ハルタ 2014-JULY volume 16

  • 表紙&「カバー・ストーリー」は紗久楽さわ。アルバム的な構成。
  • 読者からの要望を絵にする企画「モーゲンハルタ」は5作品。サービスサービスじゃのう。

●佐野菜美『坂本ですが?』/坂本のカッコよさが文脈から切り離された瞬間としてのそれならば、意志のもと自己犠牲に殉じた瀬良の不格好さはまさに対極の美といえよう。が、しかしひどいな。
高橋拡那『レイチェル創々』/新連載。なにこの痴女、て超然天然系か。
九井諒子ダンジョン飯』/この抑制された刺殺シーンの衝撃が構成の巧さ。死亡リセット設定あるけど、というオチ込みで。ここからどう食事ネタに持ち込むんだ?高まる期待!となんだこのおもしろさ。これがメタストーリーギャグか。
なかま亜咲健全ロボ ダイミダラーOGS』/新ヒロインはツンデレ。うむ。
樫木祐人ハクメイとミコチ』/うまいメシ見せびらかし作戦、これは強い、作品的に。思い出の、始まりの味はまずい、というのが物語としての滋味にして人間味。満月と飛行機ロープによる脱出に囚人リクだぶらせちまったい。
森薫乙嫁語り』/スイカ好き、志村か。(違う。)食の悦楽。儀式描写への期待高めたところで、次号は『シャーリー』掲載とのこと。
入江亜季乱と灰色の世界』/キャラクター名鑑24ページ。お隣さんと先生らの再登場がうれしい。柄の描き込みがすげえな。成長乱は尻の方が大きいと、ふむ。
睦月のぞみ『白銀妃』/作者の体調不良により前半のみ掲載、次号よりしばらく休載とのこと。ネタ振り部分って感じで、どう落とすんだ。善意でなく便乗だよね、おそらく。
●菊池まりこ『カプチーノ』/ああもうニヤけさせやがってこの野郎。かがみふみをのピュアさとはまた異なる乱反射ぶり。いいのよ、互いにどんどんデレ倒してくださって。
大武政夫ヒナまつり』/これはひどい。笑ったけどさ、いやもう。
●長蔵ヒロコ『ルドルフ・ターキー』/あれ、マフィア系とはちゃんと袂わかってるのか。毒されてるな俺も。
●百名哲『けれどなお、物語は君を讃える』/読み切り。それを発した書き手の感情とは無縁に、物語は残る。ただ存在した証として。
●空木哲生『鴨の水かき』/人を奪い合う、という構造になると、まあ割り切れない点は出てくるよな。両方からの視点が必要なわけで。
丸山薫『事件記者トトコ!』/ひさびさ登場の獣人さん達。いやー、ケモかわいい。お茶の入れ方という技術と地平の説得力。
近藤聡乃『A子さんの恋人』/冒頭のまどろみぶり表現する絵と画面構成が見事。本当に魔性の男なのね。
●梶谷志乃『想幻の都』/この作品世界を生きる、ある男。喪失が日常となり、人生は続く。絵力活きまくってますな。
●高田築『補助隊モズクス』/残る仲間は五人、補助隊も多く見積もって11人か。「まだ人を助けたことがない」というのは、目の前で犠牲を出している&一人では戦えてないってことかね。コイツらは人生を削って人を救う設定なんだよな、とあらためて。
●原鮎美『でこぼこガーリッシュ』/四コマ形式は今回で終了、次号からストーリー漫画になるとのこと。えらく特殊な連載だな。


  • 短編小冊子「筋肉フェローズ」付属。

●木村みなみ『白木くんの死角』/人を見かけで属性判断するのではない。見かけの背景にある歩みが人格なのだ。丁寧で凝った画面構成で語られるふれ合いが、すごくいい。今回で完全に気に入りました、この作家性。
●長蔵ヒロコ『花と鎧』/肉感的だからこそ引き立つ頽廃的エロス。
●犬童千恵『見つめないで』/素人はヌードモデルに使わないと思いますが、オチまでのアッパーぶりが楽しい。
●菊池まりこ『のぼるはばか』/寄生獣かよ!であるが、人生の切り取り方としてはいい感じ。
西公平『鋼の少年、鉄の掟』/黒いなオイ。
●梶谷志乃『極道者』/タイトル通り。フェチでエロくてよいね。
●冨明仁『わたしの可愛い人』/筋肉&争い好き美女。業だな。
●緒方波子『筋肉の女(ひと)』/AVのマッチョ女性ものはむしろ職業モノに近いからな。え、違う?
ハルタヴァンガードとカニメガの付かなかった店でも、今回の特典付いてたのはコストの関係かの。