コミックビーム2013年12月号

  • 表紙は須藤真澄『庭先塩梅』でどーんと大阪名物集。金文字あわせでめでたい。
  • 付録は『長い長いさんぽ』ストラップ。ゆずー。
  • 表2広告は劇場版シュタゲDVD。

須藤真澄『庭先塩梅』/巻頭カラー扉で表紙の蟹を食す。最近扉絵こってますね。よく見たら焼きガニだし。/おなじみ神を見る姉妹。今回はインドのガネーシャですが、表紙のビリケンといいこの辺の造形のデフォルメがうまい。姉ちゃんのうそつきぶりは、あーそうでしたな。(長期連載感)
おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/具入りおにぎり。おかずついてたら確かに具からいって白いご飯残すけど、割ってまで味わうって発想はなかった。
三宅乱丈イムリ』/斬殺と圧殺があるんだよな。チムリの臭いに耐える表情が漫画チック。ニコはいい女性キャラですね。
唐沢なをき『漫画家総進撃』/タイトル変更しての新連載。あー、そうねー、頭の回転が早いのと頭がいいのは別、と泉昌之作品でもありましたか。楽しむってのも能力だからな。
●市川ラク『白い街の夜たち』/目の表現が印象的。ビームにあっては独特な、女性マンガ誌的ノリですな。
松田洋子『好きだけじゃ続かない』/“知っている”身からすれば、この純粋さというものが切なくてねぇ。カブトガニカブトエビ
津原泰水近藤ようこ『五色の舟』/異物、異界。なんというか、これを絵で見せて吹き出しの中の文字で読ませるという、そこに凄みがあるんだよな。
三家本礼『血まみれスケバン・チェーンソー』/え、SFだああ!(攻略法だけは。)ドリエの妄想はきれいだね…。
森泉岳士『夜よる傍に』/新連載。夜。初めて深夜喫茶の存在知った時はちょっと驚いたもんです。幻想譚みたくなるのかな。
新井英樹『SCATTER -あなたがここにいてほしい-』/これも国家が関わる物語なんだよな。また極悪なジブリパロが。笑ったけど。
古泉智浩『悪魔を憐れむ唄』/勝てねえのかよ!こちらもいい女性キャラだと思われます。
鈴木みそ『ナナのリテラシー』/こういう販促は同人作家が、とまず連想しました。でもこれ、ノンフィクションだからねぇ。売り方を考える、という意味では近作とも共通のテーマになるわけか。
いしかわじゅん吉祥寺キャットウォーク』/ハードボイルドだぜ、たぶん。ろくでなしがその存在語られる際、呼吸するかのようにクズ扱いされるドライさ、その“普通”さってのが地味に切実。
上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/おなじみ教室シリーズですが、今回の絵はやたら劇画調。これもまた描かれる女性キャラの内実に合わせて、てことだろうか。
山田参助あれよ星屑』/前回は食欲、今回は性欲で時代が語られる。絵柄の端正さが映えますな。
山川直人エスパー修行』/人を救う、か。優しさは試されるがゆえ、のものなのか。
朝倉世界一『春山町サーバンツ』/タヌキのターン。絶妙にかわいくないよな。
三好銀『折り紙の時間』/シリーズ連載。なんとなくつながってる、という形の断絶なんだよな。
しりあがり寿『針ねずみとソフトクリーム 〜仲間』/怒り。『ゴーダ哲学堂』の一編にもありましたっけ。
●山下ユタカ『ラチェット・シティ』/衆目の中、警官達と交番前で乱闘。すげえ絵面だ。
●鮪オーケストラ『THE FINALIST』/三本目の足!漫画的表現、ですなあ。
安永知澄『赤パン先生!』/かわいい、いや、切ない。


  • 今月と来月、2ヶ月連続で桜玉吉の新刊がひさびさに発売。