越智善彦『ドロイどん』56〜60

(『ドロイどん』56話より)
アナログ描画で、貼られたスクリーントーンのグラデーションによる暗さの表現なのに、ガラケー撮影画像クオリティですいません。
はい、謎のおじさんと黒ドロイドの行進。背景、出入口の向こうに「キヨキヨキヨ…」となにやらメカが移動中。おじさん達の影はカケアミ、で進行方向、コマ左側の背景に何か見切れている。
左のコマにいくと、その見切れていたのが巨大ドロイドですよ、と背景に出る。背景メインですね。手前のおじさん達は進行継続中。



(『ドロイどん』57話より)
世界観の説明のような場面ですが。二段目右端のコマです。左上から視線が折り返してきて、まず白背景で頭一つ抜き出たお姉ちゃんが視界に入る、その顔を向けてる先、構図として手前に警官風ドロイドがいると。トーン貼られてアップになって。
で次のコマいくと、多数の警官ドロイドに囲まれた場に野次馬が集まっているのを脇目に通過するお姉ちゃん、という図です。



(『ドロイどん』58話より)
冒頭2コマ。今時なかなか描けない絵だと思う。にまにま。



(『ドロイどん』59話より)
「キュイイイイイン」とベーゴマ(のようなもの)遊び。ニコマ目、主人公がコマの中心、ベーゴマが手前にあってそれぞれ漫符つき、コマ両端の男子はあくまでモブ、という構図。



(『ドロイどん』60話より)
「ガラッ」と戸を開くとベランダの積雪、一コマ目ではその雪景色がメインです。二コマ目では「キュムッキュムッ」のひなたちゃんと埋まり気味のドロイどん、キャラクターがメイン。



鳥山明の描く立体のセンスってあるじゃないですか。デフォルメしつつ、どの角度からも見れる、立体化できる造型。あれとはちょっと異なるんだけれど、越智善彦の“アニメ絵”における空間把握にも、ちょっと似たセンス感じるのよね。それがないと、こういうアングル切り取って見せてくる、というのはなかなかできないんじゃないかと。あと絵描くの好きなんですよね、やっぱり。
越智善彦『ドロイどん』、来週27日単行本発売!