週刊少年チャンピオン2019年10号

  • 連載2作品アニメ化という朗報掲載ながら、グラドル中心に謎の三角形感ある表紙。



板垣巴留BEASTARS』/アニメ化決定巻頭カラー。見開きでキャラ並んでいるが、こうして見ると大型獣の瞳については、レゴシは点目、サグワンは線、ゴウヒンは模様で見えず、ヤフヤは目隠し、と一様に胡乱さ伴う造型なのが、感情表現の要素としてはおもしろい。/日常回、アパート屋上で餅パーティー。飛行は免許制なのか。自分が小動物だからこそ(乗り物として)利用価値のあるヒモ、という関係性はうまい設定。みんな濃い面子で、口幅ったく言えば多様性うんぬんなのだろうが、まずもってそれぞれの背景に特徴ある物語を同じく抱かせられる、という作家の手腕あってこその地平なわけで。

西修『魔入りました!入間くん』/こっちのアニメ化は、設定やディティールの面でだいぶ補正加えられそう。なんか明らかに作者の能力伴わないバトル展開やったのも、アニメ化決定してイキってたのか。(言い方ぁ!)/だからさー、強くてでかいのがコンプレックス、それが弱み(ケガ)見せて相手の男動かす、てのをヒロインの萌え要素のつもりで今時てらいもなく出す、その感覚がキツいんだって。外見多種多様な異世界設定でわざわざそれやるって。ちょっと前からのぞき出したルッキズム感にも通じるんだけど。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち-バキ外伝-』/話者・愚地克巳。正介と狂太って嫌すぎる兄弟名なんですけど。

板垣恵介『バキ道』/モテキャラ…珍しいね。柱の「プレイボーイ」は古すぎるのでは。/発売済み単行本の描き下ろしを誌面に再掲載って、それはどうなんだ。

高橋ヒロシ、鈴木リュータ『WORST外伝 グリコ』/なんかこの作品読んでると逆に、背景が存在しないからこそ本編ではただメチャクチャ強いキャラという役割でいられたんだよな、と思うことしきり。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/表情が不器用なのも、共に生真面目さ。試合中の懸命な顔の後にこれだからな。決着の見開きでの、動作と視線移動の方向をリンクさせての、小コマによる表情のカットインが上手い。

●いづみかつき『鬼のようなラブコメ』/少女マンガで38巻はすごいよ。頭からコンクリ叩きつけってものすごい直接的。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/確かに心理戦ではある。そこはリアリティなんだオチ。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/背景がちょこちょこおかしいな、珍しい。起き上がらない小鉄は、学校でなく家庭の脈絡の中にいるからであろうか。

●中村勇志『六道の悪女たち』/設定という運命が変わらないならば、それに見合う人間になる為に。熱いじゃないか、主人公。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/受精という滅びの光景。どういう見開きだ。

●宮崎克、野上武志『TVアニメ創作秘話~手塚治虫とアニメを作った若者たち~』/演劇からアニメ脚本家というルートは土屋理敬あたりもそうなんだけど、実際どういう伝手になるんだろう。商売じゃなく夢の実現、と言ってしまえるのは悲劇的でもある。アトムは死亡エンドなんだっけ、そういえば。

●灰谷音屋『ジュニオール』/読み合い。新戦力で不意をつくも、決め手が変わらずではつぶされるか。ベンチでぼっちで放置プレイ(韻踏み)。

桜井のりお『ロロッロ!』/アキラ100%めいてきたな…。部長は冷静(正常)。

平川哲弘『ヒマワリ』/手を出せないのは仕方ない。でも芸能事務所だし、ヤクザがケツ持ちとかしてくれるはず。

●よこよこ『かなみちゃんは強がりたい』/2号連続読み切り。絵は上手い方だと思う。

古谷野孝雄ANGEL VOICE』/リバイバル掲載。いいシーンだけど、この回だけ見ても、という点も井上雄彦っぽさではある。『GO ANd GO』は当時の月刊チャンピオンでは最長連載だっけ。スポーツマンガは展開が決まっている、という話は確かにね。だからこその王道と工夫と。

石黒正数木曜日のフルット』/刃牙の食事シーンはうまそう、という話に個人的にはさっぱり共感できないので、このパロディはあってるよなあと。