アニメ「ハピネスチャージプリキュア!」22話

●いやー、今日のハチャプリはおもしろかった。うん。
●“プリキュアの墓場”を、鏡による通信映像で見つめるクイーン・ミラージュ。ブルーのクロスミラールームと同じシステムなわけですが、この点については設定づけありそう。
●「鏡の数が不幸の数…」とつぶやくミラージュ。不幸を増やすのが目的であり、前2回で明言されたプリキュア側のハピネスという動機とは、やはり対極であります。
●無数の鏡の中に、閉じ込められた姉の姿を発見するいおな。えげつない!
●ファントムいわく「キュアフォーチュン、お前もここで息絶える。それがお前の運命だ。」対するいおないわく「ファントム、あなたを倒す。この命に代えても!」どちらにせよ死が前提なんですね。
キュアビューティー。目を閉じてニコッと笑いますけど、この笑顔できるのがスマイルプリキュア!勢のよい性格。人選的には、れいかの留学断って友情とるエピソードに、今回の展開と近いもの感じるかも。
●ここ三話のサブタイトルは、「キュアフォーチュンの涙」→「怒りのキュアフォーチュン!」→「フォーチュンの大いなる願い!」今回初めて「キュアフォーチュン」という名称でなく、プリキュア間の呼称である「フォーチュン」になってます。
●ぴかりが丘で戦う三人。ひめの「プリキュア・ブリザード・アン・トゥールナン!」→敵が氷づけに。冒頭のビューティー登場は、これつながりかしらん。そしてまたキュアハニーの必殺技。
●「サイアークの気配が、きれいさっぱりなくなりましたわ!」とリボンが万歳。「よっしゃ!」「お掃除完了ね!」「お疲れさまー!」三人はハイタッチ。かわいらしい光景。一方で、ファントムがいおなだけ狙ったのは、強敵がゆえの個別対処かな。
●「キラキラな魚のパワー」。サバ?いずれ水着ではない。
●プリカードファイルは満タン間近。「もうすぐひめの国が救えるね」と、ひめに笑いかけるめぐみとゆうこ。カード集めで叶えられる一つの願いに、ひめのものを選んだわけです。「ありがとう…」と瞳を揺らし、声を震わせるひめ。ほっこり。
●ぐらさん登場、あわてる姿は珍しい。「フォーチュンがプリキュアハンターと一緒にどこかへ消えちまった!」ここで反応するセリフの割り当てがよくて、めぐみ「プリキュアを何人も倒している」、リボン「今回サイアークがいっぱい現れたのもファントムのしわざ」、ゆうこ「そんな相手と一人で戦っているなんて…」と周りで情報提示されるのをずっと困惑の表情で聞いてるんですね、ひめが。前回ラストでいおなの内心に思い至ったひめが。
●で、一瞬ぎゅっと目をつむり、「フォーチュン!」と叫んで駆け出します。初めてひめからいおなへと向かって行きます。追うめぐみとゆうこ。
●いおな対ファントム。音楽勇ましいね。いおなやられ気味。
●クロスミラールームの鏡で、いおなを捜索するブルー。倒したプリキュアを連れていく別の空間にいるのでは、という発言に取り乱すひめ、それをなだめるめぐみとゆうこ。「私、フォーチュンに言わなきゃならないことがあるの!」と必死なひめも、それを心配そうに見つめる二人もいい。やっぱりここまでの経過見てきてると、この辺のやりとりはグッとくるなあ。
●ファントムに立ち向かうもやられ、変身が解けるいおな。ここのアクションシーン、カッコいいです。
●プリチェンミラーを奪われるいおな。ファントムの口から、キュアテンダーは妹のいおなをかばって倒されたことが明かされます。変身用プリカードも消滅させられ、涙をこぼすいおな。
●クロスミラールームにて、フォーチュンのことを思い祈る一同。ここの鏡は思った場所に通じるのでしたね、そういえば。
●いおなにとどめを刺そうとするファントム。「お前たちの不幸がミラージュ様を安堵させる」と言うのですが、「安堵」なのか。満足、ではなしに。つまりミラージュは、幸福の存在する現状が不安、という心境なのでしょうか。それこそブルーの言う恋愛禁止の理由や、ファントムの言う、幸福が大きいほど奪われた時の絶望も大きい、という理屈にも通じますが。
●やられる、と確信して静かに目を閉じるいおな。そこに聞こえてくる叫び声。「フォーチュン!!」「あっ…」と目を開けるいおな。
●空中に浮かんだ青く光る鏡、そこから飛び出してくるひめ!「プリンセス弾丸マシンガン!!」攻撃をかわすファントム。救われて「プリンセス…」とつぶやくいおな。
●この一連の場面は、正直うるっときました。だってさぁ、このシーン第1話のまるっきり逆なわけですよ。第1話冒頭、サイアークから逃げ回るひめがおびえつつ「プリンセス弾丸マシンガン!」発射するも全然通じなくて、ふっ飛ばされて変身も解けてとどめを刺されそうになった時、横から入ってきたいおながサイアークを瞬殺。ひめが「助けてくれて…ありがとう」と告げるも、いおなは「私はあなたを助けたわけじゃない!」「私はあなたを許さない!」と冷たく言い放つ。
●それが今。サイアークよりはるかに強いファントムにいおながとどめを刺されそうになった時、彼女を助けるためにひめが飛んできた。あの頃とは別物の「プリンセス弾丸マシンガン!」を叫んで発射して、いおなを救った。その姿を見て、いおなが初めて「あなた」でも「あの子」でもなく、「プリンセス…」と呼んだんですよ。この構成はね、俺は感動しました。ひめの成長が端的に表現されててすばらしい、と思えました。…ひょっとしたら私の勘違いで、今までに一回くらい「プリンセス」と呼んでる場面あるかもしれませんが間違ってたらごめん。
●ひめに続いて、鏡から飛んで出てくる一同。ファントムがブルーをにらみつけますが、やはり「地球の神・ブルー」という言い回しが気になるところ。「いっぱいはご飯だけで十分よ!」という発言は、ゆうこだから仕方ない。
●いおなに駆け寄るひめ。「フォーチュン!プリカード全部あげる!」と、この発言にも驚いた。でも子供らしい、必死な誠意の形です。自分が両親を助けるより先に、フォーチュンの姉を助けるように言う。「私にできることはこれしかないから!」「本当にごめんなさい!」と、初めてひめはいおなに謝れた。その姿と献身を見て、ようやくいおなも「違う…悪いのはあなたじゃない…」「もう十分償っているわ」と言えたわけです。内面持った生身の人間として、いやさ、悩み抱えた同じ年頃の女の子同士、向き合えたわけです。
●ファントムに向き合うひめ。「友達が戦ってるのに、私一人逃げるわけないでしょ!」と宣言。友達のいなかった1話以前は戦いから逃げてたひめですが、友達ができたことで強くなれた。対するファントムいわく「友情…愛と同様つかの間の幸福を生み出す幻…ミラージュ様を苦しませる元凶…!」ハチャプリの力の源とは相反する思想であり、ミラージュは幸福が一過性であることに苦しみ、いっそ全否定をしている模様。
●いおなの決断。この逡巡の場面は、本作品における重要なテーマを語っている模様。「誰かを助けるとか、誰かを消すとか、そういう願いではどこかに不幸が残ってしまう…。私はみんなを助けたいの。みんなの願いを叶えたい。この手で。何より今、友達を助けたい!」
●仇討ちが目的だった、戦力として仲間を求めていたいおなが、ひめに救われることで、自分も誰かを救いたい、友達として仲間を助けたい、と思えるようになったわけです。戦いを否定する発言でもある点は、さすが話し合いで決着を迎えたプリキュア5のシリーズ構成。(未見です、すいません。)
●「プリカードよ!私にプリキュアの力を!」いおな変身シーン。
●いおなのひめへの謝罪。「あなたにひどいことばかり言って…私の方こそごめんなさい!…(微笑んで)ありがとう」「フォーチュン…うっ…」と涙目になるひめと、笑いかけるめぐみ&ゆうこ&リボン。よい光景だなあ。
●いおな対ファントム再び。いおな優勢。元から強かったいおなは、友情パワーを得てさらに強くなった。いおないわく「私は幸せだわ。姉から愛をもらって、友達から優しさをもらって。私もこんな風に、誰かを幸せにしたい!」ハピネスチャージ!
●対するファントムいわく「幸せなど幻…この世界は、不幸に滅ぶ運命だ!」。「滅ぶのが世界の運命なら、私が変えるわ!このキュアフォーチュンが希望の星になって、不幸を打ち砕く!」冒頭の、命に代えても、とは正反対の意志から出る発言と言ってよいでしょう。新必殺技(おしりタンバリン有り)をくらうファントム。
●ボロボロのファントム。そして現れる巨大な鏡、そこに映るクイーン・ミラージュ。次回へ続く。
●いや熱かった、よかったよ。
●次回はブルーとミラージュが対面したり、いおなとひめがおつかいに行ったりする模様。ついにサブタイトルに並んだよ、「いおなとひめ」が!