アニメ「アイドルマスター」9話

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●前回のアニマス8話感想から約1ヶ月、9話は亜美真美回。土屋理敬脚本が泣ける回のみと思ったら大間違いだ、団地ともおとか見てみよう!
●演技シーン、仮想シチュエーションから入るのはこの回のみ、ですか。(あとは劇場版。)伏線ですね、一応。話の展開としては馬鹿馬鹿しい回なのであるが、その馬鹿馬鹿しさに導くための構成は凝ってるのよね、やっぱり。
三姉妹探偵団
●この、竜宮小町が演じているドラマ中とは照明変えて、律子の足の動きが一瞬挿入されるのが土屋脚本っぽい、と私は思うのですが、実際脚本の指示する類いの演出なんでしょうか。
●6話では伊織が生放送中に飛び入りアピールするものの、知られてなかった竜宮小町。7話でのあずさのウェディンググラビアで知名度をあげ、8話ではそろってドラマに主演するまでに至った、と。
●「思えばその時すでに始まっていたのです。765プロを震撼させた、あの忌まわしい事件が。」と、あずささんのナレーション←伏線。2:00pm
●車中の竜宮小町&律子。ドラマ撮影後はそろってラジオ生出演、と予定を語る律子。人気者です。仕事とゲームどっちが大事なの、と尋ねられ、「そんなの選べるわけないっしょ!」と亜美。2:30pm、と字幕。
●場面が変わり、同じく車で移動中のプロデューサー&真美。律子の運転する竜宮小町の乗った車は、空いた道をスムーズに進み、車線変更で大型トラックの前方に入る、という描写がなされていました。対してプロデューサーの運転する真美の乗った車は、赤信号待ちから入り、信号が青になってから間をおいて、渋滞の中をノロノロ進み始めます。これがアイドルとしての現状の対比になっている。初見時には全然気づかなかったんだけどね、この辺の暗喩も。
●しかしそんな違いがあっても、オーディションとゲームどっちが大事なんだ、とプロデューサーに尋ねられると、「そんなの選べるわけないっしょ!」と真美が答える。亜美真美の中身は一緒であり、通じています。しかし、亜美は「仕事」だけど真美は「オーディション」なのです。
●買いおきのゴージャスセレブプリンにウキウキな伊織&亜美&律子、不安げなあずさ←伏線。(しつこい)
●予告で何この真剣な表情の亜美真美、と思ってたらプリン待ちだったというね。この冷蔵庫の冷気で視界が白く凍りつく演出どうなんでしょうか。伊織の呆然ぶりの表現でしょうか。
●プリン消失。3:00pm、ておやつの時間か。
●居合わせたメンバーで情報整理。虫歯ポーズの小鳥さんかわいい。「ここにいない誰かが犯人ってことになるね」伏線。ここの真美の悪そうな顔がいいね。
●「灰色の脳細胞と七色の顔を持つ!」「セクシー美少女探偵、亜美&真美!」「じっちゃんばっちゃんの名にかけて!」「月にかわって!」「「犯人逮捕よ!!」」派手な小ネタだ。
●やよいを取り調べする亜美真美。やよいの弁明が地味にひどいよ。毎月第3水曜日が休みの店はたまに見かけますが。3:10pm
●真を屋上に追いつめる亜美真美。サスペンダーばちん。ネタはベタですが、これが真ですよ、全員出したいが故ですよ。
●雪歩の言葉に手がかりが、と思いきや叫び声。気絶した雪歩。「ひび…」という言葉から浮かぶ容疑者・響。書き起こしてみたらおもしろいんだよな、この展開の密度は。3:30pm
●CM前にむきかけだったリンゴが、CM明けにはカットされ皿に盛られラップがかけられてます。
●亜美は仕事に。ここでのプロデューサーの「戻ってきたら、また続きをやればいいじゃないか」というなだめ方がなんか好き。この遊びにつき合う気はあるんです。
●レッスンスタジオ前に車を停め、響を待ちぶせする真美、につき合うプロデューサー。
●突然ラジオをつける真美、始まる竜宮小町のラジオ番組。(時刻表示は333時47分。)ここで竜宮の声を流しながら、車の外観、ラジオの表示、とキャラクター出さずに間をとる演出がよい。
●オープニング曲の始まったラジオのボリュームをしぼり、真美に話しかけるプロデューサー。「真美、亜美と遊ぶ時間が減ってつまんないか?」「つまんないよ、決まってるっしょ」と気の抜けた顔で返す真美ですが、ひとしきりぼやいた後、パッと明るい表情になってプロデューサーに向き合い「真美ももっと超売れっ子になって、亜美と一緒に仕事できるようになるんだ!」と宣言します。「しっかり頼んだよ、兄ちゃん!」「了解!」とほほ笑みあうプロデューサーと真美。いい関係ですね。遊びにつき合える仲、でもある。
●スタジオから出てくる貴音。響は先に帰っていた!捜索に向かう真美、降りだす雨。雨の降りしきる暗い中を、傘も持たずに駆けていく真美の姿に、ラジオ番組でドラマ出演を報告する竜宮小町の声が重なる。ここは寂しい演出。
●場面はラジオ出演中の亜美に明転。出演したドラマと、今回のプリン消失事件を重ね合わせる亜美。一方、真美は765プロへ。電気も消え、人の気配がなく、暗い。なんだかシリアス風味に。
●亜美の視界に入る響、彼女はラジオ局に来ていた!真美は事務所の炊事場へ、壁の時計は4時を指す。その背後に立つ貴音!ラジオから真美に向けて叫ぶ亜美の声!そして訪れる死。うそじゃないよ。
●雪歩生還。真相は皆の目で確かめてほしいというかめんどいから割愛(おい)。くだらない話、ではあるんだけれど構成頑張ってるんだよなー。
●いよいよクライマックスへ。5:30pm、と、この字幕による時刻表示は真美が単独で捜査してる、亜美が仕事中のパートでは出さなかったのよね。遊びの表現としての効果といいますか。
●事務所に入ってくる春香・千早・美希のシリーズ三本柱。わあ、プリンのおばけがでてきたぞ。春香のデフォルメ反応がかわいい、はるちは。
●春香の「なにかのイベント?」という問いかけはまったくもって正しい。みんなで遊んだようなものだ。それが亜美真美というキャラクターの核、て話でもある。
●犯人発覚。雷鳴。
●諸悪の根元は亜美真美、というオチ。そうでなくてはな。怒るみんな、逃げる亜美真美。「待ちなさい亜美!これからミーティングよ!」と怒る律子に、「ま、今日のところはいいんじゃないか」と笑うプロデューサー。ひびくみんなの叫び声、亜美真美の笑い声。
●つまりこれ、プロデューサーは徹底して受け入れ見守る側なんですよね。この喧騒を価値として。そういう構造と結末。コメディ回ではありますが、765プロとしての物語の有りようの一つです、やはり。
●エンディングへ。カッコいいんだよなあ、この曲と絵のマッチングぶりが。「黎明スタートライン」絵コンテ・錦織敦史
●そして!衝撃の真相のCパート!ひでえ。いずれにせよ、針の振り幅と伏線の使い方に定評のある土屋理敬脚本ということで。あと美希は途中に出たリンゴ食べてます。
●予告編。10話もターニングポイントですなあ。提供絵は雷鳴。