コミックビーム2019年3月号

  • 表紙は映画『血まみれスケバンチェーンソーRED』。先月号と女子学生つながりだ!主演女優・浅川梨奈のインタビューも掲載。



三家本礼『みかもとまいにち日記』/映画宣伝読み切り。アイドルとアクションの親和性というのはわかる気がする。自分が映画の『テルマエ・ロマエ』や『アベックパンチ』見た時も、大体「ビーム作品が立派になって…(ホロリ)」みたいな気持ちでしたね、はい。

中野シズカ『てだれもんら』/新連載。設定的に『きのう何食べた?』がだぶってしまうが。スクリーントーンによる料理の表現がよい。

●とりのささみ。『N極物語』/ページ差し替えネタ…いや、いいんだけどさ。

●福富優樹、サヌキナオヤ『CONFUSED!』/ラジオという媒体の“リアル”も体験に左右されるもんだろうな。柱の文通的な書き込みは、うーん、狙ってるのか?

やまじえびね『かわいそうなミーナ』/集中新連載。哀しい幽霊。ちょっと山本ルンルンっぽい雰囲気も感じる。

鳩山郁子(原作:堀辰雄)『羽ばたき』/盗賊あらわる。町の喧騒から少年たちへ、見得を切る絵から情景へと、変化する描写の読み心地がいい。そして、ラストにまた決め絵。

三宅乱丈イムリ』/和解はまだ始まっただけにすぎないという、この上意下達の困難さを見せるモブ描写よ、セリフのディティールよ。大河作品だよな、本当。場面としては、受け継がれる意志を見ることができる側にも、すでにその萌芽は存在する、というカットインが良い。シーン最後の、一人が動作により背景と化すことで、二人の絵になる1ページコマが巧い。

●小山健『生理ちゃん』/宇宙にてSFチックに生殖をおりまぜ。やっぱり物語のツボの押さえ方見せ方が上手いんだよなあ。映画化、はどうやるんだ。

●十日草輔『王様ランキング』/出張再掲載、第1話。出だしは直球のメルヘンですな。

いましろたかし『未来人サイジョー』/漫画家マンガやってるんだけども、このあふれる生活感よ。

●谷口菜津子『彼氏と彼女の明るい未来』/お、おう、それほどにか。なればこそ過去との、彼氏との対比がな。

●冬川智子『華子のこと』/読み切り。思い出の彼女。これも女性マンガ風だな。

新井英樹『KISS 狂人、空を飛ぶ』/新井作品といえばディティールが持ち味なんだけども、すべての存在が空白としか見えなくなった時、としての妄想世界という構成か。で、ここからどうするんだ。

●うすね政俊『砂ぼうず』/ひぃ、なつかし過ぎる顔が続々と。物語も大きく動くのかな。

松田洋子『父のなくしもの』/犬の話だけど犬漫画にはならない、この位置付けがやるせない。それにしても、ちば先生のお顔…。

●黒崎冬子『開運怪奇 吉原くん』/読み切り。ホラーギャグ。なんというか、懐かしいテイストの少女マンガコメディが重なる。

●オカヤイヅミ『ものするひと』/騒音も文字も避けて、とヤってしまうのか。思えば田中ユタカあたりの描くエロも二人の世界≒静寂ではあったかもしらん。

●ハセガワM『マリアの棲む家』/最終回。人間力!(意味が違う。)最後までド迫力B級ホラーとして完結。すごかったな。お疲れ様でした。