アニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」8話(後半)

●CM明け、冒頭と同じくビルの外壁に陽光。
●事務所ソファで鉛筆とスケッチブック持って「できたぁ!」と満足気な蘭子、かわいい天使の絵が見切れる。「へー、らんらんて絵とか描くんだあ」と声をかける未央、あわてて隠し距離をおく蘭子。「禁忌に触れるなぁ!」
●各人の持ち込んだ物がよくわからないのですが、かな子がティーセット、未央がミニゴルフ、智絵里がクローバー型オブジェ、卯月がメンバー一同の写真入ったフォトスタンド、アナスタシアが(以前流星に例えてたから)星座、でしょうか。スケッチブックと色鉛筆は前からあったもの?
●凛は花と花瓶。にこやかに花を見つめ「きれい…」とつぶやく蘭子を見て、ハッとするプロデューサー。新たな一面だ!プロデューサーに気づく一同、目元を震わせ顔をそらす蘭子、お茶に誘うかな子。「じゃあいただきま…も、もらおうか」。無理に丁寧語を使おうとしてぎこちなくなるプロデューサーは、蘭子との対比かな。
●蘭子が持ち込んだ蹄鉄の話題。魔除けや幸運のお守りにもなる、という凛の指摘に、高笑いでポージングする蘭子、しかし赤面脂汗。明言されると照れくさいんだ。さらに「四つ葉のクローバーと一緒なら、もっと効果あるかな?」と笑顔で言ってくる智絵里に「う、うん…」と肩を落とす。そういう文脈じゃあないんだよね。うん、わかる、共有できないロマンなのよ、そこは。とはいえ、続く未央の「らんらんいい子だよねー、みんなの為にラッキーアイテムとかさー」は、ちゃんとフォローと救いになってると思う。
●蘭子はホラーが苦手、と発言するアナスタシア。驚く一同の中、あ然として固まるプロデューサーが好き、なんか増田こうすけの絵みたい。赤面してプロデューサーをちら見し、また目をそらす蘭子。
●ディスプレイに表示された文章。「コンセプトは『本格的ゴシックホラー』」という文面から、削除される『』内。息をつきながら、首元に手のプロデューサー。窓にはブラインドですでに夜。机の上に目をやる。
●開かれた手帳には蘭子語メモ(進化形)。挨拶に関する、複雑解釈の消し。「ゴシック ホラー≠?魔王」という記述、やっぱり言い方物騒にもとれるのよ、知らないと。「神崎さんの好きなモノ…?嫌いなモノ…?後程皆さんに聞いてみる」「神崎さんはアイドル活動を楽しんでくれている?」という気遣い。メモ中でもさん付けなのは人柄だな。それら記述を見つめるプロデューサー。
●からの、スケッチブックを見つめる蘭子、お昼の陽光。背後から「あの…神崎さん」と声をかけるプロデューサー、びくつく蘭子。「企画の話を…」「プロ…プロ…」「…なんでしょう?」「プロヴァンスの風!」高笑いで去る蘭子。以下くり返しで、「プロ」の先が言えない蘭子。2回目でプロデューサーは「さっきのプロヴァンスの風、というのは…?」と聞いているのだが、省略部分でいちいち律儀に全部聞いたのだろうか。
●事務所でスケッチブック抱えて悩む蘭子に、声をかけるニュージェネ組。「それ、プロデューサーに見せたいんじゃない?」と未央。口ごもる蘭子、表情ひきつらせてとり繕う蘭子、「何が描いてあるんですか?」と卯月に聞かれ「禁忌に触れるなぁ!」と体ひく蘭子。「見ちゃだめなのかー。」と未央、困り顔の三人。
●他方、メモしたプロプロ単語見つめながら、あごに手をやりうなるプロデューサー。ノックし入室してくる凛、壁にシンデレラプロジェクト全メンバー集合ポスターが見える。「蘭子と、ちゃんと話せてるの?」「(伏し目がちに)どうも、避けられてるようです。私が彼女の言葉を、うまく理解できないせいで。」こういう吐露もできるようになったか。
●苦笑して「違うよ」と凛。ドアの外ではほほ笑んでる未央と卯月。もっと近づいてみたら、という凛の言葉に手帳をとじるプロデューサー。蘭子について、他のアイドルに聞いて回る。これはメモに一度書いたけど消してしまってた「後程皆さんに聞いてみる」ですね。それをやってみてもいい、という自信を得たってことか。みくからハンバーグ好きという情報を得た!
●一方で蘭子も(周りの返事から察するに)気持ちを伝えられない、と別のメンバーに相談中。かな子からお菓子を得た!そこに「神崎さん」とかけられるプロデューサーの声。仲間達に取りもたれて、さて。
●夕陽の中の噴水前、距離をおいて腰かける蘭子とプロデューサー。日射しを気にするプロデューサーに、目線を向けないまま黙って傘をさし出す蘭子。「ありがとうございます」とほほ笑んで(!)手をさし出すプロデューサー。傘を持つプロデューサー、隣に座る蘭子。
●傘を見て「神崎さんのこだわり」をほめるプロデューサー、赤面蘭子。ここでのプロデューサーの微笑が、アニマスプロデューサーの見せるそれっぽくてですね、もう。視線は向けないまま、極彩色の魔法石(かな子にもらったマーブルチョコ)をさし出す蘭子、礼を言って口に運ぶプロデューサー。丁寧に歩み寄りますね、今回。
●後ろのガラスからのぞく、蘭子と共にいた智絵里・かな子・莉嘉・みりあ。プロデューサーの質問、沈んだ調子の蘭子語(よくわかりません)、という受け答え。「ハンバーグが、お好きなんですか?」「うぇ、あぅ!?」あせる蘭子に目を向けず「そう聞いたので」とプロデューサー。
●あせって立ち上がり、距離をとる蘭子。「禁忌に触れようというのか…」「同じです」「え?」「自分も好きです。ハンバーグ。」蘭子に顔を向け、うなずくプロデューサー。「き、禁断の果実…深紅の秘薬が魔力を高めるわ…」と蘭子。これはトマトケチャップのことだ、とわかります。理解できる蘭子語を発する、共通する“好き(≒禁忌)”のフィールドを見せる場面です。観衆に加わるニュージェネ組。またプロデューサーに近づき、並んで座る蘭子。
●プロデューサーをチラ見する蘭子、蘭子をチラ見するプロデューサー。「神崎さん…」とプロデューサーが声をかけると、すかさず立ち上がり「プロ…プロ…」と何度もどもり、「プロデューサー!」という叫びと共に両手でスケッチブックさし出す蘭子。「言えた…!」
●スケッチブックを開くプロデューサー。ここでその絵は見せない、ここまでに天使らしきイメージ像チラ見せしてきたのみで。絵の内容を質問され、悲しそうに目をそらす蘭子。わかってもらえない、と思ったんですな。しかし、「とても、大事なことだと思うのですが。」と尋ねるプロデューサーの真剣な声、真剣な表情にハッとする、瞳が揺れる。プロデューサーは自分をわかろうとしてるんだ、と理解する。前半での「それが大切なことなのでしょうか?」と異なり、ちゃんと気持ちが伝わっている。
●傘をふりかざし、声高らかにポージングと演説を決める蘭子。これを真剣な顔で黙って聞くプロデューサー、という図がよろしくてね。この誠実さの描写は、このキャラならでは。「今こそ魂を共鳴させる時!」と蘭子が叫んだタイミングでうなずくんですよ、わかってる。
●鳩が2羽飛び立つのは、個人的に「残響のテロル」ダブらせてしまってしかたないんだが。あの主人公二人とも似てるし。(そうか?)
●夕暮れ。疲弊し息を切らす蘭子だが、プロデューサーの「翼…」というつぶやきに、はっと顔を上げる。つかんだ“ポイント”らしきものについて語るプロデューサーは、蘭子を見てきょとん。目を丸くし、顔じゅうに喜びの色を浮かべている蘭子。うなずくプロデューサー。「では、コンセプトは…」と手帳を開き、肩を寄せる二人。ほっとするのぞき魔一同。時計は6時44分に。
神崎蘭子、ローゼンブルクエンゲルの歌でエンディング。ゴシックでロック、というのかしら。
●PV撮影風景を見守る一同、重なる蘭子の声。「我が友…いいえ、プロデューサー。そしてみなさん。ありがとう…私の声を聞き取ってくれて。」思い思われる仲間たち、というお話でした。とはいえ、それは特定の二人を打ち解けさせる、というミッションであり、やっぱり眼目はプロジェクトの進行、なのよな。
●またプロデューサーが、持っていた蘭子のスケッチブックをとじる描写が挟まれますが、あの中身を知っているのは蘭子とプロデューサーだけ(視聴者もうかがい知れない)、てことですよね。そういう関係性込みで、プロデューサーとアイドルだと。
●Aパートで夕焼けの中赤かった信号が、日の光の中青信号。にぎやかな事務所内。持ち込んだ物は、莉嘉がカブトムシクッション、みりあがブタミントン、杏が巨大ぬいぐるみ(ソファ?)、みくが肉球マグネット、きらりがクロス(悩んでる!)、李衣菜がヘッドホンセットで、美波がキャンドル、だろうか。「なんか私達のお城って感じする〜!」と喜ぶ未央に、無表情でうなずくプロデューサー。
●やって来た蘭子は、未央に飛びつかれらんらん呼びされるも、まんざらではなさそう。蘭子のデビューCDが好調、今日もステージ、という話題に蘭子語で返す蘭子。うなずき翻訳するみりあ、驚愕する一同。「言ってください…」とガックリするプロデューサー、おしまい。弱さも見せたぞプロちゃん!
●CMはローゼンブルクエンゲル。かっちりきまってるなあ。