週刊少年チャンピオン2011年47号
●表紙の刃牙、「トリビュート映画」なのはまだしも「クランクイン記念」でカラー、てそりゃ変だろ。
- 八谷美幸『ましのの』/単行本1巻発売記念、巻頭オールカラー袋とじ8ページ。昔『発作的座談会』で木村晋介が、昔の訪問販売と今の押し売りで違うのは昔はパンツのゴムを売っていた点、と説明しても今の学生には理解できない、今の若者にはゴムが切れることはパンツの寿命そのものなんだ、といった内容の発言をしていて、15年前の僕はふーんと思った。それを踏まえて今回のましのの行動を考えてみるに、表紙に書いてあった「おバカ」以外の結論はない。
- 板垣恵介『範馬刃牙』/逆に言えば、「一般人には“殺さない”能力が求められる」ってやつだ。
- 安部真弘『侵略!イカ娘』/最後のページで、僕の頭の中には『笑ゥせぇるすまん』の締めの曲が流れ出しました。ふしぎふしぎ。
- 渡辺航『弱虫ペダル』/舞台役者さんのプロフィール欄にあった『オオカミ王 ロボ』のタイトルに反応した。/この覚悟はいいな、そこに至る過程も。小野田坂道君のそういう所が好きです。
- 阿部共実『空が灰色だから』/タイトルリニューアル&本格連載化。目覚めることで何か意味のあることを切り開いていく眠れる奴隷であることと、他人を不幸に巻き込んで道連れにする真の邪悪であることは矛盾しないのかもしれず、オトワラヴィ。/といった一面ものぞかせつつ、コメディとして楽しむことも可。深読みできる作品があるって、幸せなことよ?
- 稲山覚也『てんむす』/二回戦決着。こういう締めかー。現実から逃げない夢、というのはいい話なんだけど、綺麗な先生はずるいよ。
- 瀬口忍『囚人リク』/熱いけど馬鹿。だからこそ熱い。
- 鷹見隼人『デザートローズ』/いやこれ『エアマスター』の長戸さんでしょ?男が描くとこうなっちゃうのかなあ。
- さと『りびんぐでっど!』/あらためて設定のひどさと、その価値を再確認できる楽しさよ。
- 水島新司『ドカベン スーパースターズ編』/十六の初めて向ける挑むような視線を、真っ向から受け止める山田の無表情さよ。(背景白)
- サブ『恋弁』/読み切り。一応“他人”からお弁当もらうって、現実だと重い気もするのはそんな経験が僕にはないからでしょうか。気持ちが大事って着地はなるほど。
- 増田英二『さくらDISCORD』/中止って、えー?となったけど、そうだな、こいつらには過程こそが大切なものだったんだな、と納得。ええ、この作品に対してはすげえ素直な読者ですよ私、その方が楽しいから転がされたいからマゾだから。/あと最終回かと思ってドキドキした。あとうろたえまくる島君をぴったりな役回りだな、って思っちゃってごめん。
- 永井豪・近藤豪志『ビジンマン』/全三回の二回目でこんなオチ…。すごいっちゃすごいがさらし首三人衆が重なる。
- フクイタクミ『ケルベロス』/最終回。ああ、最終回だよ…。/もうさー、こんな内容泣けるに決まってるじゃん出遅れたとはいえ追いかけてついてって伴走した身としちゃもう。作者から作品へのラブレターだよこりゃあもう。/異形と王道、ありがとうございました。充実しまくりの単行本描きおろし、最終巻のそれも期待しております!3starsメンバーの巻末コメントもよいですね。