週刊少年チャンピオン2018年2+3号

  • 表紙でサンタ水着グラドル三人押し。人数的にもコスプレ的にも珍しい印象。



浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/で、↑のグラビアから巻頭カラー見開きはサンタコスのガキ共という。サブタイトル「赤Hell黒Hell」でなぜか「白金・白銀」「HEAVEN AND HELL」を連想したからくりサーカス。教室での会話場面からの、帰宅描写への転換が好き。

→空から、歩く姿&道&風への寄りを枠線はみ出した人物で接続。さらにクリスマス期の住宅街描写されたコマがポンポン続く。でも展開上行くのは空き地、とこの辺はリアリティとの相克。

板垣恵介刃牙道』/初見の技でないと食らわせられないと。正味近年の作風はディティールそのものより、背景による物語化だしなあ。

渡辺航弱虫ペダル』/スラダンのフクちゃんの「もっとほめてくれ(フルフル)」がダブる。しばらく気にしてなかったが、単行本広告によると1700万部突破。

板垣巴留BEASTARS』/スラダンの桜木の坊主化がダブる。通いになるのか、修行編だな。医大というか、医療技術はどの辺まですすんでるんだろう。特に義肢や性転換方面。

桜井のりお『ロロッロ!』/友情だ、てスピーディーにひでえオチ。

●中村勇志『六道の悪女たち』/貴方が信じる私を信じる、とこういう決着になるか。椰子谷さんと童子でWORSTの天地を役割分担してる感、というかボンテージに学ラン羽織るってどうなの。風乃は術とけてそうな気もするが。

平川哲弘『ヒマワリ』/言っておくが、アイドルタイムプリパラのエンディングも似たようなもんだぞ(好き)。作中歌も作者が考えるんだよな。いずれ歌詞の読者公募とかやったりして。主人公の動機はよくわからんというか、かつて柔道で闘った相手追って野球始めるようなもん?

●田中歩『ブンキテン』/読み切り。筋書きはBTTF的なベタさながら、構成の愚直さというか、手元で制御しつつ熱込めてるあたり好印象。好きなマンガに女神の鬼ねじまきカギューあげてるのは正直だよなあ。

●瀬口忍『囚人リク』/一同の暴れる1コマ絵がよい。以前に政治状況描かれた時は民主党政権だったんだっけ?主人公はずっとパンイチなのか。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/本当、作者は岩鬼が好きねえ。大ゴマ空振り。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/笑顔で再戦を喜びあう二人、ではある。これまでの相手とはベクトル異なるけど。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/決戦じゃー!とこれも終わり近そうな。地の利を生かした合戦は醍醐味か。


  • 板垣恵介の巻末コメントは、なんか腹に据えかねてるのかしら。

コミックビーム2017年12月号

  • 22周年記念号、ということで表紙はインタビューコーナー担当でもある姫野たま。ちょっと前までヒロインづいていた表紙が今度は実写づいてる!今月は読者プレゼントの画像も姫野氏。前号では表紙が青柳翔なのにプレゼントはおおひなた絵だったんだ、仕方ない。

 

  • 巻頭企画として夏目房之介と姫野氏の対談、というかほぼ夏目氏の講演状態。マンガ基本史ですな。私的解釈による触れられている要素でいうと、“2D”としてのテキスト論、疎外感としての内面(という共感)あたり俺も好みなので、チャンピオン感想では浦安鉄筋家族BEASTARS(以前は猫神じゃらし!と実は私は)、ハルタ感想ではダンジョン飯とA子さんの恋人とサーカスの娘オルガ、といった作品に対して褒めたがりなわけです。

毎度!浦安鉄筋家族 22 (少年チャンピオン・コミックス) BEASTARS 5 (少年チャンピオン・コミックス) 猫神じゃらし! 4 (少年チャンピオン・コミックス) 実は私は(22) (少年チャンピオン・コミックス)
ダンジョン飯 5巻 (HARTA COMIX) A子さんの恋人 4巻 (ハルタコミックス) サーカスの娘オルガ 1巻 (HARTA COMIX)



三宅乱丈イムリ』/“交渉”に向けて情報と意志が錯綜する。ここまでの物語を背負っているからこその密度だな。まきにまかれた伏線が、いよいよ回収に入っている感。

おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/極細箸効果(開ける世界)。美味しんぼでは高級毛抜きで魚の小骨取る話とかあったけど。

上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/RHYTHMシリーズ、集団と喝采。このシリーズは本当、マンガとマンガ表現への愛あってこそなんだけども、今回は「祝‼ビーム22周年‼」と掲げてのこの絵面というのもあってグッときちゃったよ。ゴルゴに始まりちばてつやに終わるモブ、か。ザッドランナーからコブラ三原順からあすなひろししりあがり寿から大島弓子、といった接続の図もなぁ。とまあ、感慨抜き出してみるとなんのこっちゃだけども、その集積により見せる個別の内圧よ。個人的に最近の「ワーワー」で印象残ってるのは『実は私は』かな、頻度はドカベンの方が多いけど。

山田参助あれよ星屑』/見捨てられた者。この原点からこれまでの物語につながる、という重さよ。

カネコアツシ『デスコ』/さすがにこのまま見た通りにってことはない…よな。

●伊図透『銃座のウルナ』/セックスセックス(言い方)。この二人のキャラクターらしい体力勝負って面もあるよな、と刃牙SAGA連想するのもなんだが。高揚・酩酊という描写の近さでは田中ユタカの作風がやっぱり俺的には連想されるんだけども、田中作品の場合はあくまで瞬間としてのそれに着地するからこその匿名性と普遍性なのよな。これとかSCATTERの主人公においては、セックスは個人の物語中に存在する、いわば実存なのよ。チュリッカはまたも残される立場になるんだろうか。

●市川ラク『わたし今、トルコです。』/顔と言葉。いずれ外づらがあるとはいえ、冒頭のエピソードは強い。映画版テルマエのキャストの特殊性とは。日本の歌をネタに外国版空耳アワーって企画も、昔あったな。/単行本は高額装丁路線でいくのね、ハルタのモテ考同様。こういう形での実録エッセイ路線単行本(ほんわら系レーベルとか)の需要はなんとなくイメージできるんだけども、電子書籍市場でもその点通用してるんだろうか。

●おくやまゆか『むかしこっぷり』/これはしみる話だなあ。変わるべくして世界は変わるも。

●conix『青高チア部はかわいくない!』/扉絵エロかわいい。前回からの部活間折衝編が楽しくてしかたないのも、私自身はこれ系の熱血に無縁の学生だったからてのもあるかもしれん。自分たちがメインとなるハレの舞台で、しかし協力者は二軍、自軍にも不安要素を抱え、それでも団結を目指す。やっぱりおもしろいよ、これ。

桜玉吉『その日』/読み切り。この内容でサブリーズ最終回と同じタイトルというのも。私もコンビニバイト中に客がぶっ倒れた経験2度あります。

新井英樹『KISS 狂人、空を飛ぶ』、小林多喜二唐沢なをき『僕らの蟹工船』/男同士のキスシーンという点では同じだけども、色々と落差あり過ぎ。

田中貢太郎近藤ようこ『蟇の血』/恐怖とユーモアの端境というか。状況としては、女に迫られる男という図なのがまたね。

須藤真澄『どこか遠くの話をしよう』/弥次喜多 in DEEPにも似たような村あったな、と思ってしまったが。希望があればこそ、人が思いを共有できればこその「半分」の光。次回最終回。

山川直人『小さな喫茶店』/想いはいつだって一人相撲なのかもなあ。

●H.P.ラヴクラフト・田辺剛『狂気の山脈にて』/最終回。これだけ絵の迫力で読ませてきた作品ながら、最後は見ることの叶わない、という重み。宇宙から一冊の本へ、という幕引きが実にいい。語られた世界、という神話なのだよなあ。お疲れ様でした。

松田洋子『大人スキップ』/最終回。いいファンタジー、現実と向き合うおとぎ話であった。これは百合クラスタに押せるかもしれん、違うかもしれん。お疲れ様でした。




  • インタビューに出てる田辺剛のマンガ制作、セリフの当てはめは編集者に一任ってすげえな。
  • 相変わらず市橋俊介コラムのSの話はひどい、笑うけど。
  • 会員ページ広告隣が実写氷菓だったり、編集総長の隣が李さん一家だったり。

 

週刊少年チャンピオン2018年1号

板垣恵介刃牙道』/害虫も現代の方が栄養価高いもん食って素早いとかそういう話?

桜井のりお『ロロッロ!』/りきじょという女子相撲マンガがございまして。みつどもえでは普通に男子とも相撲とってたよな、と思ったがこっちは中学生設定か。友達になる為のロボットならば心の存在は前提で、その可変もまた。

渡辺航弱虫ペダル』/結局、初対面同士では物語も発生しないのかねえ。リアリティかもしらんが。

板垣巴留BEASTARS』/ドロップアウト展開になってしまうのか…。異端、異邦人(エイリアン、てね)の宿命ではあるかもしれんが、学園マンガという舞台でも青春という形でそこは活写されていただけにな。ルイとの交錯もあるのだろうが。/6巻広告によると60万部突破とのこと。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/↑と続けて動物回。ペットとしての供与というか、まあ性格違いすぎるが。

●中村勇志『六道の悪女たち』/原点にあった恐怖を乗り越えた者とそれを避けてきた者、という対立構造だからな。自分が縛られているもので他人をも縛れる、という発想は確かに抱える世界の矮小さそのものだ。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/王虎のイメージにちょっと笑う。こっちの主人公力は挺身入ってるからなあ、しかし。三日残して激突か。

●瀬口忍『囚人リク』/うるむ、と冷徹さに体液のぞくのは負けフラグだよな。逆襲の端緒は、上流との溝を越えて、的な展開か。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/酒によるすさみっぷりとそこからの解放が、ちょっとへうげものにダブる。キャラの組み立てとしちゃ近いのか。へそ出しガングロヒロイン(虫)か…。

小沢としお『Gメン』/サドンデス──急死って意味なんだ(時間ギリギリガールズだよ)。

●吉野宗助『MASTER&D』/集中連載最終回。集合するとやや散漫、と思わないでもない終幕だが、一貫してネタの強さが楽しいギャグ漫画だった。お疲れ様でした。

石黒正数木曜日のフルット』/妄想の口直し。


  • インタビューは世志琥。



※余談


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クローバー(43)(完結)(少年チャンピオン・コミックス) クローバー 43 (少年チャンピオン・コミックス)

週刊少年チャンピオン2017年48~52号

48号(※10月26日発売号)

佐藤健太郎魔法少女サイト』/移籍新連載。クズ処刑ものか。

渡辺航弱虫ペダル』/それはもう、彼岸の光景が浮かんでいるのでは。

●伊科田海『GREAT OLD』/なぜこんな封印方法が選ばれたのか、という点もあるしな。

桜井のりお『ロロッロ!』/二人でお出かけ。集中連載時に描かれた町並みの鳥瞰はちょっと特殊だった気がするが、普通に現代文化なのか。記憶のインプットは一体。消化はできない模様。

●中村勇志『六道の悪女たち』/原罪というか、ここまで自己言及しちゃったら今後話どう転がすんだろう。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー追悼、と思いきや新作公開にあわせて「IT」ネタも。だからガチホラーじゃねえかよ、こいつ登場時は。画面構成でも読ませる作品だからこその、元の“見える”設定のネタ化という。異なるホラー路線のギャグとしての融合という意味でも、きっちりパロディ。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/王虎戦描かれるのは今シリーズ初だよな。百雲は主人公の影という位置付け、とこれ読んだ時は思ってたんだが。

板垣巴留BEASTARS』/裏社会を律する存在にはなりつつあるのか。差し出す野菜はコンビニサラダという描写が、なんともいじましくてよい。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/ディスではしゃぐジジイはかわいくないぞ。

●瀬口忍『囚人リク』/成り上がるには人身掌握が大事ですから。過去の美化、では必ずしもないのだけれど、現ビジュアルとの落差の効果がな。

西修『魔入りました!入間くん』/編集のアオリは熱血展開ノリだが、正直どっちもサイコパスにしか見えん。やっぱ殺し屋1じゃん。敵のザルっぷり、性格=スペックによる突破、と典型的な異世界転生フォーマットではあるのか。

小沢としお『Gメン』/先輩卒業。遠藤憲一モデルだからエ(ン)藤先生、と書いたのももう1年半前か。(そっち?)

●吉野宗助『MASTER&D』/ヒロイン登場するも安定のボケ倒し。

●天山あや『おタエさんは今日もたべたい』/そこは人肉の味知ってんじゃねーか、とツッコまなきゃ不自然では。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/バトル路線っぽい設定出す前に、バトル路線否定宣言(人情路線?)をキャラにさせておいた、ということかな。観測者・作り手の存在。旗印も武将的には人質である、と。

●浦田カズヒロ『JINBA』/露骨にヤケクソ展開だが、本筋自体はこれでいけると思ってたのかと考えると、やっぱりちょっと。

石黒正数木曜日のフルット』/釣り。故事に倣う、わけでもないが、猫2匹の釣りという状況は寓話っぽい。


  • インタビューはわーすたの人。インタビュー中にアイドルやプロレスラーが泣き出す雑誌、チャンピオン。



49号(※11月2日発売号)

平川哲弘『ヒマワリ』/作者的には釣り設定に反応すべきだろうが、プリン盗難ネタはアニマス亜美真美回オマージュ?という点が気になって。似てる二人だし。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/コマの枠ならまだしも、吹き出しに巨乳が乗る表現って珍しい。というか構図的に普通やらんわ。役目なければ飾りもゴミってね。

西修『魔入りました!入間くん』/ファッション変態はたちが悪いぞ。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/こういうワンシチュエーションの舞台可変ネタは本当堂に入ってる。見せ方の技術。前号コメントに「資料用にチェーンソーを買いました」とあったけど、2話分のネタに使うのね。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/血涙。感情と、涙はすでに失われているが、という定型のダブルミーニングか、とこれ読んだ時は思ってたんだが。

桜井のりお『ロロッロ!』/グラップラー刃牙にて勇次郎が首相襲撃を予告した展開は、当時の“リアル”としてはどういう脈絡にあったのか、というね。反射ではない、意志と行動による入力のフレンズ。俺も遺電子信者からこれ以上Twitterでデマ吹聴されないよう気をつけよう。(続く)

●中村勇志『六道の悪女たち』/吐き気をもよおす邪悪とは!

板垣巴留BEASTARS』/すでにシシ組にいるルイがハルの無事を確認してないとも考えにくいし、質問の比重としては「隕石祭の日」に「ウサギは一緒だったか?」が関心事なのよな。「俺の腹くらいの背」と、ジェスチャーと同時に出るこの慣れっぷりがまた。ヒーローの形は一つじゃない、がその生き様はまた別。闇の中でデフォルメ顔の目が白丸なのは、動物の瞳の性質が故で、冒頭の物乞いの目が見えない境遇とも連なる。

荒達哉『ハリガネサービス』/強敵…なのかこれ?

●瀬口忍『囚人リク』/かつて見た光景にすがった果ての、眼前の光景への失望。その上で、未来しか見てない敵役と、それ以外の物も見てきた主人公という対比。元同室組は地獄島のこと知らんのだよね。

●吉野宗助『MASTER&D』/このわけのわからないネタおもしろく読めるのも、ここまでにずらしネタの強ささんざん見せてきたからこその信頼だよな。

小沢としお『Gメン』/童貞を殺す服。ロロッロ前回の「昭和のおっさんセンス」の服から1号ずれたのは幸い。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/ダチになる為のタイマン要請。

●浦田カズヒロ『JINBA』/マキバオーも途中からいろんな構図出てきてたが、見せるタイミング合致しなければ構成には至らないんだよな。





50号(※11月9日発売号)

渡辺航弱虫ペダル』/ドカベン殿馬がピアノネタやった次の号でこっちもピアノ、おしい。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/意識してなかったが、最近の鈴ちゃん回は運動音痴克服シリーズなのか。なんで思い出したかっていうと、跳び箱苦手という内容の今回だけども、前に小鉄の窮地救うため校舎に侵入するべく大ジャンプかましてなかったっけ、というツッコミからだが。アップとロングの切り替えによる展開の巧さ。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/最後にすがる技。ちょっと刃牙の猪狩戦がダブった。

桜井のりお『ロロッロ!』/明るい笑顔ゆえにかわいくない、という絵。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/腐女子読者層のキャラクター化ですね、わかります。しかし、このネーム通すか。(続き)AIの遺電子でもホモMADネタ出てきたしOK、て判断なんだろか。ホモはネタにするがレズで感動ポルノ見せればチャラ、てな作劇とどっちがマシかつっても詮無いが。女の妄想MADは許されるが男の妄想VRは断罪されるという性差カリカチュアにもキツいものあるし、そも生殖にセックスを要しない世界という大前提のもとで、性欲がどう認識されているか、性別・性自認も含めてなぜ存在しているかも意味不明なのだが。あと黒人型ヒューマノイドってちゃんと出てきましたっけ?はっ、遺電子信者にデマ吹聴されるような真似は避けようと書いたばかりなのに!(終わり)

板垣巴留BEASTARS』/本来ならカニバリズムと性欲って話は吸血鬼ネタの作品でやるべきだよねえ。新キャラの草食獣も、やはり角というのは一つイコンとしてあるのか。(『真・異種格闘大戦』最終回を思い浮かべながら。)

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/移動販売ネタというと上野顕太郎の古典的なの浮かぶんだけども、ちゃんと進化(?)してる感ある。

荒達哉『ハリガネサービス』/試合相手から敵意向けられないって前提も、それはそれでどうか。

●瀬口忍『囚人リク』/信じるに値する、慕われるだけの器ではあるのね。誤りと一時の変態性で全人格を否定してはいかん、いかんのだ。

木佐貫卓『クラスメイツ』/読み切り。幻視ネタで対戦相手向かい合う刃牙道の代原が、妄想ネタで男女向かい合うラブコメという。正直この作家については、同人時代のお友達のレビュアー面した持ち上げというかフォローっぷりの方に痛々しさ感じるんですけどね…所詮、他人事だけど。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/匂いフェチの靴下収集悪役ヒロイン、て外見ふくめジャンプとかに載ってたら一部から好評得そうだけど。そして約40年前の週刊マーガレットに、脱いだ下着の匂いフェチ少女登場させてた弓月光の強さよ。

小沢としお『Gメン』/この作者にしてこのヒロイン像、うむ。

●吉野宗助『MASTER&D』/遺骨プレイは最近の凌辱系エロではトレンドというわけでもないですか、そうですか。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/扉絵すげえな。信念の差による戦法の違い、とリクの方の展開ともちょっとダブるか。寓話空間バトルって文法は結構好み。

石黒正数木曜日のフルット』/変身時間の隙というネタは定番ながら、博徒の口上は地平の確認であってまた意味が違うというか。野良ネコ世界だから仕方ない。


  • 刃牙道も休載理由書かれてないのは不穏だなあ。今更、餓狼伝みたいなことにはならないだろうけど。と、この号読んだ時は思ってたんだが。
  • インタビューはバカリズム



51号(※11月16日発売号)

板垣巴留BEASTARS』/恋愛と信仰は違う、俺の恋は祈りだ、と田中ユタカエロマンガみたいなセリフが並ぶね(脳内サンプル不足)。ここでは女性作家が少年マンガとして描いている点がユニークながら。キャラ萌え読者には理解できない脈絡だよな、しかし(真顔)。他者の存在と共にある自覚だからこそ。

桜井のりお『ロロッロ!』/MASTER&Dが死亡ネタやった次の号でこちらも、おしい。セクハラネタ回なのに涙で落とすって、おい。

板垣恵介刃牙道』/正直ケーキの絵があんまり美味しそうに見えない。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/初期のネタの雰囲気だなー、なんか懐かしい。溜めを作るのは今の作風ならではだが。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/なんだかんだでやっぱり流される役回りはいるんだけども、悲壮感出さないのが世代の差なんだろうな。

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/マンガ表現における忍者の描写というのも深うございまして。このシュールさも大人漫画のそれに通じると言えるかもしれん、違うかもしれん。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/決着。主人公に近い存在にあたるのは王虎の方だったと。かつてあてられた身として、ということなのだろうとこれ読んだ時はハイ。

●瀬口忍『囚人リク』/ついに脱出、と最後にもう一枚。そこは剣崎がフォローすべきでは。

小沢としお『Gメン』/初見の校舎にカラス舞ってたら、勘違いしてもしかたない。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/虫愛でる敵ヒロイン。モノローグにあるそばかすは化粧で、天パーとおでこはヘアピンで隠してるという造形か。恋愛面でも異種面でもBEASTARSかぶってると言えなくもない。

●吉野宗助『MASTER&D』/ブラコン妹キャラ。ゲシュタルト崩壊みてえな力押しが楽しい。







52号(※11月22日発売)

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/福本伸行、もといハンチョウネタか、珍しい。正直トネガワやハンチョウの路線あまり好きじゃないので、悪どさ前面に出してくるのは好感。うもおぉ‥。

渡辺航弱虫ペダル』/本編とスペアバイクで過去エピソード二段構え、というのが作者的にもフォーマットとしてあるんだろうけど、葦木場については以前の話と性格的に齟齬ない?

桜井のりお『ロロッロ!』/一手先くらい読めるわ、というギャグな。お風呂回だけども発想が奇抜すぎる。

●中村勇志『六道の悪女たち』/安心が欲しい故の暴力、というと吉良吉影っぽいが、前提にあるのが世界への恐怖ってのがなあ。ある意味、これまでの相手と類型ではある。

平川哲弘『ヒマワリ』/ドリフェスじゃない、ドリスタだ。

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/ネットのない世界というのも、少年向けとしていつまで通じるものか。

板垣巴留BEASTARS』/テム…。主人公が戦う理由には、常に異種への想いがあるんだよな。自分を発揮する時にこそ。壮絶な抵抗からの、いい脱力感。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/王虎にとっては過去の自分との戦い、という点はなるほど。百雲もさすがにやり直しはできないか。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/シートン先生の本すごくいい話なんだけど…あれ…(普通の)動物記なんだよっ…!ダチョウ料理といえば鉄鍋のジャン終戦。吸血鬼以外と戦う展開続いてるが、まあ大差ないか。

●瀬口忍『囚人リク』/ダイナミック伏兵。ようやく脱出か。

小沢としお『Gメン』/この自転車のハンドルの形状も地域性というか民度というかね。

●伊科田海『GREAT OLD』/講師陣も一枚岩ではないわけだよなあ。互いにどの程度相手を把握してるんだか。

●吉野宗助『MASTER&D』/おばけネタのバリエーション。次回最終回。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/さらっと重い、熱っぽい展開。元に戻った、ということではあるんだが。

恩田チロ『誘惑の鬼姫』/読み切り。ゆくゆくはハーレムじゃないの、これ。

●浦田カズヒロ『JINBA』/最終回。

石黒正数木曜日のフルット』/頼子はたまに闇のぞかせるな…普通にこええよ。


  • はまけん巻末コメント。

ハルタ 2017-OCTOBER volume 48

入江亜季『北北西に曇と往け』/もとより筆がつっ走る作家性ではあるのだが、このディテール解説観光描写と悪童の謳歌がフラットにあるのはよく描けるなと。断絶しつつ異郷として一様。少女漫画の伝統文法の一形態ではあるのか。一コマで家畜の柵と提示するあたり上手い。

大武政夫ヒナまつり』/アニメ化発表に合わせての超能力描写かな。

●設楽清人『忍ぶな!チヨちゃん』/恋路を邪魔する妹登場。根はシスコンなのね。

●冨明仁『ストラヴァガンツァ~異彩の姫~外伝』/集中新連載。

●佐藤春美『toコーダレコード』/読み切り。殺し屋と少女の一瞬のふれあいで、しかし日常生活満喫オチなのか。ううむ。

九井諒子ダンジョン飯』/魔法使いでも流派が違う扉絵。小道具の描き分け=多様な設定、世界観の融合がよい。
/敵の喉を裂く、で終わった前回からの続き。今回の一コマ目で、新たに2ヵ所を刺す=2ヵ所目を刺された瞬間の敵の絵&刺した部位に合わせた位置取りの吹き出しと、その中に部位の名称&刺す音「ドッ」×2。続く、横幅の狭い2コマ目で武器をさらに振り上げるカブルー。3コマ目で「ドッ」と、部位名と共にさらに刺し、ここでカブルーと敵の位置関係を描写。2コマ目で振り上げた手がコマの枠線を越え3コマ目にはみ出し、刺した箇所を中心とした集中線と共に、読者の視線誘導を助ける。この一気に緊迫へともっていく構成技術あってこその、前回からのまたぎ方。
/今回序盤は戦闘シーンが続くわけだが、ページ一段目左端のコマから二段目への読者の視線移動、左上から右下方向に読む視界を意識した画面構成が多用されている。というよりこの戦闘場面においては、二段目が横長コマ1つもしくは全体の下部を占める大ゴマという構成のページばかりなので(例外は一段目大ゴマ1つ二段目3コマという構成の1ページのみ)、再読すれば目につく(初読時は技巧として完全に飲まれているので)。構成による演出の例をあげると、前述の緊迫・速度の描写からの転調。一段目最後と二段目に近い構図が並ぶ中、(二段目コマ左側に)瞬間的に“ぬっ”と現れる異物。同構図による上から下へのパン。ロングショットへの切り替え。一段目最後のコマで左方向へ進行するキャラを、二段目では正面からのアングル・右へ傾いた体勢で描くことでの“跳躍”の表現、など。戦闘自体は物別れに終わるが、この作品上、負傷した相手側の“補給”も気になる所。
/戦闘後。修得している術の内容により蘇生の優先順位は変わる、なるほど。解決策=新たな目的をライオスが明言し、仲間&カブルーはハッとする(背景がトーンと黒ベタなのが微妙な心情の差)も、シュローから見ればやっぱり異端で殴り合いに。タイマンはったらダチ!メソッドであるが、展開の描写が上手い。
/まず左ページで、シュローがライオスの手を払いのけ胸をドンと押し、一方的に文句を述べる。めくって右ページは、ライオスの反論台詞。そして最後の前のコマ、やや引いたアングルで二人の表情にまでは寄らない中、シュローの再反論。最後のコマは下方向への断ち切りで、デフォルメ調の怒るシュローの目元、はじける吹き出しの最後はダッシュ線。
/そのまま左ページ1コマ目に目をやると「ぱん…」というオノマトペと共にライオスがシュローの頬をはたき終えた瞬間、という絵。ここでの二人は無表情。殴り返すシュローであるがその表現はまず、同ページ右下、下方向断ち切りコマの中で、右下方向から殴る腕が伸びててライオスの頬に食い込んでいる瞬間、という絵。読者の視線の入射角と逆方向から殴りつけてくる衝撃。ここでライオスは若干ギャグ顔。そこから左のコマに視線をやると、同構図で引いたアングル、数瞬後の二人の全体像。殴られたライオス、殴りつけたシュロー、共に体勢は左方向に傾く。この二コマについてはオノマトペなし。
/めくって右ページ、1、2コマ目は縦に並ぶ。1コマ目、左に吹っ飛び中のライオスの顔が、下方向に読んでの2コマ目、キリッとした正面顔に寄る。ここはカッコいい。さらに左方向に読んでの3コマ目、右方向に「ゴッ」と何本もの動線を背景にライオスがシュローを殴った絵、である。ここも視線の入射角と逆方向への動きの迫力で、しかも殴ったライオスの拳が枠線こえて2コマ目にはみ出している。表情の厳めしさ、友人同士の殴り合いという状況ももちろんながら、構成により増す迫力。
/ふらつき倒れ込むシュロー、大ゴマで作品メソッドをテーマっぽく宣言するライオス。そしてドタバタ喧嘩パートに突入しての、口論かつ背景語り。他メンバーは、傍で蘇生行をサイレントで1ページ。面白いなあ、集団劇。描写は省略されているが、前段のカブルーの蘇生描写、「血が足りぬ」「食材を集めて」というセリフ、血の入った茶碗で、マルシルの術との共通性は見てとれる。「飯を食った」ライオスに負け、再び倒れ込むシュローにすかさず飯を差し出すセンシ、その為の布石かよ2話またぎ。ちょくちょくギャグとしてコマの端に見切れていたガジェットが、ここで話として立つという。
/主人公・物語の主題に負けたシュローは撤退。傍観者カブルーは新たな主人公・物語への視点を読者に提示。その二人が食事については、シュローは達成を見て、カブルーはギャグで落とされる、という構造なわけで。以前登場した移動魔法がキャンバスだったのに対し、こちらは掛け軸。そして、あらたな旅路へ。

樫木祐人ハクメイとミコチ』/ひでえ病院だな、おい。まあ世界観上、病気や死は直視しない方向で正解だろうが。食事シーンの味気なさも今回は仕方あるまい。

近藤聡乃『A子さんの恋人』/過去編、であるが今回は挿話調というか、語り手にあたるキャラが珍しくいない。A太郎を追った話ではあるが、内語の登場はA子が二コマのみ。以前から触れられているA子のデビュー作が登場、もとい掲載。
/まず冒頭の、商店街などに並んでいるような“狭い本屋”の中の絵がすごくいい。このタッチで、構図も180度変えて2パターン見せて。
/大学の食堂で語り合う、ありし日の四人。この絵柄だけども、ちゃんと顔が若い(表情にそこまですれた感がない)。技巧のおもしろさとしては、集団での会話時の複数人の(一派としての)吹き出しの融合と分離、A子・U子・K子の動作と吹き出しを目で追う内に行われる構図変更と着座、アップによりコマの角に“手前”として見切れる人物の部分など。
/場面は変わり外、背景に木々の葉と影。自作の出来に悩むA子と、祝い応援するA太郎。二人は光に照らされていて、(直前の場面も含め)普段黒ベタで表現される髪・頭部の大部分が、ここでは白く描かれている。同時にそれは、私が本作の心象表現としてこだわっている、白と黒・光と影という要素が現れている絵でもある。
/この東京タワーの絵もすごいね、しかし。ここで「高いところから見ると 整理されて」というA子のセリフにあわせ、分かれ道で迷うA子→アングル変更→漫画のコマの枠線上にある点、という戯画化。今回は話全体が過去の描写として丸角コマにおさめられているわけだが、この想像図も同じ形のコマに一様に入っている、という表現はちょっと衝撃である。
/A子と別れ、表情が消えるA太郎。そこからの移動の描写も、正面顔→後ろ姿のロングショット→左ページ1コマ目の右上で目的地の明示&後頭部→横からのアングル、と気持ちいい見映え。A子のデビュー作『部屋の少女』を(あらためて)読み始めるA太郎。過去エピソードである今回がずっと丸角コマで描かれる中、この作中作だけが普通の長方形コマになる(枠線にはトーン貼ってあるが)。
/内容は抽象的ではあるが、ここまでA子とA太郎の関係を見てきた読者にはわかる、少なくともA太郎が何を見て無感情になったのか、については解釈しやすい。今回、「いつも僕の部屋にばっかりいるし」というセリフもわざわざ入るし。(まあ“キャラ”として読んでいる層にも好評な作品であることは知っているが。)通じ合い、共感、情と思いきや、鏡像、幻影。白いタッチの街と降り始める雨の中、A太郎の後ろ姿→めくってのラストページ1コマ目、雨に降られる無表情のA太郎、髪上部と背景は白、コマ上部の角は闇。その下のコマで、夜の雨の中の電灯の下、であることは示されるが。
/ここで中盤の、光の白の中でA太郎がA子にかけた賛辞と応援を見返すと、A太郎にとってそれらは心にもない言葉であったことがわかる。あらためて見ると、このA太郎のエクスクラメーションマーク多用の不自然さなあ。そして。この見開き場面の会話の中で、唯一吹き出しにシッポがついていない、発言者がコマ内におらずその言葉だけが浮かぶコマ。

捨てちゃダメだよ

/A太郎の、この言葉である。A子はこれに従う、というよりも、物語の呪縛として機能し続けているのが、この瞬間なのだ。A子はA太郎から受け取ったこの作品を携えたままアメリカに渡り、A君もそれを読むこととなり、今はそれがA君の手元に存在するのである。この三角関係ビターラブコメに、物語をめぐる物語、という側面が台頭してきたわけよ。すごくないですか、この構成。

森薫乙嫁語り』/スミス編。今さらながら、歩いて行ける異文化行なのだよな。軽作業を見つける&身につけておくのは大事。音符は鼻歌なのね(本作における“歌”は存在自体が独特なので)。

中村哲也『キツネと熊の王冠』/タイトル一新、主人公も交代して新章突入、て予告くらいしといてよ。ケンカっ早いギザギザ歯短髪ヒロインと朴訥メガネ大男の章。前章で生涯をかける仕事であることを示し、これからターム毎に異なる主人公を描くそう、との単行本情報(ネコと鴎の王冠(クローネ) (HARTA COMIX))。前章は家業として醸造営む場であったが、本章はその舞台の開設からと。

●サワミソノ『丁寧に恋して』/遅刻してまで即貯金をおろし、公園の机はでこぼこなので教科書置いてその表紙の上で字を書く、とキャラの性格をディテールで読ませるのがいい。その作風の分、先生の妄想もなんか生々しくなっちゃってるが。地に足着けた展開の中、今回は若人二人の感情が強く出る山場でもあり、瞳の描写でそれが表現される。ある意味アナクロ、だからこそ強い。対して、目がほとんど点状態の先生は、今後も動きそうにないなあ、と。

●高江洲弥『ひつじがいっぴき』/なんというか、本当に小学生の教室の倫理としての「仲良し」負わせるニヒルさがな。背徳の縁歩き続けてるひやひや感が魅力なんだよね、困ったことに。

●緒形波子『ラブ考』/ベタな行動様式の中で、見出したずれに価値を感じる。確かに生身のリアリティではあろうが。

●木村みなみ『河川敷のシャトル』/読み切り。木村みなみはずっと“(口に出しては)伝えない”ことを描き続けており、そのテーマを抱える作家性と構成の丁寧さを私は気に入っている。本作は状況設定としてはベタとも言えるが、読ませたいのは終盤の見開きの背中、そしてそこまでに二度ページ1コマ目に映る背中、という展開である。表情が見えないという絵、を見せたい。それは未知ではあるが、可能性ではないのだ。今ここで主人公にとってそうある、一人だけの心にやどる真。そのことの切なさが、私にとっての木村作品の重みだ。描くことである個人のドラマで、だからこそ持ちうる誰かにとっての普遍性。/次号も読み切り登場とのこと。久々の登場で思わず感想ノってしまったけど、次作のテイスト別物だったらどうしよう。

●中河星良『蝶々星』/読み切り。いろんな要素が入っているが、80年代少女マンガテイストで描かれる男の友情といった印象。いいんじゃないでしょうか。




  • 裏表紙連載、宇島葉『ハルタカルタ』最終回。フルカラーカートゥーンと考えれば、貴重な枠であったな。画力によるパロディが楽しかった。お疲れ様でした。
  • 帯裏連載、丸山薫『図書室のキハラさん』は白衣メガネうわばみさん登場。