週刊少年チャンピオン2019年46号

●魚乃目三太『チャンピオンズ』/新連載。初代チャンピオン編集長への聞き書き。もうちょっとエピソードの取捨選択とか全体的な構成とかさあ…。

渡辺航弱虫ペダル』/難所を得意とする強さね。坂道も当初はそういう設定だったはずだが。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/先祖代々継いできた、みたいなこと言ってたからてっきり母親から教わったんだと思ってた。というか、修行したからってどうなるんだこれ。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/連載150回記念センターカラー。扉絵4人のうち2人は出ない。

板垣巴留BEASTARS』/ショックで白毛になる描写で、前回に続き新井英樹を連想。ひどいオチだがショック療法にはなったのかな。最後のシーン、ゴーシュの特質の遺伝ってわけではないよね。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち─バキ外伝─』/語り部役に渋川先生。全体的にヤクザの影が濃い作品ではある。

●実樹ぶきみ『SHY』/いや、結局どういうイメージが核なのか読者にはさっぱりわからんのだが。無心ってこと?

西修『魔入りました!入間くん』/「女の子に嫌いと言われて立っていられる男などいない」というネームを通す女性の少年マンガ家、もとより漏れてるルッキズムぶりとあわせてモヤッとする(真顔)。ヒキは温泉回だが、なぜこの画力でやろうと思った(素)。


桜井のりお『ロロッロ!』/連載100回記念センターカラー。半グレ集団に化けたが警察を撒くためにみんなで脱ぐ…記念回ネタじゃないよな。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/BEASTARSにおけるコピ・ルアク登場を受けて、本家ウンコネタ漫画が描くのは女子の衣服内を通過した鼻くそ塊。一人で味わう静寂という瞬間はたまにある。

●中村勇志『六道の悪女たち』/同盟って別に、一堂に会して仲良くするってわけでもないと思うが。前回の感想でも触れたが、やっぱり不良マンガとは概念自体がずれてるんだよな、これ。

細川雅巳『逃亡者エリオ』/参考文献あげてるけど、そもそもリアリティライン確保する気あったのかよ、という驚き。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/これはむしろ相手側の勝利フラグなのでは…。挟まれる各人の顔の小コマがいい効果。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/最終回。もうちょっと設定周りの部分でなんとかならなかったのか。

吉田達弥『やっこちゃんのお悩み』/2号連続読み切り2回目。巨体に比した小顔。面白かったが、これを連載化できるかはわからん。

●ノーザンアッパー『熊を殴りに行く』/集中連載最終回。絶滅オオカミとの戦いでそういう決着か。真・異種格闘大戦のオオカミVS闘犬はやはり名勝負だな、などと。いいオチだけど、「旗揚!けものみち」の放送とかぶっちゃったのがやや不運。


  • 次号より灰谷音屋が3号連続登場。『ジュニオール』最終巻には連載終了を迎えての作者コメントの類いが一切なくて寂しかったのだけれども、これだけハイペースで再登場してくれるならば、それはそれで。

ジュニオール 6 (少年チャンピオン・コミックス)ジュニオール(6) (少年チャンピオン・コミックス)

週刊少年チャンピオン2019年45号

板垣巴留BEASTARS』/アニメ放送あわせ巻頭カラーでまたなんて山場を。エロマンガのファンタジック展開に慣らされてると、ここで童貞のチンコ見るのは処女の役目→流れでヤっちゃう、という展開が想起されるが、あくまで元ビッチのヒロインによる確認行為であり両者の少しだけのステップアップとして終わるのが本作よな。でも勃起状態か否か判別できないネームなのは、はっきり言って“弱い”ぞ。ラストは衝撃のヒキだが、うっかり新井英樹作品のケチャップまいてゲイセックス偽装するのを連想しちゃってよくない。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/冒頭2ページにて延々主人公のひとりごと説明ゼリフ続くの見ると、本当下手だよなあって。

西修『魔入りました!入間くん』/そういう省略は、本来ならちゃんとした構成や駆け引きの描写のできる作家がやるからギャグになるのであって、この作家がやっても下手ゆえの描き飛ばしでしかないだろうと。

渡辺航弱虫ペダル』/障害の存在が基本のレースという点でロードレースとは描写法を変えなきゃいけないんだろうけど、作者も試行錯誤してそうである。

細川雅巳『逃亡者エリオ』/反乱する側の内実もこういうノリかあ。策謀タイプ、知性キャラの存在しない歴史マンガって想像以上につらいものがあるな。一刀両断描写を早速くり返してるが、『錻力のアーチスト』が女子マネギャーギャー叫び出して一気につまらなくなったのを思い出してしまう。

夢枕獏『ゆうえんち─バキ外伝─』/やっぱり獏的にはバーサク状態であってこそ力士は強い、という話かね。ゴジラを「架空の動物」と表現してるのがちょっとおもしろい、“動物”扱いか。

板垣恵介『バキ道』/↑のバイオレンス四股を読まされた後で、こっちの持ち上げられても。相撲も土俵を蹴る格闘技!とか言い出しそう。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/2週連続図書ネタ。

●実樹ぶきみ『SHY』/がんばる障害者を見てがんばれ!と当のがんばる障害者側から言われたらそりゃ逃げ場ないよねー、みたいな。(言っちゃった)

桜井のりお『ロロッロ!』/後半が怒涛の展開。イチカひさびさの飛行もツッコミ役退場のためか。エロと銃器とな。

高橋ヒロシ・鈴木リュータ『WORST外伝 グリコ』/坂東ヒデトの名前出すかー。しかし時系列的にまだ高校卒業直後なのでは?

●中村勇志『六道の悪女たち』/先日ツイッター上で『熱笑!!花沢高校』から『WORST』への「番長」像の影響、という話を見かけたのだけども、対してこの作者はおそらく原点なり脈絡なりとしての“おはなし”たる番長ものは摂取してきてないんだよね、用語として出してるだけで。正直その辺でのズレをすごく感じる。現代的な倫理と折り合いつけようとしてる時点で(それ自体は作者の真面目さなのだが)、フォークロアとしての内圧は消えちゃうのよなあ。


●村岡ユウ『もういっぽん!』/先輩…。その笑顔なあ。

●暦『娑婆王』/2年後。殺され役にしても一体何人想定してるんだよ。

●ノーザンアッパー『熊を殴りにゆく』/トド編、というか動物めぐり展開なのか。そりゃ脂肪の厚さはね。野生のフィールド、道具は否定。

吉田達弥『やっこちゃんのお悩み』/読み切り再登場。ギャグ。前回も言ったが初期浦安っぽいノリで、それはキャラに内面がないからこそなのだよな。

●黒飛ただし『ヤメさせて!千切先輩』/読み切り再登場。本当ワンパターン押しだな。

石黒正数木曜日のフルット』/ロロッロ!とスケベ誘導おじさんシンクロ。


  • 次号より、歴代チャンピオン編集長の実録マンガ新連載。落語マンガの予告カット1枚で3ヵ所間違いを指摘されてた作者ではあるんだが…。
  • 水曜どうでしょうマンガ化の続報。掲載も新作放送待ちだった模様。



※余談

週刊少年チャンピオン2019年44号

  • 監督が森脇真琴だしチェックした方がいいかな、と思ってた入間くんアニメ、公開された脚本家のメンツ的にやっぱり見なくてよさそう…。



浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/鈴ちゃん、わりと野蛮だな。この作品は大丈夫だけども、作中に出てくる本をとにかく無作為に左とじで描いちゃうマンガも結構あって、個人的にはそういう雑さ見るとイラッとするのよ。描く側からすれば、本開いてるのを正面から描く時に表紙絵をコマの右側におきたい、みたいな感覚なんだろうけど、ひどいのだと裏表紙側から読み始めたりコマまたいで表紙が逆側になったりするから。その点でいうと、本作はちゃんと書物を立体物として描いてるし、キャッチ時のちら見せも構図により工夫しているわけである。扱いはひどいが。

板垣巴留BEASTARS』/欲望を知っているからこそ抑えようとする者と、初めて欲望を覚えた者か。ハルちゃん間ぁ悪すぎ!

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち─バキ外伝─』/先週のラーメン食ってる主人公、今週のメカ主人公と急に扉絵で遊び始めたな。脇役の描写回だから?

板垣恵介『バキ道』/ようやく技巧派っぽい力士が登場。

高橋ヒロシ、鈴木リュータ『WORST外伝 グリコ』/なんでBLみたいなノリになってんのよ…。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/最大トーナメント決勝前に刃牙の語った「今日対今日」を連想する。こっちのサブタイトルも「なう」だしな、通ずる思想だ。

●中村勇志『六道の悪女たち』/↑と動機付けとしてはそう変わらないはずなんだけどなあ、構成の甘さでどうもマッチョイズムが先走って見えてしまう。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/箸でミニトマトつまむ絵、どうなってんのよ。
   
細川雅巳『逃亡者エリオ』/動きを描けないからこそ成立するインパクトだよな、これ。

荒達哉『ハリガネサービスACE』/相手を持ち上げる為によりクズな負け役を出してセット決着って、なんだそりゃ。

桜井のりお『ロロッロ!』/確かに親が見たら心配する日常ではある。また旅立っちゃうのか。

●ノーザンアッパー『熊を殴りに行く』/集中新連載。動物マンガ展開かな。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/昔の自分と出会う幻影メソッドの中でも、ここまでひどいのはそう見ない。

●サササニサトシ『親孝行ラッパー』/読み切り。母と息子。こっちはちゃんとホームドラマするんかい。

石黒正数木曜日のフルット』/お灸婦人。ひどい決着だ。

週刊少年チャンピオン2019年43号

●実樹ぶきみ『SHY』/うーん、早々にまたこの戦闘中回想パターンか…。私としてはまんま二次創作出身作家の悪癖って印象なのだが、今時分のキャラ萌え先行、それをネタに設定追加(「掘り下げ」ってか、苦笑)するのが物語、てな認識の読者にはすんなりハマるのかしらん。/そもそもマンガにおける回想表現って、構成力のない作家がやると羅列と停止でしかなくなっちゃうんだよなー。逆にいえば、技巧を問わない読者においてはどんだけ低レベルな描写でもエモさ()保証されてるんでしょうけど。

渡辺航弱虫ペダル』/以前も言ったが、やはりロードレースで溝のふち走った主人公描写は、作者のMTB経験からきてたのだろう。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち─バキ外伝─』/力士強え!て、外伝小説の方でこれだけ盛り上げて、本編は大丈夫なんだろうか。

板垣巴留BEASTARS』/ある意味同類のレゴシよりも、越境者であるそっちに惹かれてしまうか。惚れた、ということではあるんだろうが。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/コナンパロのこのキャラも登場だいぶ古いよな。 歩道でずっと立ち話してるわけだが、構図が芸であるよ。しかし、アニメ自体が浦沢義雄脚本のカオスな回って時に掲載かぶっちゃったのはどうなのか。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/ためて見開きからの、このヒキ。フラグかなー、どうかなー。

桜井のりお『ロロッロ!』/母親出てくるのか!科学者と元軍隊の夫婦とロボ娘…まあシリアスにはいかないだろうが。

●暦『娑婆王』/娘の復讐してる父(らしい)。

●山本真太朗『おかんとオレ物語』/読み切り。母と息子。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/もう何が何やら。

梶原一騎荘司としお『夕焼け番長』/リバイバル掲載。今読むとだいぶ危ない作品だが、アンチ手塚としての梶原一騎という要素をプリミティブに出すとこういうものなのかも。インタビューでも壁村耐三と梶原一騎の交流について触れられてるが、『ブラック・ジャック創作秘話』周りでは梶原の存在まったく匂わされないというのも、意図はされずともそういう脈絡よね。/リバイバル掲載は今回で終了。個人的には面白い企画だった、“歴史”を考えさせられて。

●縹マサキ『レイの彼氏』/読み切り。幽霊彼氏。

週刊少年チャンピオン2019年42号

細川雅巳『逃亡者エリオ』/動き描けないのをショットの切り替えによりそう見せる、というのはそりゃマンガの表現技法だけども、乱戦描写までそれ一辺倒ではさすがに粗が目立つ。/みんなチョロいキャラだなあ、しかし。作者の以前の連載『シュガーレス』『錻力のアーチスト』ではまあこのメソッドもありでしたよ。あくまでオトコノコ≒“馬鹿”が主人公で世界の地平たるユートピア。そこで描かれる内面は、純真・単純・直情であってこそデフォルメされた内面、表現としてありえましたよ。しかし、時代ものという体裁で舞台を“社会”に拡げ、以前の連載ではあえて描かれなかった“大人”の側もそこに巻き込みつつ、なおこの主人公にチョロいこと折伏されていく本作の世界法則には抵抗感がある。1話で披露された設定のムチャクチャぶりとも通ずるが、つまりそこには、昔の人間は頭が悪かった、という蔑みが前提にあるからだ。バカだから昔の人間は殺人も戦もしたんだ、それを近代の人権主義者たる主人公が「善導」していくんだ、というなんともチープ、そしてグロテスクな世界観。昔の人間にはたいした内面も私的リアルも存在しなかった、という無自覚な単純化は物語として差別的だと思いますよ、私。時代ものに限らず、SFとか異世界ものについてもだけどさ。

板垣巴留BEASTARS』/解説・実演されるとマジでウンコネタだよなっていう。浦安も負けてられない!あとラストにハルちゃん出てくるけど、ウサギには自分の糞を食べる習性あるし…いやいやまさか。序盤で触れていた戦争の話も関わってくるのか。かつては種族別で隔離状態だったのだろうか。/板垣恵介板垣巴留の父娘対談掲載。娘の作家性への父親目線がいいねえ。


夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち─バキ外伝─』/本編がリハーサル中な一方で、よほど迫力ある力士の戦闘描写になってるんですが…。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/なんか最近サービス回?的な展開あるけど、見せない方がエロいと自覚してるよな。

●中村勇志『六道の悪女たち』/公的・社会的復帰が救済にあたる作品なんだよね、よくも悪くも。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/強い…。どんな背景があろうと、勝負の場なのだよなあ。

桜井のりお『ロロッロ!』/応援上映の魅力はよくわからない…一昨日アイマスLIVEのライブビューイングに行ったばかりだけど。映像の中身としては女子同士の世界なわけだよな、これ。

●灰谷音屋『月影の忍』/読み切り。忍者アクションと思いきや、主題は内面の話か。心についた傷は消せなかった、と。『ジュニオール』の方と表裏一体のテーマでもある。

立原あゆみ『本気!』/リバイバル掲載。これよ、この美意識。インタビューは無しか、残念。