週刊少年チャンピオン2019年34号

  • 巻頭グラビア初っぱなの、ビキニ姿であぐらかいて笑顔で手を頭にあてるポーズから、初代林家三平を連想してちょっとおもしろかった。



細川雅巳『逃亡者エリオ』/新連載。元囚人主人公と逃亡者ヒロイン。ヴィンランド・サガの放送開始と時期重なったこともあり、そういう人道主義ノリかあ、みたいな印象。1000人という数字持ち出す時点で、設定はガバガバでいく、という宣言ではあるが。/余談。セリフが3つしかない某『錻力のアーチスト』botをひさしぶりに見たら、フォロー&フォロワー1000越えのスパムアカウントの溜まり場と化していて苦笑い。

渡辺航弱虫ペダル』/むしろ逆に、1年インターハイ時の坂道が溝のふちを走っていく展開は、作者のMTB経験から描かれたのかなあと。

板垣巴留BEASTARS』/集団戦&初手から目潰し、これは強い喧嘩。「心臓のスピードの違い」「人生の濃度」というセリフは生物学的にもまさに、なんだよな。
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佐藤健太郎魔法少女サイト』/魔法少女生まれない以上は管理人も増えないわけか。兄貴はラストバトルのオチ要員かと思ってたらまあ。神と人間とAI、という構造ではある。次回最終回。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/ホラーネタ回、ってそこで作中一番ホラーな笛泥棒ちらつかせるんかい。ネタの構成しっかりした回だな。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/新入りの先達を軸に、前回がチームメイト、今回は師弟の情景と。いつも冷静な先生だからこそ、このまなざしと拳は熱い。相手側の描写もしっかりしていてこその、物語の内圧。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/柳の「敗北が知りたい」に対してプロレスラーとしての勝敗論が語られるが、原作の方はグラップラー外伝を経ての死刑囚編で、その辺のおはなし文脈を切っちゃったわけだよね、まあ。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/縦ロール金持ち少女がテニス。お蝶夫人オマージュかな。てかアンダースコートはけよ。

西修『魔入りました!入間くん』/作者が女性だと知って、女装だの男同士でベタベタだのの描写がますますキツく見える。せめて職能としての媚びだと思ってたら自家発情だったのかよ、その割には技術もこだわりも全然描写に伴ってないよな(素)。

●触媒ヒロオミ『どらコン!』/なんかタラタラした日常回だな、と思ったら20ページ連載枠だったのかこれ。

桜井のりお『ロロッロ!』/合宿回かと思ったらカーアクション回。浦安の大鉄オマージュかな。浮き輪が伏線って。

●よこよこ『こびとのつまみぐい』/読み切り。食マンガ寄り。

小沢としお『フジケン』/リバイバル掲載。この日常劇の地平よ。インタビューも、子供の頃に手塚プロへ電話したとか年齢ごまかしてデビューしたとか、エピソードの利きがいい。


  • レジェンド作品は『ロン先生の虫眼鏡』『サイカチ 真夏の昆虫格闘記』。後者の単行本情報、1巻しか出ずのちにタイトル変更して電子書籍で完結、というのはまあ正直ではあるんだが。