ハルタ 2014-MARCH volume 12

  • 表紙&「カバー・ストーリー」は染谷みのる。表紙絵(カラー)の少女が誌面(白黒)に入る、という構成。

●梶谷志乃『想幻の都』/新連載。死体パーツによる人造人間たち。最後のこれは笑ってよいのかな。
森薫乙嫁語り』/テルマエ・ロマエ映画新作にあわせての女湯編、ちがいます。湯船には浸からないんだよな。姉妹妻という風習描写がメインになるのかね。
九井諒子ダンジョン飯』/ゲーム的お約束である、ダンジョン内の自然と建物、モンスター分類、死体回収と、絵にされるとシュールですな。他方、材料となる人食い植物の生態、調理方法については解説となるディテール描写、というホラ話。この異相のおもしろさ。スライムゼラチン。
●菊池まりこ『カプチーノ』/女優のモデルは一条ゆかり作品であろうか。店員の顔は森薫作品みたいなんだが、押しの強さにそれに見あった狂気を感じる。ノロケかわいい。
丸山薫『事件記者トトコ!』/ゾンビじゃない、ロボだ!うんまあ、てまたお前か!缶詰のフタなめるのは危ないよ。ひさびさのお手柄で、お祝いお花見エンド。
●高江洲弥『ある日森の中』/読み切り。百合、死体、不死、スナッフ、エロス、タナトス。おもしろいんだよなあ、この危険な怪しさが。
樫木祐人ハクメイとミコチ』/コンジュの町は石造り。スラムっぽい雰囲気の中いがみ合い、と人間トラブルは珍しいか。悪役トカゲさんカッコいい。/巻末紹介見たら、毎号連載になってるな。
宮田紘次『嫁がコレなもんで。』/シリーズ読み切り。女友達宇宙人来訪。回想の初々しさがかわいい、したがって現在も。
なかま亜咲健全ロボ ダイミダラーOGS』/旧主人公からのサポート、ってひっでえなあもう。だが勝利
入江亜季乱と灰色の世界』/目覚めと町じゅうの嘆き。日比は絵になるなあ。しかしサブタイトルが「最後の変身」とはいかに。
大武政夫ヒナまつり』/うむ、生きるのは大事だ。て、もう帰っちまえよ、真面目過ぎだよ。
八十八良『不死の猟犬』/あー、処分方法になるわけか。またも恋愛ミッションなのね。香田の方の因縁も浮上。
●原鮎美『でこぼこガーリッシュ』/ショートストーリー、というか妄想編。ナッツン幸福エンド絵の衝撃。
●高田築『補助隊モズクス』/武器使うのも言葉しゃべるのも登場したけど、擬態しない倫虫集団による殺戮という、このグロさ。殲滅が無理、というのは現実的判断ではあるが、この非情さはなあ。
●戎島実里『キュウキュウシャ』/読み切り。ホラーというよりエロマンガっぽい、と思ってしまった。
●大窪晶与『かささぎ卿と骨』/シリーズ読み切り。物目当てとはいえ、珍しく人助けか。絆の象徴としてのブツはいいね、やはり。
●紗久楽さわ『かぶき伊左』/因縁も消えての入浴サービスシーン。今号は入浴シーン多いけど、この作品は腋毛の剃り残しがさすがだ。矢之助は有終の美か。芝居でつながった、芝居に燃える男達の組んで挑むは勧進帳、ときて次回最終回。
●空木哲生『鴨の水かき』/難しいよな、この辺の話は。人相手の商売で変化に対応するのは必定だけれども、では出遅れた者のとる道は。しかし重いテーマを語る際にも、明るさおもしろさで人間ドラマに仕立てるのがこの作品のよさ。
●犬童千絵『押忍!武美ちゃん!!』/読み切り。過去作品からのスピンアウトですな。