コミックビーム2019年5月号

  • 裏表紙広告がギャルゲー「ALIA's CARNIVAL! サクラメントプラス」。ひさしぶりに見る絵面だ、と過去記事検索したら、この手の表4広告は2015年1月号のライアーソフト以来?あの時の表紙は近藤ようこ、今回は伊図透というのがまた。

 

  • で、表2広告は「貞子」。



●伊図透『全速力の。』/新連載。女子野球が題材とはだいぶ様変わり…と思っていたが、読んでみると前作から一貫した熱を感じる。一人の女性の追い求める境地と、異形と。

羽生生純『この物語でネコに危害はいっさい加えておりません。』/出たよ、羽生生流ブラックな笑い。『任侠沈没』のようにはいかず。人間のみが補食対象なのか。

●澁澤龍彥、近藤ようこ『高丘親王航海記』/妖しさ。これがビーム流おねショタ、いやいや。

●小山健『生理ちゃん』/職場の助け。筋立て自体は“普通の話”なのにマンガとしての見せ方が上手いんだよなあ、いい話だ。にわかせんぺい!

三宅乱丈イムリ』/デュガロは悪人顔が染みついているだけで(ひどい)、大丈夫とは思うんだが。洗脳術が描かれてきた本作にあって、いざ和解の話し合いとなると本当に一歩ずつしか進まないのがもどかしさだな。新たに真実を知った者が新しい道を選べる一方、その真実を隠してきた、それを存在意義としてきた者による内乱が続くと。術による足切り、捨て石という形を即座に見せてくる、これが表舞台での和解との対比でもある。

H・G・ウェルズ猪原賽横島一宇宙戦争』/「コミックビーム100」からの移籍新連載。こういう形でマンガにおこされると、パニックホラー的な要素は十分あるんだよね。隔月連載で『砂ぼうず』と同じ号掲載になるのか。
/余談。過去に私は、ビームと同じ発売日の別冊少年チャンピオンを創刊号から購読していた。猪原賽横島一の『ガンロック』最終回掲載号まで、である。そして今月、約4年ぶりに福地カミオの新連載読みたさに別冊チャンピオンを買ったわけであるが、同日にずっと買ってるビームの方で『ガンロック』コンビの新連載が始まるというのは、なかなかに奇縁を感じる。
ガンロック 1 (少年チャンピオン・コミックス) 猫神じゃらし! 1 (少年チャンピオン・コミックス)
中野シズカ『てだれもんら』/まさかのファンタジー展開。BL臭とこれ系の異物の組み合わせもジャンル感ある。

おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/最終回。原点にかえる。シンプルだからこその多様性の光景でもあり。そして意見交換は続くと。長きに渡る新機軸連載、お疲れ様でした。

●ミトマヒロ『サクラのキャンディ』/読み切り。回想かと思わせて他者との対比。断絶、なのか。

●うすね正俊『砂ぼうず』/生還しても地獄。

●原百合子『繭、纏う』/また時系列が戻るのか。断絶の制服からの、打ち解けた時の二人の髪、と場面の対比としてはつながってるんだけども。

松田洋子『父のなくしもの』/死が近づく、という日常なんだよな。次回最終回。

三家本礼『血まみれスケバンチェーンソーreflesh』/百合競争、という言葉が浮かんだ。

●オカヤイヅミ『ものするひと』/表現欲求、というむやみやたらさともまた異なる、日常の中で不意に焦点が結ばれた先に現れる心境というか。そういう瞬間の手触りを、これまでも描いてきた作品なのだよな。次回最終回。

堀辰雄鳩山郁子『羽ばたき』/意外!それは女装ッ!虚像を求めてるということなんだけども。

●とりのささみ。『N極物語』/いや、実際に孤立しとんのかい。メタツッコミという点ではいつも通り。

いましろたかし『未来人サイジョー』/今回の展開もだけど、構造的には『デメキング』と重なるんだな、これ。ついに原稿完成。

新井英樹『KISS 狂人、空を飛ぶ』/最終回。“救済”の物語ではあったわけか。以前、巻末の作者コメントで、マキシマム ザ ホルモンの『予襲復讐』で泣いた、とあったけど、そういうことやりたかったんだろうな、と。お疲れ様でした。


  • 次号、田辺剛新連載。



※というわけで、編集長・清水氏、副編集長・青木氏という体制になってからの一号目である。もちろん一ヶ月でがらっと誌面変わるわけでもないが、以前から印象としては述べてきた、“女性向け”の色が濃くなっている点はこの体制に向けてだったか、とも思える。作家買いする読者へ向けた誌面作り、という点での一貫性もうかがえるし。いずれ読者としては、これからも“独自の面白さ”を見せ続けてくれることを期待。磯本つよしの再登場も期待(率直)。/あと、奥村前編集総長の担当作家については、まだ奥村氏がついてるのかも。あいかわらずアオリが率直すぎるので。
      





※余談



【アイドルマスター ミリオンライブ!】「ビギナーズ☆ストライク」「Thank You!」試聴動画

週刊少年チャンピオン2019年19号

板垣巴留BEASTARS』/ニャロメロンが抜けてメロン登場、と、こういう存在が出てきたかー。出自においてレゴシとの対比という形になるのだろうけど、そういえばレゴシの親もまだ外見描かれてないんだよな。孤独を理解するからこそ相手の心にすり寄れるという面もあるんだろうか。足は義足?

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/デストロイヤー追悼というかプロレス讃歌というか。男の世界、たぶん。この作品の連載開始時点からしても、状況だいぶ変わってるしな。一コマ(の半分)だけ映る若金鉄(覆面)と大鉄少年(背中)の昭和感(服装、ボロボロのふすま)。/そういえば須田剛一が25年ぶりにファイプロのシナリオ書くそうで。


西修『魔入りました!入間くん』/巨大モンスター描いてるのアシスタントだよね、これ。

板垣恵介『バキ道』/兄弟子って、じゃあ師匠は誰になるのか。

●灰谷音屋『ジュニオール』/杉浦大疾走。見開き絵で右ページ下のキャラ顔断片コマに視線誘導→次ページで位置反転して同キャラの大サイズ立ち絵、左ページ下部で緊迫の短文モノローグ連打→右ページでサイレントにコミカル回想コマ・瞬間の描写、とページめくり込みでの構成による演出がすごくいい。コマ間をはみ出す吹き出しオノマトペを駆使しての接続・視線誘導の上手さも見もの。“読ませ方”が実に楽しい。

      (※ページめくり)
                 
●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/このタイミングでBEASTARSと象&融合生物(?)かぶらんでも。ゴリラつながりで思い出したが、クロマティ高校はコピーを使わず似たような絵を何度も出すのが面白さだったんだよな、これとは違って。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/先生、冷静な顔してわりと抜けてない?一人でやってた、というのは色々こじらせてそうな気もするが。あと剣道部部長。

桜井のりお『ロロッロ!』/悲しい美容院回といえば、おかめ日和を思い出す。限定され過ぎか。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/サブタイトル「ガーディアン」に、『金剛番長』の念仏番長活躍回「ガーディアンエンジェル」を思い出す。思い出すんだからしかたない。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/顔芸回だな。よかった、妹のはどうでもいいんだ。

平川哲弘『ヒマワリ』/あれ、終わり近いのか?

田中優吏『パンキー』/集中連載最終回。うーん、正直読み切り時のガンマン設定の方がハマってた印象。ハリスの旋風方式でいろんな職業渡り歩いてみるのはどうか。

やまさき拓味優駿の門』/リバイバル掲載。そうか、みどりのマキバオーのちょうど1年前に始まってたんだな。微妙な言い方になるが、よくも悪くも“動物もの”なんだよなあ。インタビュー中の背景描写についての話は、だからさいとうプロを離れたとも言えるんだろうな、と。

石黒正数木曜日のフルット』/AKIRAネタ、好きねえ。


  • レジェンド作品は『レース鳩0777』『風の宿』。

ハルタ 2019-MARCH volume 62

丸山薫『図書室のキハラさん』/帯裏連載ゆえに高さが一定のコマの中で進行する話なわけだが、アップとロング、吹き出しの有無の切り替えでテンポと間を作るあたりが上手さだな。

●渡邉紗代『ギャラクシートラベラーズ』/新連載。

●空木哲生『山を渡る ─三多摩大岳部録─』/田舎の出としても、山の夜の暗さ怖さはよくわかる。この視界のない描写、足元のおぼつかなさはリアルだよ。失敗の内実もレベルによって異なる、という指摘はなるほど。だからこそ、この作品はその差異まで表現するべくディティールを描いてるんだよな。地に足のついた面白みはそこから生まれている。

●宇島葉『大学猫巷談俗説』/連載プロローグ。

佐野菜見『ミギとダリ』/いい話だなー、と一瞬思ったが、いやいや自作自演だか自業自得だかだよ。馬鹿話に宿る純真ということではある。

九井諒子ダンジョン飯』/RPGで見かける一方通行乗り物!というわけで、自動トロッコに乗り込んでの会話回。先頃から背景に描かれ出した機械ギミックは、こういう技術も登場させるためか。

→最初と最後のページ以外はずっとトロッコ内の話にするべく、本編最初の一コマでの発見描写も情報提示と省略が端整。(“移動”に費やした前回冒頭と比較されたし。)
/語られる主人公と妹の過去。大ゴマ内に複数の絵という図示で見せる画力。以前描かれた、少年時代の二人に起きた事態とあわせて考えるになかなかハードである。マルシルの方の回想とも、どこまで描き合わせるか考えられてたんだろうな、これ。
/断ち切りゴマアップから入る、マルシルの涙に見開きの尺使われるのもよいエンタメ感。マルシルとイヅツミという横の位置関係でずっと描写されてきた2ページが、左ページ最下段のラスト3コマで、マルシルとイヅツミ→下方向への断ち切りコマで、マルシルとイヅツミ、下段に座るライオス→ライオス、と間の1コマのみ断ち切りにすることでさらっとアングル変化つないでるのも上手い。
/そして、まさか、あのギャグにしか見えなかった数コマが、そんな衝撃の展開への伏線だったとは。「食」というテーマとこれまでの冒険での出会いがここに帰結する…のか?象徴として出てくる食事風景の一コマが、扉絵になっているかつての各々の食事と対比される点も、また物語としてある。そして、新勢力の介入。あるいは新食客とできるや否や。

樫木祐人ハクメイとミコチ』/そういえばこの世界観、動物が擬人化されてるからには革製品はタブーなのだろうな。羽毛と鱗という抜け落ちる物による服を出してきたのは、明らかに許容範囲さぐってのことだろう。

近藤聡乃『A子さんの恋人』/枠線がトーンの作中作からの導入、めくって扉絵が実在人物のA子とA太郎ながら枠線も題字もトーンと。扉絵の二人のポーズは、今回の作中で登場する時の状態。

→ある種、そこにとらわれないこと、ノイズとしての他人が介在するという話なのだよな、今回。そして同時に、そのコメディ要素でもあるけいこ・ゆうことの別れもいよいよ近づいているらしい、という描写であるのだが。
/A太郎パートはこの絵柄ならではの、やりとり通して構図が180度回ってる描写がよい。立ち話しながら鍵開けて部屋に入ろうとしつつ電話にも出るという動作、マンガとしての分節とコマ内の位置関係、両方の整合性とった結果のこの描写、と見えるあたりがまた巧さ。ここでA太郎は“部屋に入っている”わけだよね、さらに言えば。あと、けいこがかけている電話にゆうこが横入りするコマの、けいこのはみ出し方、左ページ1コマ目にそれをおく点が好き。
/続くA子パートの冒頭も、電話しつつのやりとり描写。A子の状況が主である出だしの右ページから、左ページでは電話の向こうのけいこ・ゆうこのコマとA子の横向きコマが対峙した形になるのがおもしろい。A子の向きを一貫するべく、ここでも構図が回り込んでいる。
/得られるかと思った新たな物語がすり抜け、また物語がわき出てくるも選び取れない状態と。A君からの荷物にはあの2冊も入ってるのかな。

●高江洲弥『タートルネックと先生と』/読み切り。ロリ吸血鬼とカップル未満と。この作者はインモラルを描くことに自覚的で、ゆえにそれが耽美・物語として昇華されていて面白い。

●設楽清人『忍ぶな!チヨちゃん』/ピエロ同士かと思ったら、すでにできあがっている感。

福島聡『バララッシュ』/光と影が描かれる回である。前々回と前回で山口は乗り越えたかと思ってたが、違うのだな。そう振る舞うことを覚えた、という成長で、なので今回は各々の成長が描かれると共に、その中の光と影がわかりやすく表現される回でもある。
宇部と山口が打ち合わせに参加する場面からして、まず良いのだけども。

→上座に千葉監督、助っ人・客人でもある宇部がその脇、山口は外野としてドア近く。一段目での宇部の紹介を受け、二段目は横長コマにて、宇部の対面の二人・下座の一人が並ぶ絵面で宇部への称賛。このコマの左側上部背景に、モヤッと明るいトーンが貼られる。キラキラ、いいムードである。

→このキラキラ背景が、三段目右側、山口のコマまで続いている。そのムード、山口のいい顔を見て、読者の視線は吹き出しに入る、念押しのほめ言葉。しかし、次のコマの宇部は一転して暗い顔と言葉で、それを受けてさらに次のコマでは、山口も暗い表情。背景左上に闇がのぞく。この黒はベタ&カケアミ背景として、左ページ1コマ目の上部にまで続いている。
/なんともわかりやすい、といえる対比の構成であるが、これを成立させる為には席順・立ち位置からして説得力もって置かなければならないわけで。特に三段目の山口の、ほめ言葉への反応が(読者から向かって)右向き、宇部への反応が(読者から向かって)左向き、という絵面にするための位置取りはよくできてるな、と思う。
/続いて、甲斐と山口の会話の場面。ここでの甲斐は、山口が見出だして導いた人物である。ある種、現状の宇部の相似形。そして山口は、甲斐がかつての自分と似たようなことをしているのを知る。甲斐の話すコマの背景に、前段での宇部の話すコマと同じく黒ベタ&カケアミがかかるが、このコマで描かれる表情は山口のもので、甲斐は作業する手元とその吹き出ししか入ってない。つまり、この闇は山口の内面である。「……」という吹き出し、目元まで入る網トーン。さらに、甲斐は山口よりも“上”の深度でそれをこなせていることがさらっと示される。
/本のノドまたいで左ページにいくと、一コマ目は山口のカラッと明るい笑顔。背景トーンはキラモヤ、であるが頭部まわりは白、空白。狭い縦長コマで一瞬顔ふせた山口が、下段に進んでの横長コマにてアップの顔で目をそらしながら告げるこのセリフよ、表情よ、背景の闇とも光ともつかぬトーンよ。俊巡にして自覚にして、自制であり吐露であり。これが福島聡だ。それを受けて甲斐がほがらかに笑ってみせる、ということは、山口は前々回で見出だした自分の役割、背中を押す役目をちゃんと果たせているわけである。そうありつつ、あろうとしつつのぞくもの、というのが今回の内容。その後のすったもんだの実技&協力をこなして、最後に折り合いという形で出てくる感傷も、また。
/それにしてもまあ、やっぱり絵的な遊びに満ちているのが楽しいんだよな。山口にとっては背景トーンとして浮かぶ光が、千葉監督からはハゲ頭という内面(?)から発されてるあたりも明らかにギャグ入ってるし。あと、今回だと背景トーンの拡大。

→マンガで服の模様にトーンが使われてるけど、描写の大小とわず模様のサイズが同じだから一貫して見るとなんか変、みたいなことあるじゃないですか。本作はそれを逆手にとって、人物が拡大されれば背景のトーンもでかくなる!という遊び心。好き。

●浜田咲良『画家とモデルと魚たち』/読み切り2話目。餌付けから始まる恋もある…恋?プロ意識、あるいは食欲という割り切りからすればブレにあたる感情の部分。オチがちゃんとつく変なラブコメやれていて良いよ。

●松本水星『燕のはさみ』/最終回。


  • 予告マンガ、こんな(誌面単位での)自画自賛見せられても痛々しさの方が勝るんだけどな、正直。

週刊少年チャンピオン2019年18号

板垣恵介『バキ道』/のっけから蹴り。相撲以外の技をどう見せてくるのか。

夢枕獏(原案:板垣恵介、挿絵:藤田勇利亜)『ゆうえんち -バキ外伝-』/あるアイテムに対して各々どう扱うかというキャラクター付け、なんだけども全員に超常現象おこされるのもな。

板垣巴留BEASTARS』/先週までの異種間のつきあい話から、今回は同種族の友情、遊び。楽しそうでよいのう。本能解放!

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/本ネタとしては弱い気もするが、背景のネコがあわさることでこの作者らしい表現に。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/連載再開。そういう時はおしくらまんじゅうだろ慶太の味!

●中村勇志『六道の悪女たち』/ちょいちょい番長としての自覚は見せてくるんだよな。

●灰谷音屋『ジュニオール』/ムードメーカーもエースの役目か。走り出す杉浦とそれへの反応の見せ方が上手い。

→本のノドまたいだ左ページ上部にて断ち切りコマで、キャラがそこから飛び出し置き去りにする背景としてコマの枠線をおき、読み進む視線の折り返し上で間をおいた相手の反応が目に入る。異なる角度の杉浦の描写3カットが連続コマとして、視線の直線移動上での描写として、寄りから引きとして視界に入ることで、より効果的に動きを映えさせる。杉浦の相手の反応が、紙面上では上下に位置するの点も“置き去り”感を強める。

桜井のりお『ロロッロ!』/いやー、進級デビューはつらいと思うぞ…。

●村岡ユウ『もういっぽん!』/なじんでる以上に応援されてる、だな。南雲としては、この3年にかける熱意なんだよな。

●古田朋大『謀略のパンツァー』/いずれ意図的な時点でラッキースケベではないと思う。え、そこで格闘路線を附加?

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/昔の少女漫画における野性動物になつかれる女の子みたいな。違うか。

平川哲弘『ヒマワリ』/やはり暴力沙汰のケツモチはヤクザに任せないとだな。

田中優吏『パンキー』/人ならざる者の説教だからこそ効く、という面はまああるかもしれん。

●瀬口忍『囚人リク』/リバイバル掲載。主人公の原点たる熱さは序盤から一貫してるなあ。これで初のアンケート1位とったというのはいい話だ。インタビューもキャラクターの強さを旨とする作風らしい内容。


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コミックビーム2019年4月号

澁澤龍彦近藤ようこ『高丘親王航海記』/新連載。これがコミックビームONE PIECE(おい)。スタイルとしては『弥次喜多 in DEEP』に近くなるかもなあ。主人公のやる気と闇が混然一体のラストページ。

羽生生純『この物語でネコに危害はいっさい加えておりません。』/新連載。ネコ漫画を宣言する予告からの、世界の異変とそれをあずかり知らぬネコ。主人公ネコの過去や背景の異変と、情報の読ませ方がおもしろい。作者Twitterにて無料公開されていくとのこと。


●小山建『生理ちゃん』/日常を選べなかった、という自立。道を選ぶということはなあ。

おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/次回最終回。やはり美味しんぼ(の当初の構想)コースに。

桜玉吉『えっ?』/昭和の子供。『むかしこっぷり』とも近いかもしれん、違うかもしれん。

西尾雄太『水野と茶山』/さすがに、今さらのゲソピンくんとコマ枠での私信並べられるとキツさの方が…。

新井英樹『KISS 狂人、空を飛ぶ』/次回最終回でこの展開、もとい表現なあ。伏線の張り方からして予定通りではあるのだろうが。

やまじえびね『かわいそうなミーナ』/流浪の霊。同情は危険フラグっぽいが。

●谷口菜津子『彼氏と彼女の明るい未来』/そこでつまずく(文字通り)、という哀愁よ。

いましろたかし『未来人サイジョー』/マッドマックス2はもちろん、ブルース・リーももうちょっと先なんだよな、考えてみりゃ。共通言語があった上で、という作品ではあろうし。

●オカヤイヅミ『ものするひと』/恋愛展開にいくかあ、意外っちゃ意外。モノローグや文字がちゃんと浮き足立っている。湯気のオノマトペがよい。

上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/島崎藤村・初恋、をマンガのタイトルロゴで。七五調の詩である点で、実質RHYTHMシリーズだな。ここで組み上がるのが普通の文章だと個々の“絵”としての内実は減じてしまうわけで、なかなかの際である。別の視点を向け異なる意味を与えるこれは、やはりパロディと呼べると思うのだ、愛のある。/新企画に向け来月より休載とのこと。待ってますよ!

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●河合克夫『ゆみこ覚醒』/読み切り。見ることの不安。ビジュアルイメージの不穏さよ。

松田洋子『父のなくしもの』/「物語」を得られない悲しみなのだよなあ。

●原百合子『もしも、明日世界が終わるなら』/読み切り。BLでそれらしきガジェットましまし、という印象だが、同時にこの作家性の出力配分を変えると『繭、纏う』になる、というのはよくわかる。




  • 奥村勝彦編集総長が部署移動、岩井好典編集長が退社という形で、コミックビームを離れられるとのこと。(奥付け確認したら、今年に入ってから「編集長代理」という肩書きが加わっていた。)長い間楽しませていただきました、本当にありがとうございました。

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