「鶴瓶のスジナシ」木村了回

  • CBC、2月26日0時28分より。

●設定は「更衣室」。
●最近の放送では珍しく、間がしっかり取られた進行の回。ごそごそする、たたずむ、といった動作も意味を持ってくり返されていた。まあ現行の30分枠では、番組構成的にきつい面もあるのだが。
●とにかく木村の演技が堂に入っていた。影のある冷徹な役柄が一つ定まったら、そこからぶれない。足を拡げて椅子に座り、ロッカーにもたれかかり、屈伸運動を始める。対する鶴瓶は、後半は完全に木村の生む空気に飲まれていた。もとい、その雰囲気を壊さない、という選択をして、それに徹してみせた。ここ最近では珍しい、シリアスな展開の光景である。
●プレビュートークでの鶴瓶の発言「ドラマにできる」もその辺が意識されてのものかと。最後に木村が唐突に出した設定も、その演技力とここまでの流れゆえにきっちり機能したし、鶴瓶もしっかりと応えた。このパスの瞬間をエンドマークに、演技にストップをかけた中井美穂の判断は正解であろう。緊迫の瞬間、という終演。おもしろかった。
●次回ゲストは皆川猿時。予告からして、もう笑える内容である。楽しみ。