買った同人誌、他

目力。
越智善彦と、あと中島零を商業誌で読みたい。おもしろいのにな〜。(主に絵的な部分で。)



他、買ってみた単行本3冊が、どれも当たりだった。

中村珍『羣青』上巻羣青 上 (IKKI COMIX)
●胸にえぐり入るド傑作。すばらしい。
●今の古谷実が目指すとしたら、こうゆうのかもしれんね。

安永知澄『あけぼのソックス』あけぼのソックス
●読んで、「あー、この人の作品の根底に見えるのは絶望なんだなぁ」と明確に意識した私は、『やさしいからだ』2話目掲載号からコミックビーム買ってるわけで、遅いよ!
●とはいえ、収録作の半数を占める、「本人」誌発表“「告白」連作シリーズ”はエッセイ仕立ての作品となっており、そこでの語りには、なんだろな、人として生きている、作家として食っている生身の備えているべき希望、の存在“も”きっちり見えて、臆病風吹かれながら安永作品ついてってる私は、そこの部分でホッとした面があるのな、正直。あー彼氏いるんだ、よかったなぁ、とか。なんだそりゃ。
●新しいテイスト感じられて、おもしろかったです。もしも施川ユウキがこんなの描いてたら、なんて邪道な妄想までしちゃったりね。え!?絵が下手なのに漫画家に? (ヤングチャンピオンコミックス)
●なお、持ち込み体験の描写では関心空間にてブログ執筆中、コミックビーム副編集長・岩井氏も登場してます。「この言葉で将来を決定しないで欲しいんだけど 君には才能があります」「これじゃダメです でもこっちでいーです」と、絶妙といいましょうか、うーん仕事人なお言葉。

篠房六郎『新装版 家政婦が黙殺新装版 家政婦が黙殺 篠房六郎短編集 (KCデラックス)
●ギャグです。下ネタ&パロディの嵐、を画力と構成力で短編作品(主に8ページショート)として仕立て上げる、そのセンスと手腕は見事という他ございません。だから、この内容(失礼)にしては珍しく、後味さわやかなんですよ。さわやかは言い過ぎか。なんかもう、見せつけられた才能にすっかり魅了されてしまい、いいもんみたー!て気持ちよさに圧倒されちゃう諸感情。これが初単行本だったて、いやはや、マンガ家・篠房六郎恐るべし。
●作品解説に「ネタがわかってもらえなかった」的ボヤキが多いのは、ちょっと悲しいですが。(おもしろいのにねー。)ちなみに『シャーブル昆虫記』は、共通するネタを青空大地が描いてましたが昆虫探偵ヨシダヨシミ (モーニング KC)、青空氏の場合は「下品過ぎてモーニングではボツ」(単行本で初掲載)だったんですって。
●旧版は、今は亡きビブロス。私も落ちたビブロス田中ユタカエロマンガもですが、昔はこんなのでも「成人指定」だったりしたのよね。
●あと描き下ろし短編にて、作者が編集者から「これはなんですか?パクリというより悪質なパロディじゃないですか」と難詰される場面(ギャグ作品中だからね)があるんですが、これは“パクリありがたがって、パロディは否定とか、馬鹿じゃね?”という、ギャグ作家の意地的なもんが垣間みえる気がしたんだがどうか。

しかしこの3冊立て続けに読んだのは、さすがに脳みそ疲れました。無論、心地よい疲れってやつですが。
何をいまさらですが、本当に日本のマンガの“幅広さ”って、すばらしいよなー。
「選択に幅がある というのは実に豊かだと思わないかい?」(『もやしもん』より)



あと、入手した『サマーウォーズ』BD特典のフィルムブックマークは、“悪アバターに踏みつけられる仮アバターケンジ”でした。同じ鼻血でも、正直生身の鼻血が欲しかった!!
早くBD再生機器も、手に入れないとね!