発表!「この「約束」が泣けた!2012」

新年明けまして、1月も早くも下旬ですね。
というわけで、2012年の私の観測範囲におけるベスト的なものを発表する、という触れ込みのネタ記事です。



説明しよう!「この「約束」が泣けた!」とは!
媒体問わずサブタイトルが「約束」だったものの中から、私が泣けたものを発表するという名前どおりの企画!たぶん一発ネタ!(えー)



ちなみに、2011年の「この「約束」が泣けた!」第一位は、アニメ『アイドルマスター』20話「約束」でした。(審査員・私)(2位以降・存在せず)
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アニメ「へうげもの」MADで興味をいだき、*1極北と呼ばれる8話から入った私なのに、まさか終盤で涙することになろうとは・・・。いい作品でした。
というか昨年、未見だった序盤もふくめてレンタルし、もう一度頭から通しで全話見返したのですが、これはすばらしい。本当に最初から丁寧に伏線が張られ演出が考えられ、各キャラクターの立ち位置(特に春香・千早・美希)が物語全体を通して浮かんでくる構造がすばらしい。
アニマス20話、初見はうるうるで続けざまにもう一度見て泣いた私ですが、レンタルしての2度目、第1話から見続けてきて「約束」見ると、本当にもう、ぐわーって「ああああ」って感じで心が揺さぶられるわけですよ。千早が駆けつけた場面から、もう顔面の下半身のわななきが止まらないんですよ。彼女たちがこれまで積み上げてきたものが力になって再生するんだ、という物語が見えてたまらない。はるちはいいじゃない、てなる。
で、24話の話もいいですかね。(え。)実はあの、本放送で見た時この話については私、あまりグッとこなかったんです、ジーンとしみるものはありましたが。それはつまり、ここまで積み上げてきた「春香」と「美希」が対峙した時に、美希じゃないと進めないよ、と思ったからです。いい話だな、とは思ったけど感心まではしなかった。
ところがですね、2周目視聴の全話見ながらの今回、プロデューサーに千早が相談する場面でこう言っているのに気づいたわけです。「今なら取り戻せるかもしれない、でもそれが正しいことなのか、自分にできることなのかわからなくて・・・。」春香を助けることが(そのためにみんなで立ち止まることが)「正しいこと」かどうかわからないわけですよ、この時の千早には。だからこそPは言います、「大丈夫」と。これを言うために、アニマス内にPは登場したわけです。この場面でカーテンの向こう、厳しい表情でたたずんでいた小鳥さんが、最後には安堵の表情を浮かべているのが本当にすばらしい。小鳥さんも律子も言えなかったんですよ、でも本心では言いたかった、言ってあげたかったんですよ。それはここまでの話を見てきた私も間違いなくそうだし、実際そう言われて765プロ全員が春香のために動けるからこそ愛すべき存在で、それを見たかった私にここまでの物語を見てきた身としてなっているわけです。あと14話がねえ、自粛する。
本当に群像劇として、青春・友情モノとしてすばらしい作品だと思います。三谷幸喜脚本の大河ドラマ新選組!」を愛する人とかにすごくオススメですね!俺とか。
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さて本題の、「この「約束」が泣けた!」2012発表です。(遅いわ。)
2012年私がもっとも泣けた「約束」は、入江喜和のマンガ『おかめ日和』でした!
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正確には「約束(前)」「約束(後)」の二話からなるわけですが、「これしか考えられない」「他に思いつかん」「これありきのネタ」と審査員(俺)が言ったのでこれにした。
さて、入江喜和『おかめ日和』15巻ですよ。あー、ついに、ついにここまで来ましたよこの物語が過去編が。表紙絵がもう象徴なんですけれども、作者あとがきによればこのドレスのビーズは直貼りだしベールは手縫いって話ですからね、アナログ絵なめんな!作者の情の入りようときたら!
そしてこの「約束」、いや雑誌掲載時に読んでて私泣けました、本当に。これはもう、帯文を見ていただきたい。

これまで人生というもの歩んできた、いちオッサンが自分の想いというものをどう見せるか、という時。そこに飾り気も虚勢も無用なんですよ。人が人として、普通のことを見せてくれればそれでいいんだ、というこれがね、もう言葉としてもエピソードとしてもぶわっときた。セカイ系に勝つる!と思った、マジで。
それはもう、この作家がこの作品で描いてきた“これまで”の力ですよ。地に足ついた日常、生身の人間の情とふれあい。おいしそうなご飯のディテールも夫婦の夜の営みとそのセクシャリティも、同じ地平で描いちゃうホームコメディ。モーニングで連載デビューした彼女の才能が、こういう形で少女マンガに結実を見せたという。これは本当に、多くの読者に見ていただきたい作品です。





それでは、二つの「約束」の名場面をふり返りながら、この記事を終わりたいと思います



 



 



 



 



 



 



 



 



 



 



うん、まあ、これがやりたかった。どっちも大好きだよ!





※※※余談※※※

ちなみにこの二つの場面を見ると、私は業田良家の『自虐の詩』を思い出すのですね。

 

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)自虐の詩 (下) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

*1:Dええ、これです。