極道』/いやもうサブタイトルからね。描いてないよ、って開き直ってる人は健全だと思います。ていうか、ゾウガメ引っ張るのかよ。
  • 三好銀『海辺へ行く道』/なんかこのエピソードも根底は『まんが極道』的世界に通ずるような。芸術家がカナリア、ってあたりは震災受けての暗喩かしら。
  • 松田洋子『ママゴト』/毎回似たような感想言ってる気もするけど、一緒にいるからこそ、関係しているからこそのこの物語、なんだよなあ。
  • 塚本晋也深谷陽『鉄男 THE BULLET MAN』/映画は旧作の方の『鉄男』しか見てないんですけど、やっぱり見所は「ここ」らしい。読ませます。
  • いましろたかし『ぼけまん』/この状況下で立ってくるいましろ節。週刊誌と原発の絵は、ディティールなのか抽象なのか。今月は「ふろって」(市橋俊介)も、近い目線の世界なんだよな。
  • 竹本泉『あかねこの悪魔』/いやもうラブコメだろこれ。え、最初からそうなの?
  • 金平守人『直美さん!』/まだ続く。オッパイ占いって共通語なの?

●『SCATTER』と『庭先塩梅』、対極の「ぽぽぽぽーん」のどちらも好評得るのがビームのおもしろさですな。
●次号より安永知澄新連載。この人にはまだまだ、いろいろ描いてほしいので、タイトルのはっちゃけぶりには期待。



※・・・震災受けてのここ数ヶ月、作品中にいろいろとアクティブな側面が見えるビームです。/それらの動きを読者として好意的にとらえ、感想書いている自分ですが、田中ユタカ氏が震災1週間後にツイートした「この一週間、一生懸命Hマンガを描いていました」という文面にもやっぱり感動したんだよ、とちょっと言ってみたり。/変化も不変も、共に姿勢です、矜持です。