- 表紙は桜玉吉。付録はアーケードゲーム『戦国大戦』対応桜玉吉画カード。後者はなつかしい絵柄。
- 表2のKADOKAWA広告、「みんなのつぶやき(ツイッター)が育てた話題作を集めました!」というアオリでトップに『おしえて!ギャル子ちゃん』が掲げてあるわけですが、かつて鈴木健也の読み切り群掲載してきたビームとしては、ねぇ。(ギャル子ちゃんも旧作も好きだけどな!)
●イシデ電『逆流主婦ワイフ』/あのキャラがこんな形で再登場…初登場になるのか?前回登場時は構成技術の巧さが目立ってたので、こうして背景となる物語与えられるのはキャラとして救いかね。て、ページ数増えたのか。ますびチックな回でもある。
●桜玉吉『奥父憮』/読み切り、ショート三本。住めば都というか、長居すれば生活圏は形成されるものなんだな。/余談ですが、いしかわじゅん『今夜、珈琲を入れて漫画を読む』中の『漫喫漫玉日記 四コマ便』評はよかった。
●山田参助『あれよ星屑』/回想パートということで、黒ベタ部分の多くがスクリーントーンに。思い出たる絵、よい。このマンwebのインタビュー記事で作者が、影響を受けた作家の一人に辰巳ヨシヒロあげていたのには納得。
●おおひなたごう『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/続カップ麺。公の場では食べないから、て面はあるわな。
●上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/トークイベントコラボ、セリフお題マンガ。同様の試みはマンガノゲンバでも収録時にリアルタイムでやってましたが、やっぱりお題増えると大変になるんだなあ。20周年号の前哨戦、と思っていいのだろうか。
●新井英樹『SCATTER -あなたがここにいてほしい-』/つっ走ってんなあ…。暴力描写って意味ではザ・ワールド・イズ・マインが一つ頂点だったかもしれんけど、その後は闇の臭気の織り込みがな。母を忘れなかった復讐鬼なわけね。
●カネコアツシ『デスコ』/フィクサーとマッドサイエンティスト。全員殺せばいい、て選択もある以上、カタルシスもたらす悪役の造形求められるのよね。
●やまじえびね『レッド・シンブル』/NTR…てわけでもないな。露見しない悪意であることの怖さというか。
●高木ちえこ『とりあえず、畑で暮らしてみる。』/日本人は、お米族。
●三宅乱丈『イムリ』/獣化すると抗体の効果はない、てこれも作中で言及されたの何年前になるんだ。読んでた身としてはゾクゾクな場面だがな、チムリ!印を“無くして”からの殺戮も、構成で読ませるテンポと迫力がすごい。
●須藤真澄『庭先塩梅』/死して残るは。霊は消えるものなのよなあ。
●唐沢なをき『まんが家総進撃』/『恋の門』の持ち込みの場面はリアルに重かったけど、あれはいい編集者だったんだよね…。サブタイトルの「わりとよくある話」てのがまた。
●久生十蘭・河井克夫『姦』/読み切り。全編語り手の言葉、なのよね。その上で敵方の話術、嘘が炸裂するクライマックスという。
●安永知澄『かさぶた』/読み切り。心と身体感覚。これをマンガに起こす、てのがおもしろいのよね。
●横山旬『変身!』/…痛い。
●松田洋子『私を連れて逃げて、お願い。』/ついに追われる身へ。共に逃げることと生きることがすでにイコールであり。
●スズキハルカ『透明な石と天使の国』/読み切り。子供の原風景というか。始まりは“おはなし”なのだ。
●羽生生純『ジュウマン』/当初のコメディノリから一転、暗黒の地平が続くなあ…。想いの力、的なもんをこうヤバく描かれるとは。
●山川直人『小さな喫茶店』/会わねば場も人も変わってゆく。味は変わらない、てのが妙味だよね、ここでは。