- 作者: 竹下けんじろう
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2013/01/16
- メディア: コミック
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- 「学術的ラブストーリー」(※裏表紙より)の完結巻。
- 論理的な恋愛がテーマ、なんていうと、昼ドラばりの策謀ぶりか、はたまたハイテンションキャラのコメディノリが連想されそう、描かれやすそうなもんです。しかし本作品では“普通”の枠からはみ出さない大人、社会生活を営む男性二人(性格は両極端だが)のラブストーリーが描かれます。
- もちろん娯楽作品としてのケレンはあるわけですが、それでも地に足ついた話運び感じられるのは、成功にも挑戦にも失敗にも(本作品のメインである)理論づけと展開としての尺が割かれているからですな。軽妙な筆致で見せるべき山場を魅せる、うまいんです。
- また学術理論を見せるのがメインではあっても、おはなしの中のキャラクターたちは生身の感情を失わない。理屈はあくまで現実の“手助け”なのです。全体的には“頑張れば届く”という希望の物語、寓話としての構造でもあります。さわやかな読後感が味わえました。
- 週刊少年チャンピオンでやっている可愛くて爽快なスポーツ漫画『スポ×ちゃん!』も、その地力で末長く続き、広がっていってほしいもんですなあ。