『へうげもの』、手塚治虫文化賞受賞!『テルマエ・ロマエ』も二冠目!

テルマエ・ロマエ』、短編部門受賞おめでとうございます。マンガ大賞に続き二冠目。やったぜ!『イムリ』が受賞逃したのは残念な気もするけど、『へうげもの』も大好きな作品だから嬉しい。読者は気楽!



昨年末はひさびさに、「このマンガを読め!」でも『へうげもの』が点集めてましたが、その中で票を入れた夏目房之介ヤマダトモコ両氏が語っていたのは、やはり利休の死について、でした。
すごかったもんなぁ、アレ。「殉ずる」とか「死に様」という話ではなく、最期まで生ききってみせたんだよ、おのれの美学に。そして言葉、情。ああ、嗚呼!いわば今回の手塚文化賞も、宗匠へのはなむけ!(かもしれん)
連載の方では最近、秀吉という存在の悲しみといいますか、彼が自らの“野望”を、師匠・信長の最期にその血を飲んだが故に、その存在に囚われてしまったが故に、苦しみながらも、とどめることのできなくなってしまった様が描かれました。読んでて、織部、救ってあげて!その“笑い”の力で!と素直に思っちゃいましたよ、僕ぁ。山田芳裕の受賞コメントいわく、「今後が真骨頂」だそうですし、いやぁ、まだまだ楽しませていただきますともさ。ゲヒヒ!



ところで、今回の手塚文化賞審査員の一人には藤本由香里氏がいるわけですが、彼女はこの“愛すべき男たち”の物語どう読んだんでしょうな。いや、スピリッツ最新号掲載のインタビューでも「しばらく女性読者の視点を捨てていた*1(ので抗議の意味で買うのやめた)」なんて、臆面もなく発言される女性であるからして。彼女いわく「ヤンサンと合併してまたよくなった」誌面については、かつて吉田豪氏が「童貞臭が増して残念」と書いてたわけですが(笑)。

*1:月下の棋士』(能條純一)とかでしょうかねぇ。俺が大好きな。