入江喜和『おかめ日和』8巻、激動のなれそめ編、本格開始。あと、プレゼント企画について一言。

おかめ日和(8) (KCデラックス BE LOVE)

おかめ日和(8) (KCデラックス BE LOVE)

『おかめ日和』を知らない方のために、作品の簡単な説明。




怒るダンナ。(すぐ、よく怒ります。)


そんなダンナにベタ惚れの、主人公にして主婦・やすこさん。(左)

 
ダンナのこだわり等。こういうディテールににじみ出る、「日常」ぶりがすごくよいのです。*1


やすこさん、炊事中の図。(時々出てくるメシのレシピも、「生活感」あってうまそうです。)


8巻には、やすこさんの貴重な夜遊びシーンも!(しかし描き文字、「ワゴンセールで60%offで買った服」て…。)


苦労人だけど、それでも幸せそうなやすこさんでした。(これとか素直に、よかったね♪て、クスリとできる場面なんだけれども、よく見ると顔の造作が、ダンナに叱られてる時と同じだという(笑)。)



※※※
いやー、やはり今から思っても、昨年の『おかめ日和』はすごかった、俺的に。
まず何と言っても、おゆうぎ会。主人公・やすこさんが、クラスの役員会での人間関係や仕事面にさんざん苦労するんですが、(いやホント、あのいざこざ描写の地に足ついてる感はすごいわ。)最後にくるカタルシスが、そのおゆうぎ会で子ども達が踊ってる、その様子なんですよ。見開き上段1コマ使った絵で、30数人だっけか、全員描いてるんですよ、それぞれの顔と動きを。俺はあれ、見た時本当に感動しました。すごいんですよ、物語におけるその説得力が。やすこさんの息子も、その絵においてワン・オブ・ゼムなんだけど、だからこそ同時に全員が、この世界観の日常描写と生活感の中、口はばったいけどオンリーワンなんですよ。それが価値としてある、そういうことが描かれた絵として俺は見て、だから感動しました。よかった。*2
次にすごいと思った、というかおもしろかったのが、定額給付金通知書が届いた時の、主婦・やすこさんの浮かれっぷり。じいさんと二人でデフォルメキャラ化して大喜びという、この作品にしては珍しい描写を、この話の内容で使うところがすごい(笑)。こんな“現実的”なマンガがあるのかと!(ちょっと違うか。)直後、堅物のダンナにいさめられるのはお約束。
で、これまでもチラチラ顔見せしてきたものの、ようやくエンジンかかり始めた過去話・夫婦のなれそめ編ですよ。あれだ、もう『自虐の詩』状態じゃないですか、この激動っぷりは。こんな人生背負ってたのかこいつら、そりゃタフなはずだわこの、と、なんかもう飲まれ気味な僕です。ドラマね!



というわけで、ほのぼの日常ドラマとして始まった『おかめ日和』、現在、その大河恋愛少女マンガぶりに拍車かかりまくりです。*3入江喜和、キャリア20年目にして新境地?刮目せよ!
ところで俺、買った単行本は帰省のたびに母に渡してるのですが、多分この調子でいくと、やすこさんの初体験とかも描かれちゃいそうですねハハハー。まあ家の両親も、子供三人が下でテスト勉強してるってのに、夜9時過ぎから家揺らしてたことだし、えいもう来るなら来いや!という心構えな所存。むしろ描いてほしい、かも。



※※※
プレゼント企画の話
さて、作者ブログ(id:kiwa_irie)でも告知されてますが、*4現在『おかめ日和』プレゼント企画開催中です。応募者全員にメッセージカードが届くという大盤振る舞いぶり。応募はハガキで、しめ切りは4月末。急げ!何を急ぐの?応募要綱書かれた、掲載誌「BE・LOVE」の入手を、です。月2回刊の雑誌だし、もうギリギリかなぁ。
実はこのプレゼント企画、応募要項は作者ブログにも一度アップされたんですが、すぐに削除されてしまったのです。おそらく編集側からストップかかったんでしょう。不特定多数への告知ではなく、実際に誌面で見てください、といったところでしょうか。
ま、そういう方針もアリかとは思いますが(なんせ、今や珍しい、まごうことなき「応募者全員サービス」ですからねぇ)、しかし同月に出た『おかめ』最新巻の方で、その旨一切告知されてないのは正直どうよ。応募要項自体でなくとも、掲載誌でプレゼントやってますよ、て報告ぐらいあってもさぁ。*5
それだと企画が企画なだけに数の予想がつかないから、とかいうのが理由なら、そもそも同誌連載の『ちはやふる』のプレゼント企画同様、雑誌に応募券つけりゃ済む話じゃないですか。「BE・LOVE」ホームページの方にも、プレゼントの告知ないし。『ちはやふる』のプレゼント企画については、告知があるばかりか、ホームページから応募することもできるのに。(ただし『ちはやふる』の方のプレゼント、しめ切りは今月末ですが、現在店頭にある号には、ハガキ応募に必要な応募券がついておりません。あとホームページの応募要綱には、「BE・LOVE本誌掲載の「ちはやふる」最終ページに、プレゼント告知ページがあります。そこに記載されている応募券に印刷されている4ケタの数字を入力してください」とありますが、応募券ついてる6号にも8号にもそんな数字見当たらなかったんですが・・・。なお7号が未確認なのは、俺が「BE・LOVE」読んでるマンガ喫茶の店員が、順番を間違えて捨てていたからです。)
とりあえず私、『おかめ日和』については単行本を買い、マンガ喫茶で「BE・LOVE」掲載分を読んでる人間ですが、「せっかくだから雑誌自体買ってみようか」と思ったら最寄りの本屋には「BE・LOVE」入荷してませんでしたのよ、キー。マンガ喫茶で応募要項メモしてるけどさぁ、よござんすかね?一応、近場の本屋も探してみる。(なんか悪いし。)
ちなみに『おかめ』最新巻収録、なれそめ編・序章の結末を雑誌で見た時は「へ?えぇ?」となった私ですが、「BE・LOVE」最新号の展開には、正直言葉を失いました。…どうなるの、これ。(いや、夫婦になるの“は”知ってるんだけれどもさ。)プレゼント応募のために、単行本派の人がいきなりこの回見たりしたら、ねぇ。プレゼント狙いの単行本派の方々は、ちょっぴり気をつけてください。あの赤川次郎も、本屋の立ち読みで公募条件だけ覚えて投稿していたというしね。違うか。



とまあ苦情も述べましたが、抽選でプレゼントされるグッズが手ぬぐいだというのは、なかなか気に入っております私。世界観にも合ってる、ような気がする。(『ちはやふる』の方も、学生証とか校章バッジとかトートバッグとか、いいね!)
先月のコミックビームについた付録も『テルマエ・ロマエ』手ぬぐいだったし、来るね、キャラ手ぬぐい!お風呂ポスターに続いて!(違うだろ)

*1:作者・入江喜和の夫は新井英樹。その辺の作風に、けっこう通じるものありますよね。

*2:そんな俺だもんで、以前伊藤剛氏の書いてた「『よつばと!』のお祭りの話で、「よその子」が本当に単なる「よその子」として描かれてるのがすごい」といった読みと、思想的に相いれないのはまあ仕方ない。

*3:赤ちゃんと僕』のパパ&ママ編とかもそうでしたが、なんでしょうね、こういう、キャラに歴史が見えた時?の作家性の走りっぷりって。キャラ生きてるのが楽しいんだろうな、多分。

*4:8巻あとがき中で「つぶやいてます」とありますが、twitterの方はやってない…と思う。同じく、記されているブログアドレスは「kiwa_irie」、ダッシュじゃなくアンダーバーなのでご注意。

*5:そういえば、コミックナタリーに情報出てましたけど・・・。