週刊少年チャンピオン2017年33号

浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/サブタイトル「痛突風」。オチのCMネタからの逆算か。最後にカモメ出してくるのが心憎いような、そうでもないような。見開きの右と左でイマジナリーライン切り替えってそうやらないよなあ。
板垣巴留BEASTARS』/現れた、来てくれた、と思いきや、この選択は…。一度意志を曲げた、この世界に負けたということが、彼には人生の途絶に等しかったのか。ビースターズにふさわしくないという自覚が。そのタナトスと、主人公側の食事・性という対比がまた、な。
佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/見開きの右ページ1・2段目で水平に視線移動、最下段3段目でキャラの体勢により左下方向に視線移動させつつ“溜め”を見せ、続く左ページの1ページ大ゴマでそのキャラが下から上方向に突進、次の見開き大ゴマで激突、と迫力の構成で見せる開戦。押し合い、力勝負で読ませるなあ。
福地カミオ『猫神じゃらし!』/一コマ目のSDキャラと畳は縮尺的には割と正しいのか。ちゃんと親まじえて話すのね。オチは、そういえばそうだ!(ほのぼの)
●中村勇志『六道の悪女たち』/女同士バトルは物別れか。惜しい気もするが、そのパターン貫き続けたらまた別の作品性にはなるかな。見開きタンカはいいね、もはや自分達だけ求めるべきものではないと。
荒達哉『ハリガネサービス』/なんでこう、この作品の過去エピソードは常にシリアスなギャグ感漂ってるんだろうか。ステレオタイプ露骨過ぎるのかな。
●瀬口忍『囚人リク』/なんかこう、抽象性と絵による話運びのノリが、もはや漫☆画太郎の領域に近い気がする。けなしてるわけじゃなくてな、分解して見ると。
小沢としお『Gメン』/生き別れの兄弟が暴力に染まり、とこれはまた重い話になりそう。
●縁山『切り札!なずなさん』/読み切り。押しかけヒロインボディーガード、と思いきやかなりギャグ寄りでいい感じ。色気全然ない絵柄なのがプラスだね。
藤田勇利亜『黒き薔薇の花束を』/読み切り。ハードボイルドとはドラマの地平を支えるたたずまいの事なんだぜ、たぶん。エスプリやユーモアに娯楽作家としてセンス感じさせるんだよなあ、やっぱり。
●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/ひさびさに話の転がしぶりとドタバタ感シンクロしてて好きなんだけどねぇ。正直、緊迫感やらシリアスやら出されると、いまだ構成力が不足してる点に読んでて意識いっちゃうんだよなぁ。
●山田胡瓜『AIの遺電子』/その“やさしさ”をつき詰めて描いたのが、業田良家『ロボット花子』の「人間は いらなくなるよ」であってね。
渡辺大輝『鳴ルモノ』/読み切り。吹き出しネタ。


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