別冊少年チャンピオン2015年4月号

渡辺航弱虫ペダル SPARE BIKE』/呉南にだまされた熊本の田浦さん。人柄押しか。作者も九州出身ってこと考えると、このテイストは憎めない。巻末コメントにも郷愁にじんでるし。
●前原三十日『やさい学園』/最終回。そしてまた生き残った者の意志が受け継がれていく…いやいや。お疲れさまでした。
米原秀幸『サンセットローズ』/格に見合った実力者でありつつ、ロマン追ってる精神性は主人公らと共通なのよね、バグロスは。バレットの閉じた目が氷の心の象徴ならばバグロスの片眼鏡は、という。笑顔見せるのも目を閉じた時以来なわけね。
桜井のりおみつどもえ』/一本目、映画館でガチレンに力をー!同志ひとはには優しい矢部っち、と思ったらダメだこいつ。吉岡さんがイチャついてると判断したのは、ひとはの前々回の「私…小学生だから…」発言と今回の「先生は中身が小学生であることを実感したので」発言が、なんか脳内で接触事故起こしたんじゃないかしら。/二本目、おまぬけ松岡さん。これまで狂気を原動力にひた走ってきた松岡さんがおのれのミスを、弱みを恥じ、悩む。最終的にはひとはとメル友に!さんざっぱら二人の関係は友情じゃない、みたいなネタやってきたのに。よかった、松岡さんにも人間性は残されていたんだ…。松岡さんの言葉に「うん…」とほほ染めつつも、表情見せないひとはがもうね、うまいわ。ひさびさに友情テイスト濃いめ、善意で話がまわる回でした。エロオチだけど。
●此元和津也『セトウツミ』/ツッコミなしでのボケの重ね合い。勝負であり、リテラシーへの信頼であり。
●栗元健太郎『戦行の主夫』/読み切り。主夫養成学校、という料理マンガ。1ページ目にのみ露骨なサービスショット、というのはいさぎよさなのか。
車田正美手代木史織聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話外伝』/絶望の未来から来た者でも、今変われると。ここに来て歴代聖闘士の力、てのはいいね。あれ、4話では終わらなかった。
猪原賽横島一『ガンロック』/「最後の事件」のサブタイトルでモリアーティと対面。マイクロフト登場、ダイヤモンド怪人撃退、ダイナミック落下、と山場だけにオマージュ強め、よい雰囲気。
ルノアール兄弟『少女聖典ベスケ・デス・ケベス』/勝利。本当に、単なるスケベ心の強さが力なんだなあ…。
もりしげサクラサクラ』/コレットの脂汗と口元のしわを雑誌のノドにおくのがうまい。姫城さんは原点にかえるか。元々そこで救出に来られたのが一大恋愛イベントでしたからなあ。
●野呂俊介『スピーシーズドメイン』/好感度パラメーターうなぎ登りだな。『サクラサクラ』と同じく解放からのベタ付きではあるんだけれども、こちらは友情と。
●中斉翔『妖怪事件』/読み切り。西洋で妖怪バトル。構成や盛り上げがしっかりしていていいんじゃないでしょうか。
石黒正数『別冊木曜日のフルット』/当初の目的を忘れる。短さの中でうまいテンポ。


  • 映画紹介コラムは此元和津也で「バスキア」。マンガ家Q&Aは野呂俊介。製作環境Q&Aは平川哲弘