週刊少年チャンピオン2016年39号

  • 表2広告がドラマ版弱虫ペダル。そうか、2.5次元的には演者が誰でも同じに見えるのが正しいことなんだよな、と。

板垣恵介刃牙道』/虫かよ!そこで戦闘拒否かよ!まあ「ナメてなどいない」「それがナメてる」とは別ベクトルにあたる畏怖なわけだが。食欲で動く、相手を餌と見るピクルに対し、武蔵の斬りまくりたい願望=人間と目しない攻撃欲求が立ち上って、結果飲まれたと。刃牙ピクル戦といい刃牙勇次郎戦といい、概念、物語の領域にしか勝敗あずけられないのは仕方ないのかねぇ。と色々言いつつ、もう一回くらいひっくり返すんじゃね?てのも。
福地カミオ『猫神じゃらし!』/始業式。モブキャラ勢が結構しっかり描き込まれている、にぎやか。反応による顔芸多めというか、瞳の表現増やしてるね。人外もすんなり許容のやさしい世界。
●瀬口忍『囚人リク』/極楽島の囚人達か。かつてのリクの存在が影響するかかなあ、運動会の時みたく。レノマはそこで残る方を選ぶと。これは前回の脱獄時、飛び降りたリクに救われた身だからこそよね。
浜岡賢次毎度!浦安鉄筋家族』/貞子VS伽椰子ネタ、かな。ラストページの溜め構成がまた独特。こっちは「人間との恋は絶対実らないよ」。
荒達哉『ハリガネサービス』/まあツッコんだら負けの回なんでしょうけど、一言だけ言うと、弦楽器なら何演奏しても横並びみたいな発想はいかがなものか。
佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/曽田正人作品で言うと、鮫島が『め組の大吾』まで、泡影が『昴』みたいな。
増田英二『実は私は』/正体は雪女。人間との悲恋で有名な存在ではある。過去を変える、というのは、たとえば前作貫いてたテーマからすれば失敗に終わりそうなんだよな。ただ本作はキャラ主体の面も大きいので。
●中村勇志『六道の悪女たち』/不良校内にトップの私室、て九里虎かよ。色々こじらせてる感あるが、とりあえず善人への更正を目指すと。まあビジュアル的にもまずいし(えー)。
●山本アヒル『ネズミと花火』/集中新連載。ルパン三世の最新アニメシリーズにも怪盗まがいのお嬢様ヒロイン出てきたが、原型としては侵入者と姫君みたいなものか。いやこんなスラップスティックなのはそういないだろうけど。
水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/鮫島と四股展開でシンクロ、て格が違い過ぎる。まあのんきに二人で万歳する1ページ大ゴマも嫌いじゃないけど。うわあおお〜お。
小沢としお『Gメン』/離ればなれに。コイツらきっかけに結ばれて、コイツらのせいで会えずじまいに、というな。
●山田胡瓜『AIの遺電子』/インプラントの見せる夢、郷愁。悪い話ではない。でも前回のマシンボディよりバイオボディ!に鼻白んだ身としては、結局感慨すら人間様の特権で、今回もAIの方がそこに合わせて、みたく読めてしまって。
●齋藤勁吾『イヴのお願い』/読み切り。ロボ少女コメディ。設定合わせのテンポいいボケとツッコミ。気持ちよく読めておもしろい。
●伊藤智義・松島幸太郎『永遠の一手 -2030年、コンピューター将棋に挑む-』/十年考えてきた「奇跡の一手」が単なる局面の先延ばしで、その先については準備なしってバカ展開にも程があるだろ、次回最終回。
●松尾あき『あしたもたぶん会いにいく』/集中連載最終回。こういう芸風でいくなら、もうちょっと構成による見せ方で楽しませてほしい所。
藤田勇利亜『ミドリノユーグレ』/徹底的にやられてるなー、伏線まで。未来が見えん…。


  • 桜井のりお新連載予告、て1ヶ月先かよ。
  • 表3広告が『シン・ゴジラ』。なんでも四大週刊少年誌で、公開前にも裏表紙広告出してたのはチャンピオンだけだそうで。
  • 編集後記にある「『がきデカ』などの名作を数多く担当した編集者が退職」というのは阿久津邦彦氏のことだろうか。阿久津氏については、『ブラック・ジャック創作秘話』の凶悪な面構えと文庫版『青い空を、白い雲がかけてった』解説文のキラキラした回想、両方読んでバランスをとろう。(なんだよバランスって)

ブラック・ジャック創作(秘)話~手塚治虫の仕事場から~ 3 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ) 青い空を、白い雲がかけてった 完全版 下 (ビームコミックス文庫)