コミックビーム2016年8月号

須藤真澄『どこか遠くの話をしよう』/新連載。物に触れることで、その声を聞くことのできる少女。このファンタジー設定を、構成と日常描写で読ませて楽しませて理解させる巧さよ。伝えるという行為が一つテーマなのかな。個人的に好きな『ナナカド町綺譚』にも雰囲気近いような。
おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/ソフトクリーム。エロかよ!
三宅乱丈イムリ』/檻を挟んでの会話を、こういろんなアングルから描写してみせるのも画力であろう。ミューバの命令を呪師に伝える、という過程だけでもねじれまくってるんだよなあ。イムリの団結始まったとはいえ、カーマ側に兵器を持ち出されては。
朝倉世界一『おれは たーさん』/新ヒロインは地底人。ゴーストボードのアクション(慣性?)描写はまたおもしろい、乗車と異なる形で。
桜玉吉『夜明けのキャン』/読み切り4ページ。軽トラの荷台に犬、のリアルはどの辺りまで伝わるんだろうか。センテンススプリングって、と思ったが連載持ってるんだったな。
三家本礼『血まみれスケバンチェーンソー』/夏らしい扉絵。合体技で一蹴!
あさのあつこ志村貴子『バッテリー』/集中連載と言ってたけど前後編で終了、はい。
山川直人『小さな喫茶店』/人生のぶれ、とはむしろ場に染まらない事なのだろうか。「わかるように説明しなくては」がまた苦い。
カネコアツシ『デスコ』/敗北。リーさん…。最後の一枚絵の悪役然とした感すげえな。
新井英樹『SCATTER-あなたがここにいてほしい-』/殺す為に殺されに来た。大人数相手にここからの描写はなあ、新井英樹だし。
山田参助あれよ星屑』/↑に続いてこの展開は。爺さん…。諦観の中にあるのか、それとも。
上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/セルフカバー。元もちゃんと読んだよ俺は!
羽生生純『恋と問』/ああ、前作クライマックスの「私に差し出せるものは手しかないけど」がそのままに、ということなのか。ちゃんと歳取った女性の風貌に。主人公二人の血のつながりは、なさそうな気も。
須田剛一竹谷州史『暗闇ダンス』/満月と義眼、須田イズム。復讐譚展開?
三好銀『トースターと思い出し笑い』/シリーズ読み切り。一瞬の出会いの思い出、とも言い難いな。
唐沢なをき『まんが家総進撃』/最終回。みんな大変なんだよ!長きにわたり、お疲れ様でした。