週刊少年チャンピオン2018年11号

板垣巴留BEASTARS』/巻頭カラー&増ページ&人気投票開催&作者インタビュー掲載。押されてるなあ。インタビュアーはちょくちょく関心引く記事書いているライターの粟生こずえ、というかそこ外部委託するのか。再利用されるのかもしらんが。発言読んでて、新井英樹に近い作家性かな、と思わんでもない。ミルモでポン!といえば土屋理敬。/パンダという“異種”に生まれた肉食獣の、エゴとしての人道。性分としてはレゴムと通じ合うわけだよな。こっちはこっちでその目的から、手段としての結婚という所に発想飛ぶ暴走&特殊性なわけで。最近見た動物が異種結婚するマンガといえば、ハクメイとミコチ

渡辺航弱虫ペダル』/最高の青空、とこの辺は1日目の独走時と対比してるんだろうか、観客の存在ふくめ。主人公チーム、結局去年と同じメンツが残るのは、うーん。

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/この一ネタのしつこさよ。大鉄相手だと青田くんも大胆に動くってことなのか。/吉田聡との対談掲載。作品の影響という点は言われてみれば納得。吉田聡、ネーム書かないのかあ。

●中村勇志『六道の悪女たち』/温泉旅行…スキーとかじゃないのね。新ヒロインは闇金業者。お前は吸血鬼じゃ、お前みたいなのはソースの血を吸っておけばええんじゃ(はだしのゲン)。

桜井のりお『ロロッロ!』/下着はね、さすがに中学生だからね。しかし、主人公は持ってないらしい、うみこに比べて明らかに知識不足、父親にもはずかしがって言えない、といった描写群は真面目に男親家庭のつらさに見える。故に友情という浄化エンドは正しい。オチが吹っ飛ばすけど。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/9回裏2アウトに。以前、ラストページが1ページ大ゴマの電光掲示板の数字に「日本最速だー!」で次週に続いたことあったけど、今回も“数字”のインパクト強い。


→データとしての数字じゃないのよな、球速という概念の攻撃力の絵である。観客席の盛り上がりも民話風味あるし。

増田英二『週刊少年ハチ』/ハチと猿なら猿蟹合戦では、と思ったが忠犬ハチ公か、と今さら。浦安の犬もハッチだけど。作品から見える人格の絵としての表現はおもしろい。普段の人柄と創作(フィクション)に映る別面というモチーフは前作にも通じるかね。最後に登場する新キャラは何をもってNo.2なのか、やっぱりポンコツ化するのか。

●伊科田海『GREAT OLD~ドラゴンの創り方~』/共鳴やら従属やら、ちょっとイムリを思わせるフレーズ。主人公についた口の部位も、まだ本来の能力は発揮してないのかねえ。

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/しばしば曽田正人作品の熱量に例えてきた作品だけども、この主人公とライバルの関係はまだ信頼であり絆ではあるのよな。少年マンガ文法としての。しかし作劇としてはこの先に、おそらく“神”を見る展開が待っているわけで。

荒達哉『ハリガネサービス』/サービス回に言うのも野暮だが、やっぱり脳筋はチア部なめてるよね。

●重本ハジメ『逆襲インフェルノ』/めでたしめでたし、とはならないか。ダークファンタジー風ロードムービーになるんだろうか。

木々津克久『開田さんの怪談』/読み切り。もろにからかい上手の高木さんフォーマットながら、ホラ話ディティールによる幻惑という点はこの作家らしさか。/そういえば以前載った高木さん作者の読み切り、単行本収録されちゃいましたな。わりと面白かった&続編見てみたかったので、やや残念。

●瀬口忍『囚人リク』/その感情を仲間に肯定され、背景に昼の月を背負って。怒りの拳、と見開きでの泣き顔。ウソで騙して議員達を救ったこととあわせて、無垢な少年であることとの決別が、この物語の終着点に。次回、最終回。

小沢としお『Gメン』/先生達みんな微妙に小ずるい人間くささがよいね、後輩も馬鹿っぽくて。瞳先生そういう計算かよ、女はこわい。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/三角関係、と呼ぶには主人公のモノローグがまた異層なんだよな。孤独感についての述懐なわけで。最後の身もふたもない殿のセリフには笑ったが。