週刊少年チャンピオン2018年29号

平川哲弘『ヒマワリ』/のぼりは諸々アウトだよな…ドカベンですらちょっと。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/初期にはおもしろビデオ撮影してテレビ番組に送ろう、というネタやってた作品にYoutubeが登場するまでの年月よ。

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/筋トレネタ。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/↑のスラップスティック&バイタリティな芸風のギャグ二作に続けて貧弱化ネタという。コマと文字多めで思いついたネタ全部入れなくてもって感じだが、まあノって描いているんだろう。ラストの1ページ五段分けとか青木雄二見る思いで。

夢枕獏(原案・板垣恵介、挿絵・藤田勇利亜)『ゆうえんち─バキ外伝─』/生きとったんかワレ。板垣恵介浜岡賢次の対談でも死んだかのように言われてたが、作者的には殺したくなかったのかな。投獄されたからには一度負けてるのでは、てそのツッコミは…。そして、久我重明登場ッッ!本格コラボ果たすかあ。

板垣巴留BEASTARS』/ある患者の記録。罪人であるからには、その治療であり克服が意味するものは。本筋以外の挿話もいちいち読ませるよなあ。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/岩鬼の花もビーンと伸びまくりで、最終回になりそうな気配。「岩鬼にとっての真の悪球とは実は最速でありどまん中だったりして」、なるほどわからんオノマトペの量で迫力出そうと絵面の密度上がる中、白抜きデジタル数字な球速の存在感。

安部真弘『あつまれ!ふしぎ研究部』/板垣先生×夢枕先生の作品がプロレスラー出すのにあわせて、お色気ショットの為のプロレスやるとか完全にケンカ売ってるよね…。いや、単なる偶然か…そうであってほしいが…。(あおるあおる)

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/やっぱり理屈はツマヌダ格闘街っぽい。好きこそものの上手なれ、が共通の原点だとして、しかしその先の領域にまで向かってるらしいのがこの主人公だからな。

●灰谷音屋『ジュニオール』/ここで言う「楽しい」も、↑と通じるものではあるんだろうけど。関係の見せ方も上手いね、共鳴というか共振というか。

車田正美聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』/ガンジス河。

桜井のりお『ロロッロ!』/慣れたなら大丈夫か、ておい。下半身裸で屋根突き破る(書いててひどい)のはイメージなの?弱ペダ的な?

●中村勇志『六道の悪女たち』/やるのか温泉回。エロくない全裸がさすがだ乱奈さん。酒飲んでるけど留年設定とかあったっけ。

増田英二『週刊少年ハチ』/作品完成、これは内容がしょうもないからこそいいんだろう。夢の形が変わっても内実は変わらない。つまり、4年続いたアイドルアニメで最終回前に主張される夢の一つが「しいたけを食べられるようになりたい」でも、むしろだからこそいいじゃないかプリパラと、はい。

●水森崇史『マウンドの太陽』、荒達哉『ハリガネサービス』/計略により相手を思い通り動かす、という展開のスポーツ漫画続けて掲載されるとちょっと戸惑うものが。

西修『魔入りました!入間くん』/この授業は一体何を言ってるんだ?(概念)

●重本ハジメ『逆襲インフェルノ』/悪役のケレンある見せ方、ふるい立つ持たざる者、と熱い王道ぶり。国による文化差の描写も映えるね。今の子供もツチノコ知ってるんだろうか。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/吸死のラストページ5段分けに青木雄二重ねてたら、こっちは1ページ目が5段分けなんだけども、そこは画力に差あるから(素)。戦闘狂としてのタケダとの因縁に対し、殿がケンシンに与えるのは友情パンチ。殴られた後、いい顔じゃん。お金がもったいないからと無茶するバカガキ感もすがすがしい。


週刊少年チャンピオン2018年28号

●灰谷音屋『ジュニオール』/新連載。高校生によるサッカー漫画であるが、主人公が目指すのは司令塔ポジションと。レジスタンス感に満ちてていいね。コマ構成による演出に工夫が見られる点も好み。

夢枕獏(原案・板垣恵介、挿絵・藤田勇利亜)『ゆうえんち─バキ外伝─』/開花。板垣風ハッタリを夢枕流でやってみた。一升瓶の方も、松尾象山の缶ビールとの対比ととれなくもない。

渡辺航弱虫ペダル』/それなりに鬼気迫る覚悟の描写ながら、でもまた後ろから追いついて来るんでしょ?感はどうしてもね。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/サイン会ネタ。直前に気分悪くなるのとかは体験談なんだろうな。お客の行動とかはフィクションのはず、うん。

佐藤健太郎魔法少女サイト』/その制限ある能力で寿命削りまくるって、失踪中にどんだけ他人と接触してるんだ。

浜岡賢次『あっぱれ!浦安鉄筋家族』/日曜のアイドルマスター ミリオンライブ!5thLIVEにて「のーりーこ!」コールの入る曲が歌われたのでそれ合わせのオチですね。大嘘や。
youtu.be

板垣巴留BEASTARS 』/見開きの描き方に刃牙っぽさ(往年の?)を感じる。なんかじいちゃんの過去も勇次郎っぽいし。怒りが理を越え、戦うべき敵と見据えて。

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/わりとあっさり表が済んで、敵の守備は新ポジション。まだ延長しそうな気配も…。

●中村勇志『六道の悪女たち』/闇金シリーズ完結。学園ものの世界から外に出ちゃうと、物語として苦しい面はある。別れのシーンとかウシジマくんのノリに見えるよ。

桜井のりお『ロロッロ!』/えーと。話を聞かないのも素直に受け取りすぎるのも問題だね!

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/やはり視覚的なブラフか。というか虎城語は理論化されていたのか。ここで笑ってみせるのは狂気のぞくよな。

増田英二『週刊少年ハチ』/ある種旧作からの刷り込みかもしれんが、道具立てにせよ(普通の)校舎出てくると青春感増すんだよな。そういう効果の演出を意識して背景描いてると思うのよ、この作者は。

西修『魔入りました!入間くん』/正味、異世界チートとしちゃ相当なベタネタを連載60回こえて今さら出すか?てのはね。試験問題も世界観ろくに考えてない感しか出てねえし。

森田将文『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/毘(ビイイイ)。強敵と書いてともと読むというやつ。ケンシンにいずれこの笑顔をさせる為に無表情キャラとして描いてきたのなら上手いタメだよな。

●重本ハジメ『逆襲インフェルノ』/王の態度がまともだと思ってたら、そういう思惑あったのか。地獄側にとっては人間の方が侵入者ってことでもあるのね。新キャラは修復能力者かな。


アイドルマスター ミリオンライブ!5thLIVE 1日目(ツイートまとめ)




週刊少年チャンピオン2018年27号

板垣巴留BEASTARS』/相手に全力を出させた上で打ち勝ってみせよう、というバトル漫画的啖呵も、なお叙情の中にあり。強者の孤独が現れるモノローグもちょっと刃牙っぽい。レゴシのビルからつけられた傷と、リズの自傷も対比なわけだよな。ラストで示される原点は、単行本の付記で触れてた生殖設定か。

夢枕獏(原案・板垣恵介、挿絵・藤田勇利亜)『ゆうえんち』/この名前、松尾象山セルフパロディだったりする?

渡辺航弱虫ペダル』/BEASTARSから補食つながり。「また」って言われちゃうとなあ…。
 

佐藤健太郎魔法少女サイト』/あ、生きてた。

●ニャロメロン『ベルリンは鐘 ヤッホー!』/ポンキッキパタパタママとか無茶な動きだったよな、と思った。

桜井のりお『ロロッロ!』/NTRプレイに比べたら女装なんて。(寝てないけど)

水島新司ドカベン ドリームトーナメント編』/そっちがアウトで岩鬼の打順は持ち越しか。さすがにもう一周はしねえよな、明訓陣失敗ターンを経ての見せ場ターンっぽいし。

車田正美聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』/「治療完了!!」に覚悟完了をダブらせてしまった、いかん。

●盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』/サブタイトル、一瞬皇室ネタかと誤認した。そんなわけねえか。

増田英二『週刊少年ハチ』/編集者が最初の読者とは言うものだが。作品の核は『実は私は』と変わってないよな、これ。個々の世界と共存と。

西修『魔入りました!入間くん』/不意打ちで青木雄二ばりの畳の目出てきて笑う。はみ出てるし。(背景模様じゃない…よな?)

佐藤タカヒロ『鮫島、最後の十五日』/観念の世界…でもないのか。RINの四次元ボクシングみたいな。

●重本ハジメ『逆襲インフェルノ』/人間を単純労働にあてるのではなく、技術力も評価する国だからこそ一定の文化が存在しており、そのことを表現する背景や服等のディティール描写。敵キャラはいちいちド悪辣だな。

●灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』/読み切り。足フェチ一点押しなのはいさぎよいというか。鍛えてたら肌固くなるんじゃないの、しかし。あと個人的にはやっぱり、いしかわじゅん言うところの「パンツのうね」(BSマンガ夜話ケロロ軍曹』回より)がひっかかるのよな、エロ記号で。

●森田将史『出陣★昆虫武将チョウソカベ!』/扉絵センスいいよなー。武田参戦。やっぱり戦パートは男子の領分なのか。

木々津克久『開田さんの怪談』/最終回。ブラック・ジャックの「人生という名のSL」パロディだよな、たぶん。蘇生させて終わりって(笑)、とも思ったが、怪談というフィクションの魅惑もまた此岸という現実の中であってこそ、か。


  • 横浜商店街コラボ企画「ガチチャーハン」情報掲載。6年連続ってすごいな。
  • 新人賞講評、瀬口忍の評に“キャラが勝手に動く”ことへの信心が見られる点は納得。

コミックビーム2018年6月号



羽生生純(原案:片桐健滋、梅本竜矢)『ルームロンダリング』/いたのかキミヒコ、可変なのか顔。そういえば初登場時はキミヒコもホラー風貌だったな。鼎談でも触れられているが、羽生生なりのポップなあ。

●田辺剛(原作:H.P.ラヴクラフト)『時を超える影』/クリーチャーふくむ、顔力(かおぢから)。

おおひなたごう目玉焼きの黄身 いつつぶす?』/月見そば。我々は卵の黄身に振り回され過ぎているのではないか──なんて壮大なテーマなんだ…。

●オカヤイヅミ『ものするひと』/↑にもかつて出てきたワードバスケット登場。扱いの差が作風の差。

三宅乱丈イムリ』/奪われた、という表現では足りない、その小さな体の知る世界のすべてが蹂躙されつくしたことへの嘆き。対して、まだ残されている命が救いになるか否か。絞め殺され(かけ)る表情がすごい。

上野顕太郎『夜は千の眼を持つ』/見開き大ゴマ分節。今回のネタも、着想から形にするまでの苦労がしのばれる。ナウいマンガ表現論的にはこれもフレームどうこうてな文脈になるのけ?

●おくやまゆか『むかしこっぷり』/子供たちと河童。ほのぼのとした筆致がはまる内容。不思議な記憶とそのくい違いという経験は確かにあるなあ。

●伊図透『銃座のウルナ』/チュリッカの一瞬の回想はそこか。読者の意識してなかった像と、それへの想い。幕引きが迫る。

森泉岳土『セリー』/あー、ひっくり返してくるのか。有限であることの内実の差。

加藤伸吉『橋の内臓』/読み切り。都心の人間模様を描く連作になるのかね。この絵で活写される享楽、あるいは世俗。比翼の鳥に対して、こちらのイメージは合体鳥と言うべきか。勝鬨橋といえば、『Q.E.D.』に「凍てつく鉄槌」という名編がございましてね。
Q.E.D.―証明終了―(9) (月刊少年マガジンコミックス)Q.E.D.証明終了(9) (講談社コミックス月刊マガジン)

●conix『青高チア部はかわいくない!』/お風呂&お泊まり回。ライバル登場っぽいが、露骨に対極の美の図示である。またそれがこの絵柄だと映える。

桜玉吉『たかがテントウムシ されどテントウムシ』/田舎には動物の起こすトラブルが諸々ありますが、虫によるこの併せ技って。地口ネタには『なげやり』のノリ思い出す。アオリに「ヘボヘボ漫画!!」と入ってるのはどうよ。

●原百合子『繭、纏う』/この光景、遺髪のような印象はぬぐえんよなあ。王子様ポジションも、継げなかった者としての振る舞いであるわけか。外れた者達を描いてゆく。

中野シズカ『In the Garden』/今回はいわば管理物としての庭であるが、そこでは執拗に描かれるのは室内の方になるわけね、いつもと逆に。

新井英樹『KISS 狂人、空を飛ぶ』/ディティールがいちいち狂いまくってるんだけども、この速度と構成力で悪夢的世界に仕立ててくるんだよなあ。別れの時なのか。

●宮崎夏次系『培養肉くん』/出張再掲載。アオリによるとSF、想像力の世界だ。


  • 持ち込み募集の広告カットが今月号から一変!人気あるのかなー、やっぱり。

 先月号まで。
        
 今月号。