週刊少年チャンピオン2018年15号

渡辺航弱虫ペダル』/「ビュッフェ!!」てほとんど浦安鉄筋家族のノリだよな、もう。

板垣恵介刃牙道』/今さらそんなこと言われてもなあ。だからまあ再三言ってるけど、シリーズ通して時代における“リアル”とおはなしの相克の中で翻弄され続けてる作品ではあるわけで。つまり『バキ』編アニメ放送前に、「ルール」に負けた、という物語やったわけよね、こっちは。(その意味では「親子喧嘩」という脈絡は“安定”をもたらしてはいた。)

浜岡賢次『先生―!〆切ですよ~』/読み切り。漫画家と編集者によるほのぼの日常ギャグというファンタジー(偏見)。あと編集長先代じゃねえか。

平川哲弘『ヒマワリ』/逆に前作では、バックの芸能事務所かさにきたクズ野郎出てきたような…。

板垣巴留BEASTARS』/単行本の方で言及されていた、異種間でも子供できるって設定に関わる話か。このタイミングで明かされるのはドラマツルギーとしてどうよ、という気もしないではないが。ルイとの対比にもなるわけね。

桜井のりお『僕の心のヤバいやつ』/新連載、というか実質出張掲載。中二病的モノローグから一転、翻弄ヒロイン系だったのかよ。大食いアホかわいい。

増田英二『週刊少年ハチ』/あれでしょ、理不尽な編集者に遭った時の訓練とかそういう。作風からのぞく作家の人格云々は、表現主義の世界であり個人の生身の領域だからこそ見れる読者はいちいちアピールしないよなあ。むしろ安直な芸風にほいほいのせられる読者ほど共有だの承認だの求めて、凡庸な作風を繊細だの先進的だの深いだのエモいだの言って自己正当化(笑)したがるでしょ。

桜井のりお『ロロッロ!』/すぐ脱ぎたがるキャラというと、チャンピオン的には覚悟のススメとかが連想されますが。あと冒頭で「ロボットだからね!!心がないんだよ」と言ってますが、チャンピオン的にはアトムは悪い心を持たないから完全ではないと言ったスカンク草井のカメオ出演したブラック・ジャックの略。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/幽霊ネタ回で指の描写あちこちおかしいと、心霊写真的演出か?と思ってしまう…わけがない。なんでこんなミスするかといえば、描く際に体勢や構図という要素は考えず、パターンの流用で済ます雑な作家だから。いつもはキャラ自体大して動かないし、手元までコマに入れない(顔のアップで済ます)し、動作自体パターンの範疇だが、今回は特殊要素入って別パターンの動作増したので、その拙劣さが目立つ。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/扉絵の「野球はツーアウトからだ!!」というアオリで、延長戦入ってるのに言うかあ、と思ったが、ここで逆光白丸目で描かれている沖田がしれっとブラフによる出塁&さっくりアウト、という処理見て、変わらんなあと。

●森田将史『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/役者やの~。吸血鬼ぶりでは吸死や六道より上だな、行動まんまだし。かつての敵が、な展開くるか。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/双方満ち足りた顔であるが、なればこそ、スポ根・熱血としての少年マンガ文法の物語はここまで、とも読めるわけで。親父からの因縁も綺麗に完結見せたし。

西修『魔入りました!入間くん』/「注目」と書いて「カリスマ」と読ませるセンス、普通に不安を覚える。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/正味これ系のワンシチューエションネタは、浦安の方で技巧ふくめて確立されてるからなあ。で、そのぶん自分の武器がインパクトと顔芸だと自覚したネタにはちゃんとなってる。

荒達哉『ハリガネサービス』/超技術に対する精神戦ってことではあるのか。

●重本ハジメ『逆襲インフェルノ』/ドMつえー。お約束な逆転劇ながら、絵面がやはりカッコいい。


  • 別冊チャンピオン広告に読み切りで名前載ってる杉浦洸って『巨大魚』の人か。チェックしとこう。