- 目玉焼き実写ドラマ化発表、ということで表紙は主演の青柳翔。箸で名をつまんでいる!/巻頭には、おおひなたごうと青柳氏の対談掲載。青柳氏、いいこと言うじゃないか。
●おおひなたごう『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/炎上展開とは。コミュニケーションを主軸にしてきたこの作品にあっては、当人同士以外からの視線、という深化ではあるのかな。配膳編からマナーへの問いかけ・再認識というタームに入った観あるし。対談中で触れてる、焼肉編への「すごく文句がくるだろうなという予感はあったんですよね。案の定、ちょっと炎上して(笑)。」という言及も、自覚的だからこそよね。
●オカヤイヅミ『ものするひと』/言葉を読ませる、文字を目で追わせることに意識的であるなあ。その中で、ともすれば単純な印象の絵柄が効果的に映える。枠線からはみ出す吹き出しによる、コマ間の時間・場面の接続がおもしろい。
●伊図透『銃座のウルナ』/ここで初めて、読者もその人々の姿を見るわけだ。正体を気づかれてから、彼自身が見せないようにした心情がね。選んだのは願い、希望でもあった、と結果それが復讐にもなりうる断絶の重さ。性的な意味でも。
●田中貢太郎、近藤ようこ『蟇の血』/こういう怪しさ、危険さの描写はさすが堂に入ってる。女の目力。
●三宅乱丈『イムリ』/ガラナダ…。ここで権力闘争の再燃という展開に転がすのはすごいな、しかし。カットバックの巧さが会話の緊迫感を盛り上げる。イマクの方は気づかれていないのか。アオリによれば、いよいよ「最終局面」とのこと。
●新井英樹『KISS 狂人、空を飛ぶ』/本作でも勃起が重要事になるのか。理不尽な境遇下であがく少年二人…BLっぽいといえばそうかなあ。
●conix『青高チア部はかわいくない!』/前回の熱血展開から、今回はチア・ブラバン・野球部三つ巴の折衝合戦というドロドロリアリティ出してくるのがたまらん。こういう“外部”の存在も、部活ものというジャンル的には独特だろうか。前提にある会議参加者のキャラ付け、はぐれ者への押しつけというシビアさがまた。勇気100%は長年現役だしな。今回のポージング見開きは1年が手前か。
●H.P.ラヴクラフト、田辺剛『狂気の山脈にて』/脱出。恐怖を脱してからの、この慨嘆は読ませる。次回最終回。
●小林多喜二、唐沢なをき『僕らの蟹工船』/どういうプレイだよ…似たようなシチュエーションのエロゲーあったな(おい)。
●上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/ショートフラッシュ。メタネタ統一かな。ラストの『恐怖博士の研究室』パロディは不意打ち過ぎる。
●山田参助『あれよ星屑』/感傷、か。その場所に縛られて生きていくしかないんだよな、多くの人々は常に。
●松田洋子『大人スキップ』/思い出の場所へたどり着けるまでに、て、いやいやちょっと待って。次回最終回、えー。
●山川直人『小さな喫茶店』/ベタな展開と言えないこともないのだが、最後に“過去”という形で提示されたのにはちょっと驚いた。
●須藤真澄『どこか遠くの話をしよう』/出立。扉絵の笑顔で踏み出す様や、旅路のザ・自然な背景密度がしみじみ良い。豪雨の表現も(笑)。いない者と共に歩く、というこの心情は、『庭先案内』の方の幻灯機シリーズとも通じるか。
●ジュール・ヴェルヌ、倉薗紀彦『地底旅行』/最終回。名作としての大団円。絵柄がいいはまり具合い見せてくれた。お疲れ様でした。
- 巻末連載コラム、ほりのぶゆきと市橋俊介のイラストネタがページの上下でそろって北朝鮮ネタって。神山修一のコラム自体は、なんというか人間の差別意識の悲しさだよね。内容が尾籠なだけに「ヘボット!」脚本の仕事引きずってる、なんてことはないはず…。
- ↓ちゃんと載ってましたぜ。
けもフレ騒動はどうなったか調べたいけど、最後まで見てないからネタバレ怖くて調べられん!なをさん、来月発売のコミックビーム(カドカワ刊)の著者近況に「けものフレンズの2期はどうなるのか心配です」と書いたらしいが、ちゃんと載るな?w 確かめるべく、買おう、コミックビーム!
— 唐沢よしこ (@oomeshi) 2017年9月26日
- 次号予告、前号で休載した桜玉吉が「元気な姿をきっとお届け!」書かれてるのが切ない。