『ドリフターズ』4

ああ、やっぱりおもしろい平野耕太ドリフターズ』4巻。歴史上の英雄らが一同に会しての国盗り&死闘は、また新たなる局面へ向かうのでございます。

この物語のありよう成立させる語り手&読み手の想像力というのも考えてみたら一つおもしろい点で。4巻における戦術描写では人種イコールパラメーター(職業&能力)としていかにもゲーム的な兵の描き分け見せつつ、一方で膨大かつマニアックな史実としてのディティール知識はそこかしこに息づき再誕して物語の屋台骨支えてる。それをとりまとめる「戦記」という体裁の語り。
やっぱりこれTRPG的な想像力、て話になるんかのう。今さら歴女的だのと称せずとも、噛み砕きゃあNHK大河ドラマなんかにも視聴者の視線として宿ってるんだろうし、なんなら杉浦茂の猿飛佐助なんかでも。史実、神話、昔話という世界における前提設定、その再解釈あるいはパロディ、もろもろ文脈込みでの講談的再話的ホラ吹き。
んでそこにおける内実、動くキャラクター個々は体験に基づく戦略、人生に基づく感情をらしく「リアル」に体現しつつ、しかし見栄の切り方ワザの見映えはBASARA的にワールドヒーローズ的にヒーローコミック的に。忍法と忍術を行ったり来たり的に。そんなアクションや顔面力を魅せまくる画力のあり方、でもあります。
まとめりゃ結局超おもしれえってこった、以上、勢いで。