食事シーンで、美味しいと裸になる(※イメージ映像です)のは『釣り屋ナガレ』もだよなー、とか。
なんかワル料理人ぶりに『鉄鍋のジャン』がダブるよ!とかあるけど。
- 作者: Boichi
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2010/04/08
- メディア: コミック
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私が初めてまともに読んだBoichi作品は、2008年にモーニングに掲載された『全てはマグロのためだった』なのですが、アレはもう、すばらしかった。地球上から絶滅したマグロを復活させるために、人生を費やした一人の男の物語。その情念は宇宙をもかける!SF!ギャグ!大迫力!と、ムチャクチャおもしろかった。のちに、『マグロ』が創元SF文庫版「年刊日本SF傑作選」に収録されるまでにいたったと知り、あたしゃもううれしくなっちゃいましたね。(言っとくけど、『銀河宅配便マグロ』(おおひなたごう)とはなんの関係もないよ!)
その後、Boichiがモーニングで始めた連載『ラキア』や、ヤングキングに連載している『サンケンロック』にも目を通してみた私ですが、正直個人的には、『マグロ』ほどの魅力は感じられませんでした。うーん残念、と長いことBoichi作品から離れていた私に、出会った時のわくわく感を思い出させてくれたのが、このたび復刊された『スペースシェフ シーザー』*1。『マグロ』や、『マグロ』所収の短編集『Hotel』で存分に味あわせてくれた魅力である、ケレンに満ちた、画力とストーリーテリングの原点が垣間見えます。実に楽しい。
コック帽をかぶると、超人料理人シーザーへと変貌!
ヒロイン三人組。*2
お料理シーンあり。(派手過ぎ。だがそれがいい。)
レシピや豆知識あり。(ムチャ。だがそれがいい。)
作者は「著者近影」で本作について、
この漫画は私が好きなものの結晶体です。
科学とSF、美少女とお尻、アクションと料理を全部入れました。
だからこそ、私個人的には大切にする作品で、頑張って作りました。
と述べていますが、なんかわかる。作品に対する愛情めいたものを、ぎゅうぎゅう詰めで感じられるのです。
上山道郎が『ツマヌダ格闘街』1巻のあとがきで、「自分の好きなモノをドンドン放りこんでみたら結果こうなりました」と書いていましたが、それに近いテイストを感じられるんですな。自分が対象に感じる魅力を、読者を楽しませる、という形で発揮するべく作品へと落とし込む。愛あるが故、の楽しさというやつです。そこでの、作者の“読者”というものに対する視線についても、おして知るべし。
そんなわけで、BoichiのSF馬鹿料理マンガ『スペースシェフ シーザー』、オススメです。
榎本ナリコを『世界制服』で、初めてまともにほめる気になった私が言うんだから間違いないよ!(事実だけど、なんかごめん。)
さて、先月はそんな料理マンガ(えー)を復刊させた少年画報社ですが、来週には土木馬鹿おもしろカッコいい料理マンガ『ドカコック』を出すよ!同じ担当編集者だったらどうしよう!(どうもしないけど。)
- 作者: 渡辺保裕
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2010/05/24
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(まあ、引き抜くもなにも部数的には・・・ですが。)
※※※
あー、やっと書けた。
そんなわけで、こんな風に記事立てしてみたいと思いつつも、できてない作品はこれとか、これとか。どちらも、ケレン&ハッタリ&エンタメが好き!という方にオススメ。おもしろいですよ。
個人的に、『肉の唄』はもっと続いて欲しかった&古橋秀之もっともっと読みたい。