フェローズ感想

・今号は二分冊。

fellows!」volume 10A
福島聡星屑ニーナ』/新連載。福島流ドタバタコメディ、になるのかな。場面ごとの細かいディテール&にぎやかさがよい感じですが、私的に一話は『バイオの黙示録』未来歳時記バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス)(諸星大二郎)がダブっちゃって、どうにも悲しい気分に。
森薫乙嫁語り』/まず初めに。前号の感想でちょっと触れた弓の構え方ですが、騎馬民族はあれで正しいそうです。第一話見た時、あ、間違えたな森薫、と思っちゃってもうしわけない、すんません。/さて今月、アミルさんそわそわかわいい。/即興詩、歌。作曲家・菅野よう子が、口頭伝承で歌伝えてる、アジア系の歌い手起用した時のことを、「歌わせるたびに曲も歌詞もガラッと変わってしまう、歌という概念自体が私たちとは異なっている」みたく語ってたことありますが。ここで描かれている状況もそれっぽい、というか、昔は世界中そうだったわけか。
入江亜季乱と灰色の世界』/久々にファンタジー描写炸裂回、と思いきや。オチがそこだと、個人的には興ざめしちゃう部分もあるんだよなぁ。
長崎ライチふうらい姉妹』/星形・手裏剣・ふっさん、という並びに、ヒトデ・ふうちゃんCLANNAD 3 (通常版) [DVD]、とか連想した俺は間違っている。
しおやてるこ『たまりば』/いやもう、今回は読んでて無性に悲しくなってしまった、この断絶ぶりに。それはつまり、すでにハルオを自覚する俺も、心のどこかで美和パイにあこがれてるわけでアイタタタ。/あやちゃんという“ツッコミ担当”が存在したからこそ、場が成立みせてたんだよな、うーん。
八十八良『ウワガキ』/舌とヨダレと吐息エロっ!でも見開き2ページ“だけ”で見せてくるから、雰囲気は保たれてるんだよな。
睦月のぞみ『兎の角』/「ポエム馬鹿一代」て、ひでえなオイ(笑)。オチには、えー!?となったが、そのなんだ、友情モノとか嫌いじゃなくてよわたくし。
明仁『玲瓏館健在なりや』/初回とキャラ変わりすぎてませんか、寮監さん。ていうか25歳なのか…。
なかま亜咲『健全ロボダイミダラー』/そして一年後、てオイ。主人公といいオチといい、計算された投げっぷりが(笑)。て、計算だよね?
福島久美子『水晶石の森』/これ、コピー使うのは逆効果じゃないだろうか。
鈴木健也『蝋燭姫』/苛烈なまでのやりとり、からのこれ(ツンデレ?)なんだけど。ここまでの流れと世界観からして、新たな火種にしか見えんような。続けて、他キャラの状況を文字のみで語らせるのが、また惨状想起させてなぁ。
高田築『野ばら』/笑うしょむたん、きもかわいい。社長、ぼんやりかわいい。おねえさんは、サブタイトルがこえーよ。
新居美智代『グッドアフタヌーン・ティータイム』/さすがに、その心電図とベッドは絵的にどうよ。レシカちゃんはいい子だ。
川島三代子『続・がんばれストローくん』/まさかの続編。すごく変な話で、正直どう読んだものか迷う。気になる作家性ではあります。
空木哲生『町火消し』/読み切り後編。うんうん、いいドラマでした。今後にも期待。
久慈光久狼の口 ヴォルフスムント』/今回の内容はきっついわ。そうか、“殺し合い”の世界なんだよな、これって。
丸山薫『ストレニュアス・ライフ』/ようじょに送り狼とかいわすな!と思ったら、実際、語源はこういう話だったという。おやおや。



fellows!」 volume 10B
福島聡星屑ニーナ』/第2話。わはは、楽しい話じゃんか。作者コメント絵の悪ノリ面といい、よいね。/ちなみに俺が知る限り、ここ数年でこの「朝」「夜」と同じことやってたマンガ家は、越智善彦マリーとエリーのアトリエ ザールブルグの錬金術士 Second Season (マジキューコミックス)くらいよ。
森薫『シャーリー・メディスン』/ひさびさに会ったら、なんだかわいいじゃないかシャーリー。ごしゅじんさまだいすきかわいい、つつましかわいい。/乙嫁よりページ多いのは、ちと微妙な気分ですが。
笠井スイジゼル・アランシリーズ』/前回のヒキからは、もっと危機的状況かとも思いましたが。やっぱり悪い人ではないのが、よくもあり、もったいないようでもあり。/ジゼルの服は、フェローズ・カラーズとのリンクですな。そしてあざとい気もするけど、ストリッパーさんコンビかわいいよ。
宮田紘次『真昼に深夜子』/今回のニナガワ先輩といい、毎回サブキャラがよいな。北斗くんも。そういうキャラ付けでくるとは思わんかったが。
長澤真『瑪瑙之竜』/おお、このメカ描写はカッコいいぞ。
天乃タカ『誰が為に鋼は鳴る』/杉山…男だぜ…。そして、これは終わり近いかな。
長野香子『ノラ猫の恋』/私としてはこの内容、どうしてもビームの方で読んでる『放浪息子』が浮かんじゃうわけですが、うーん。やっぱり俺が好みなのは、こちらなんだよなあ。/教室じゅうカリカリのコマとか、オヤジなぐられてから抱きつくまでの切り返しとか、やっぱりおもしれえですこの人。
吉元ますめ『イモムシのおよめさん』/連載化。暴れっぷりは好印象。しかしこれはラブコメと呼んでよいのか。
百名哲『演劇部5分前』/即興劇番組「スジナシ」でも、やたら話進めるのうまい人いますよね。故・伊藤俊人の回とか、本当によかったですけど。/さて、この「能力」がどう映えていくのか。
佐野絵里子『為朝二十八景』/わりと残酷なこともやってるわけですが、様式美として見せちゃう辺りは、この絵の力といいますか。ラストの大ゴマは、この人にしてはめずらしい&ちゃんと効果出てる。
新居美智代『探偵レッグ』/読み切り。でも足フェチが求めるのは、むしろタイツやニーソやブーツではないのかね!(はっ)あ、えーと、名前は点子ちゃん由来?
福島久美子『水晶石の森』/まあ『綿の国星』ダブるのは仕方あるまい。話自体は好みです。(そういえば、今回の『ウワガキ』も最後の食事は…)/しかし、この世界観に普通の猫入ってきてもよいものか。そもそも捨てたのは、どこの人?
高田築『野ばら』/う〜ん、いい話だ。(にんまり)『大菩薩峠』とか読むのは後まわしでいいのだ。あとカッコいいババアキャラは、最高だ。



・特典小冊子「Fellows! Retrospective」も分冊。
・本誌10号目にあたり、これまでの「fellows!」執筆者全員のイラスト収録!というよい企画なのですが、オイラの大好きだった連載小説『探偵真木』のイラストレーター・ともぞ氏がいないのは、しょんぼりなんだぜ。
side A
長澤真「おぅ」/吉元ますめ「ふふっ」/しおやてるこ「はは」/佐野絵里子「ん〜」/森薫「すげっ」/小暮さきこ「うふふ」/嵐田佐和子「あぁ」/空木哲生「いいな」/佐々木一浩「まってるよ」/梶谷志乃「またあおう」/田代高行「やあ」
side B
笠井スイ「おっ」/福島聡「んー」/長野香子「わはは」/雁須麻子「ひぇ」/高田築「ひゃひゃ」/大武政夫「ふっ」/川島三代子「んふっ」/丸山薫「あっ」/碧風羽「な〜るぅ」



・次号も分冊。掲載作品については、5月中にホームページでアナウンス、だそうですが、実際片方しか買わない人とかいるのかね。/て、実は俺の前に一人いたけど。Bだけ。シャーリーか?シャーリーなのか?表紙パッと見で同じ号だと思った、とかじゃなきゃいいのですが。(よくもないか。)
岩原裕二の『地球美紗樹』復刊&『いばらの王』映画化ですが、帯に広告出されてもなぁ…。/もうちょっとなんとかならんか、コミックビーム側も含めて。もったいないじゃないですか。