●増村十七『バクちゃん』/新連載。未来日本へ来た異邦人というフォーマットながら、直接的寓意のメルヘンといった風情。
●小山健『生理ちゃん』/なんつう見開きだ…。道を選ぶのは自分だからねえ。
●にくまん子『ガラスのくつずれ』/読み切り6ページ。恋ね!
●原百合子『繭、纏う』/幕間。生クリームまわりのセリフに笑う。絵と設定で情念の世界のようにも読めるが、この関係にはもうちょっとこう、モノのかみさまここたまみたいなファンタジーを見てもいいはず。(え、わかりにくい?)/あと、前号掲載回まで収録の単行本2巻買ったら、掲載時から収録順だいぶ変えられていてたじろぐ。時系列的に新しいのが最新話扱い(そのままだ)。
●羽生生純『この物語でネコに危害は一切加えておりません。』/あーあ…。あれだ、寄生獣ではパラサイトよりも浦上の殺人シーンの方が怖いってやつ。
●三家本礼『血まみれスケバンチェーンソーreflesh』/やるじゃん忍術。そして、ネロ様が立つ!
●三宅乱丈『イムリ』/おお、ここで彼が再登場か。展開としてもテーマの面でも納得。イマクの提言、カーマとイムリの和合の光景を受けての、ニコの決意の重み。それと呼応するタムニャド、という物語構成になるのがまた巧い。/あの伏線は生きているか。かつての行為と思想の対比として、手ずから渡し、食すデュガロの覚悟もまた重い。
●いましろたかし『未来人サイジョー』/確かに知ってるマンガだからといって“再生”できるかはまた別だよな。それも読者側の発想かもしれんが。悲劇の未来への抵抗という設定ではあるよね、一応これも。
●近藤ようこ(原作:澁澤龍彦)『高丘親王航海記』/モチーフは怪しい中国人キャラといえなくもない。アングラエロスの気配。
●谷口菜津子『彼女と彼氏の明るい未来』/夢の終わり。前回登場の彼といい、今回の主人公といい、男側の意識の軽さってのがもう…。
●中野シズカ『てだれもんら』/えー、はい、もろBLっすね。
●うすね正俊『砂ぼうず』/ひさびさの気がする近接戦闘描写。そこまでの超越者なのかよ、アンデッド。
●伊図透『全速力の。』/環境や才能という各々の宿命と、それへのあらがい。スポーツ漫画であってもやっぱり伊図作品だな。
●二星まゆ(原作:宮沢賢治)『ひかりの素足』/集中連載最終回。マンガに起こすとこうなるわけだよなあ。絵の切り替えの効果でフォークロアとしての体裁は保てているか。
●倖田青空『女心のススメ』/シリーズ読み切り。お株うばわれてるぞじいさん、なのだが最後に言い淀むだけマシなのかな。
●猪原賽、横島一(原作:H・G・ウェルズ)『宇宙戦争』/通信手段がない中での、この川の光景は怖い。主人公の行動は、ある意味乙嫁語りと重なるような。
●福富優樹、サヌキナオヤ『CONFUSED!』/最終回。なんかちっちゃくまとまっちゃったなあ。作劇としてはそこをこそ目指してたのだろうが。